ケータイにRFID、ショッピングモールのお得情報をゲット - KDDIらが実験

  [2005/03/24]

KDDI、沖電気工業、イナゴの3社は共同で、携帯電話に搭載したRFIDリーダー/ライターを用いて、ショッピングモールのキャンペーン情報などを携帯電話に届けるショッピングモールモバイルサービスの実証実験を24日から開始する。埼玉県さいたま市の「ステラモール」で試作機を貸し出し、店内に設置したRFIDタグから情報を送信する。商用化に向けて利用者のニーズや有効性などを検討するのが狙いだ。実験期間は4月3日まで。

実験の概要

KDDIは実験のために、CDMA 1X WIN端末の「W11H」にRFIDリーダー/ライターを搭載、Javaアプリによって、RFIDタグから受信したIDにひも付けられた端末内の情報を表示する仕組み。RFIDはリーダーを近付けたときにだけ電波を発射するパッシブ型と、常時電波を発射するアクティブ型の2種類が用意され、それぞれに対応したリーダーが別々の端末に搭載されている。端末はパッシブ型対応・アクティブ型対応ともに10台ずつを用意し、来店客累計300人程度に貸し出して実験を行う。ステラモール内の店舗110店のうち、100店舗が協力する。

実験で使われるRFIDリーダー/ライター付き携帯電話。左がパッシブ型、右がアクティブ型のRFIDタグに対応。背面に取り付けられたリーダー/ライターモジュールは大型だが、面積の半分以上は電池だという

実験で使われる電子ポスター。ディスプレイ右上(OKIロゴの上)にあるのがRFIDタグのアンテナだ

電子ポスターからおおよそ10mの範囲内に入ると、自動で情報が送られる。その後、Webサイトにアクセスしてさらなる情報を得ることもできる

アクティブ型対応端末に対しては、モール内にプラズマディスプレイによる「電子ポスター」を設置。15秒ごとに協力店のポスター(静止画像)が表示され、同時にディスプレイ上部に設置されたRFIDタグが電波を発信する。電波はおよそ10m程度の範囲まで届き、その範囲内にアクティブ型RFID対応のリーダー付き携帯電話があると、通知音とともに画面に情報が表示される。画面には、イナゴが開発したエージェントが表示され、その店舗のキャンペーン情報を確認したり、Webサイトにアクセスしたり、といったことが可能。

この電子ポスターは各階(3階建て)に1台ずつだが、店内の各所には、ほかに12台のタグが設置されており、そこから発信される電波も自動的に受信される。こちらのタグに含まれる情報は固定されている。

店内に設置されたRFIDタグ

アクティブ型は、315MHzの周波数帯を使う、KDDI独自の方式を利用。アクティブ型RFIDの周波数帯が標準化されていないためだそうで、今回は実験のため同周波数帯を利用したものの、今後標準化が進めばそちらを使うことも検討しているという。

パッシブ型では、日立製作所のミューチップを利用。紙ベースのポスターを店頭などに200枚貼り、そこにミューチップを埋め込んだ。IDタグを読み取る場合は、RFIDリーダー付き携帯電話をチップに近づけ、Javaアプリから読み取りを行えばいい。ポスターにはQRコードも記載されており、これを使えば、QRコード対応の携帯電話で同様の情報を取得することもできる。こちらはキャリアは問わない。

モール内のポスター。右下にミューチップが埋め込まれている

Javaアプリを起動し、「ゲット」ボタンを押してRFIDタグの電波を受信する

ミューチップから数cmの距離に携帯電話を近づけると情報が取得できる

RFIDタグとRFIDリーダー/ライター、携帯電話端末はKDDIが提供し、サービスプラットフォームは沖電気、イナゴ、パイオニアが担当する。パイオニアはプラズマディスプレイを提供。バックエンドのシステムは沖電気が担当しており、「マルチサービスコンタクトシステム」と呼ばれるサーバをKDDI本社内に設置し、タグIDとひも付けられた情報を端末側に送る。イナゴは、すでにカーナビゲーションシステムなどでも採用されているエージェントシステムの「NetPeople」テクノロジを使い、タグIDを受信した際に各種情報を表示するためのインタフェース部分を提供する。ただし、今回の実験ではシンプルなインタフェースにした、ということで、「はい」「いいえ」のボタンを押す、といった程度しか操作ができないが、自然言語で入力した文章をエージェントが判断、回答を提供する、といったことも可能だという。

今回の実験は、自動的に情報が送られることに対するニーズが存在するか、サービスの提供方法はどう評価されるかの検証、サービスの接触場所と利用頻度、売り上げ貢献への相関関係の評価--などを目的とする。実験では、店内に設置したRFIDタグから情報を送信し、携帯電話はそれを受信するだけなので、利用者の動向は把握されないが、どの位置に設置したポスターが一番多く読み取られているか、買い物客の動線を把握するなど、ある程度のマーケティングデータも得られる。将来的には、会員登録した利用者に対して、属性に応じた情報を配信するなどの仕組みも考えられているようで、今後実験を続けながら、さまざまな検討を重ねていきたい考えだ。

なお、KDDIでは、今回の実験では、携帯電話はRFIDの電波の受信のみを行い、電波を発するRFIDタグは店内に固定されているため、一般的にRFIDで問題視される、プライバシーの侵害などは起こりにくい、としている。

    関連記事

    関連サイト

    新着記事

    特設サイトの情報

    求人情報

    人気記事

    一覧

    イチオシ記事

    新着記事

    特別企画

    一覧

    転職ノウハウ

    あなたの仕事適性診断

    4つの診断で、自分の適性を見つめなおそう!

    Heroes File ~挑戦者たち~

    働くこと・挑戦し続けることへの思いを綴ったインタビュー

    はじめての転職診断

    あなたにピッタリのアドバイスを読むことができます。

    転職Q&A

    転職に必要な情報が収集できます

    スカウト転職する

    企業からアプローチのメッセージが届きます。