全ユーザーはバージョンアップを - ペインター9、高速/高性能になって登場

      [2005/01/20]

    米Vector Capitalの買収で経営陣や経営方針の刷新を行ったカナダのソフトウェアベンダCorelは、100%出資の日本支社「コーレル株式会社」を設立、日本市場で本格的な製品展開を行う。同時にペイントソフトの最新日本語版「Corel Painter IX」(コーレルペインター9)を発売することを明らかにした。全体的な高速化が図られており、3月4日から発売する。価格は通常版が62,790円。

    ペインター9

    新しい起動画面

    Corelは2003年に米投資会社Vector Capitalが買収、経営の立て直しを図り、主力製品をグラフィック製品へ集中、その一環として2004年10月にPaintShop Proなどを開発する米JASC Softwareを買収し、業績を向上させてきた。さらに今回、市場規模の大きい日本での積極展開を図るために日本法人を設立した。Corel本社が直接日本法人を設立するのは今回が初めて。代表取締役社長には前ユーリードシステムズ社長の下村慶一氏が就任、日本と韓国における事業の総責任者となる。

    コーレルが発売するペインター9は、すでに海外では発売済みの「Painter IX」初のローカライゼーション版で、商業デザイナー、写真家、アーティストなど、特にタブレットを使って芸術作品を作ることを目的としたペイント・イラストソフト。油絵や水彩画、イラストなど、さまざまな絵画的な作品を制作できるとして、従来から評価の高かったソフトウェアだ。

    今回のバージョンアップでは、パフォーマンスが大幅に向上、ブラシの処理速度が全体で平均2倍になったほか、ブラシによっては処理速度が10倍まで向上した、という。新機能ではアーティストオイルペインティングシステムを搭載。パレットで重ね合わせたカラーを使って描画でき、キャンバス上に描画しているときも、他の絵の具と混じり合うように描画され、本物の油彩画を描いているような効果が得られる。

    重ね塗りをしているところ

    アーティストオイルペインティングシステム。右のパレットで色を重ね、それがさらにキャンバス上の色と重ね合わされている

    それ以外にもパスを設定してそれをなぞって描画できる「パスなぞり描き機能」、1ボタンでイメージのクローンを作成できる「クイッククローン」、カラーマネジメントの強化、Adobe Photoshop対応の強化、フルカスタマイズ可能なショートカットキーなど、さまざまな機能強化を加えた。

    先行販売されている海外ではペインター9の評価は高く、旧バージョンのユーザーのバージョンアップが推奨されているほか、長年ペインターを使用しているイラストレーターの吉井宏氏は、特にパスなぞり描き機能について「この機能がないペインターは使いません」というほど、ペインター9を高く評価していた。

    イラストレーターの吉井氏が絶賛するパスなぞり描き機能

    クイッククローン機能。作成されたクローン(写真左)をなぞっていけば、写真から簡単に絵画が作成できる(写真右)

    絵の具を重ねながら描画。写真ではわかりにくいが、絵の具が重なった部分が自然な凹凸になっている

    これも吉井氏が高く評価したアニメーション作成機能。コマ送りのスピードが変更できるようになった

    ペインター9はWindows 2000/XP、Mac OS X 10.2.8以降に対応。通常版に加え、アップグレード版(31,290円)、乗り換えアップグレード版(52,290円)、アカデミック版(33,600円)が用意され、すべてのパッケージに120ページのハンドブックが同梱されるほか、400ページフルカラーのユーザーガイドブックを、登録ユーザーに対して4,980円(税抜き)で販売する予定だ。

    なお、現在イーフロンティアが取り扱っている「Corel Draw」「Corel Designer」などのCorel製品について、3月1日から業務をコーレルに移管、販売・顧客サービスはコーレルが担当することになる。ピーアンドエーが扱うJASC Software製品については、従来通りピーアンドエーが販売・サポートなどを担当する。

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