京セラは20日、無線インターネットアクセス技術「iBurst(アイバースト)システム」の実験無線局本免許を総務省から取得し、国内での実験を開始したと発表した。
iBurstはTDMA/TDD方式のデータ通信技術のひとつで、現在の規格では下り約1Mbps/上り約350kbpsでの無線インターネット接続が可能。オーストラリアでは、今年3月より同国の通信事業者Personal Broadband AustraliaがiBurstを採用した商用サービスを行っている。京セラによれば、来年3月には南アフリカでの商用サービス開始も予定されているほか、すでに韓国やアメリカなどでも実験が行われた実績があるという。日本での実験は今回が初。
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iBurst基地局 |
PCカード型のユーザー側端末 |
すでに商用化済みの技術のため、今回の実験はさらに高度化を行うための各種特性の測定・評価が中心となる。来年中に下り最大2Mbpsへ、2009年までに下り最大10Mbpsへの高速化を目指す。実験局に免許されたのは2GHz帯の一部だが、この周波数帯でないとiBurst技術が利用できないというわけではなく、3.5GHz帯以下の周波数であれば対応できるとしている。なお、環境によって通信可能な距離が大きく変化するため、今回の実験では、1基地局がカバーするエリアの半径などは明らかにされていない。
現在のシステムでは基地局あたりの総伝送容量は約24Mbpsで、加えて第3世代携帯電話などに比べて周波数あたりのデータ転送効率が良いため、多数のユーザーが同じエリア内で同時に通信をしてもスループットが下がりにくいのが特徴という。
iBurstでは、電波の干渉を防止して伝送効率を向上させるため、PHSにも使われているという米ArrayCommの適応型アンテナ技術がコア技術のひとつとして採用されており、京セラはこれを利用したiBurst基地局・端末を製造している。このためPHSの発展系として考えられることも多いが、同社ではiBurstのイメージを「無線版のADSL」と説明しており、現行のPHSとはやや性格が異なるとする。また、国内での実験が開始されたものの、同社が主体となってサービスを行う予定はなく、通信事業者にiBurstが採用され、商用化されることを期待するとしている。
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