米デル、GeForce Go 6800 Ultra搭載のノートPCなど発表、Napsterとの提携も

    Junya Suzuki  [2005/02/25]
    米Dellは2月24日(米国時間)、ホームエンターテイメント分野でのさらなる市場拡大を狙い、ノートPC2製品、液晶プロジェクタ1製品、携帯音楽プレイヤー1製品の計4つの新製品を発表した。ノートPCの新製品は17インチWUXGAの大型ワイド液晶のきょう体を採用。IntelのMobile Pentium M 760/770を組み込み、ノートPCでは初の採用となるグラフィックチップのNVIDIA GeForce Go 6800 Ultraを搭載するなど、ゲーム用途でも十分なパフォーマンスを発揮できるように設計されている。

    Win XP MCE 2005を搭載した「Inspiron XPS Gen 2」

    今回同社が発表したノートPCは「Inspiron XPS Gen 2(ジェネレーション2)」「Inspiron 9300」の2製品。DellのInspironは、コンシューマユーザーをターゲットにしたノートPCだ。今回の新製品でのポイントは、CPUを従来のMobile Pentium 4からPentium Mへと変更することで、パフォーマンスとバッテリ持続時間の両方を向上させたことにある。さらにグラフィックチップとしてNVIDIAのGeForce Go 6800 Ultraを搭載し、持ち運び可能なノートPCとしては最高級のゲーム処理性能を実現している。グラフィックチップに関しては製品購入後もアップグレードが可能で、今後さらに高性能なチップが発表されれたとき、適時PCI-Eベースのカードを交換していくことで、よりパフォーマンスを要求するゲームが登場しても対応できるようになっている。

    両モデルとも、きょう体に関する基本スペックは従来製品を踏襲している。液晶ディスプレイには17インチWUXGA(1920×1200)のワイド型高精細タイプを採用し(Inspiron 9300はオプションで選択)、きょう体の外側には「音楽再生/オフ」などのアプリケーション操作を直接行えるMediaDirectと呼ばれるスイッチ群が配置される。また前面部分を含む4ヶ所にスピーカーが配置されているほか、サブウーハーを内蔵しており、ゲームやDVDコンテンツで迫力あるサウンドを再現できる。OSにはMicrosoftのWindows XP Media Center Edition 2005を採用、Inspiron 9300が3月中旬に先行して販売開始される予定だ。同社モバイル製品マーケティング部門のディレクターGretchen Miller氏によれば、日本でも近日中の展開を予定しているという。

    NVIDIA GeForce Go 6800 Ultraを標準搭載したノートPC「Inspiron XPS Gen 2」

    米Dellのモバイル製品マーケティング部門のディレクターGretchen Miller氏

    ここ最近、低価格のノートPC製品が多数登場したことで、ユーザーの志向がノートPCへと移りつつある傾向がみられる。多くのパフォーマンスを要求するゲームなどの分野では、まだまだデスクトップPCが強いが、今後はその情勢にも変化が起きる可能性がある。同社マーケティング・マネージャのGreg Meyers氏は「高級ゲーム機をそのまま持ち歩けるのがXPS Gen 2だ。例えばパーティ会場なんかに持ち込んで、みんなでゲームを楽しむことができる。ノートPCの市場サイズはいまのところ3割程度だが、2007年にはデスクトップPCとほぼ均衡するレベルにまで達するのではないだろうか」と述べている。

    Inspiron XPS Gen 2 Inspiron 9300
    CPU Pentium M 760(2.0GHz)/770(2.13GHz) Pentium M 760
    メモリ 512MB~2GB
    デュアルチャネルDDR2 SDRAM 533MHz
    512MB~2GB
    DDR2 SDRAM 533MHz
    グラフィック GeForce Go 6800 Ultra 256MB ATI Mobility Radeon X300
    GeForce Go 6800
    HDD 60~100GB 40~100GB
    ディスプレイ 17インチWUXGA 17インチXGA+(1440×900)
    WUXGA
    ネットワーク 10/100/1000 LAN+56kモデム 10/100 LAN+56kモデム
    重量 8.6ポンド(約3.9キログラム) 7.85ポンド(約3.56キログラム)
    バッテリ持続時間 約2.5時間 3~5時間
    最低構成価格 2749ドル~ 1599ドル~

    音楽ユーザーが最後に選ぶのはMSの技術?

    また同日、ホームエンターテイメントを盛り上げる2つの新製品も発表されている。「Dell 1100MP Projector」は、4.85ポンド(約2.2キログラム)とノートPC並みの軽さを実現した液晶プロジェクタだ。明度の標準規格ANSI 1400に準拠し、2100:1のコントラスト、最大表示サイズ275インチ(対角)に対応する。VGA/SVGA(800×600)表示のほか、自動的に信号を検出して最大でSXGA+(1400×1050)のワイド表示にも対応可能である。入力信号はNTSC、NTSC 4.43、PAL、SECAM、HDTVに対応、入力端子にはVGA、Sビデオ、RGB、ビデオコンポジットなどを備える。価格は849ドルで、3月中旬出荷開始となっている。

    液晶プロジェクタの「1100MP Projector」

    携帯音楽プレイヤーの「Digital Jukebox 30GB(DJ 30)」

    もう1つの製品は、携帯音楽プレイヤーの「Dell Digital Jukebox 30GB(DJ 30)」だ。同社では、従来より「Dell Pocket DJ」と「Dell Digital Jukebox」という2種類の携帯音楽プレイヤー製品ラインを抱えている。Pocket DJが小型軽量を目指した製品であるのに対し、Digital Jukeboxでは大容量HDD搭載がセールスポイントとなっており、今回の新製品では従来モデルの20GB HDDから容量が強化されている。

    30GBのHDD内に約1万5000曲の搭載が可能で、バッテリ持続時間は約12時間、重量は6.5オンス(約184グラム)となっている。MicrosoftのWindows Media DRM 10の著作権技術に対応し、再生可能フォーマットとしてWMAファイルのほか、MP3/WAVファイルをサポートする。同社では従来製品まで、MusicMatchをベースとした音楽ダウンロードサービスをDell Music Storeで提供していた。前出のMiller氏は「携帯音楽プレイヤーの市場では、きょう体そのものの魅力もさることながら、それに付随する周辺サービスが重要な意味合いを持つ」と述べ、Napsterとの提携によるダウンロードサービスの提供開始を発表した。

    Dellでは近年、ホームエンターテイメント市場での製品展開を急速に進めている。典型的なのは大型プラズマ/液晶TV製品で、PCルームに置く製品というよりも、むしろリビングルームを非常に意識したものとなっている。Miller氏は消費者の活動調査のアンケート結果を示し「テクノロジーに敏感なユーザーを中心に、音楽、写真、ゲーム、DVDといったエンターテイメントがPC中心のものとなりつつある。Dellでは、PC業界でのリーダーシップをそのままデジタル家電の分野へと持ち込むつもりだ」と、同市場にかける意気込みを語っている。だがこの分野ではライバルも多い。例えば、この発表の前日には米AppleがiPodの新製品をリリースしており、同製品とは真っ向から対決することになる。「Microsoftと音楽分野で協力していく方が、ユーザーのフラストレーションを取り払うのに向いている」とMiller氏は、Appleを意識したコメントを述べている。

    関連記事

    関連サイト

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

        イチオシ記事

        新着記事

        特別企画

        マイナビニュースマガジン