国際レコード産業連盟(IFPI: International Federation of the Phonographic Industry)は、2005年のデジタルミュージック産業界に関するレポートを公表した。レポートでは2004年中の好調を受けた強気の予想と今後への期待が述べられている。
レポートによれば2004年に米国と欧州において有料の音楽配信サービスから2億曲を越えるダウンロードがあったという。2003年の約2000万ダウンロードから比べると実に10倍を越える結果となった。この結果、サービスの提供各社はデジタルミュージック関連の売り上げをのばすことができ、Jupiterの試算では2004年のデジタルミュージックは3億3千万米ドルの市場に、2005年にはさらに倍の規模の市場へと成長することが予測されている。
デジタルミュージックの提供サービスもその数を急増させている。消費者が合法的にデジタルミュージックを購入可能なオンラインサイトの数は既に230を越え、1年前の50から大きく数をのばした。レコード会社側も楽曲提供数を増やし、合計で100万曲を越えているという。これも昨年から比べると2倍以上の数字となっており、提供サイトの増加と併せてデジタルミュージックがユーザに非常に身近になっているといえる。
こういったデジタルミュージック市場の力強い成長を指摘する一方で、まだまだやるべきこともあるとも述べている。レポートでは、音楽のダウンロードを行っているのは10人中1人足らずにとどまり、音楽配信ビジネスのプロモーションを引き続き行う必要があると指摘、また、16~29歳の範囲では合法的に音楽データをダウンロードできる手段を知る者は半数にとどまっており、オンラインでの海賊行為がまだまだ大きな問題として立ちはだかっていることも指摘する。
ただ、海賊行為に関しては明るい話題にも触れられている。ファイル交換によって許可無く楽曲データを得ることが違法であることを知っているユーザは10人中7人。レポート中ではこれを、音楽業界が法的措置を起こす以前と比べて非常に高い割合となっていると指摘し、業界の法的措置が功を奏していることを述べている。インターネット上で流通する違法な音楽データファイルも1年前と比べて、世界規模でのブロードバンドの普及が背景にあるにもかかわらず、わずかながらも減少し、8億7000万曲となったという。
IFPIのChairman兼CEOのJohn Kennedy氏は、「デジタルミュージック業界においては、音楽を買うことを、盗むことよりも簡単にするのが最大のチャレンジとなっていた。2005年が始まり、合法のデジタルミュージック市場が消費者の生活の中心へと向かっており、これまで大きな望みであったものが現実のものとなりつつあるといえる」と、2005年のデジタルミュージック市場躍進への期待を語る。
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