忍び寄るオンライン詐欺、もはや他人事でない、シマンテックが実態調査

    大川淳  [2004/11/22]

    最近増加している、インターネットを悪用した詐欺について、一般的なパソコンユーザーがどう考えているか。シマンテックは、オンライン詐欺についての意識調査を実施した。その結果、ネット詐欺への認識は徐々に進んでいるが、「フィッシング」のような「新手」はまだそれほど知られていない、とともに、ネット社会での自己防御に対する意識はあまり高くない、との実態が浮かび上がった。調査の作業はマーケティング情報サービスのインフォプラントが担当、インターネット使用歴3年以上、頻繁に電子メールを使用する10-60代の男女1,000人を対象に、Web画面上で回答を得た。

    まず「概要まで知っているネット上の不正行為」で最も認知度が高かったのは「架空請求メ-ル」で84.5%、次いで「国際電話などへの不正接続ソフト」が54.2%、「投資勧誘/マルチ商法メール」が45.8%となっており、「フィッシング」は24.4%に留まっている。

    「個人情報を聞き出そうとするようなメールを受け取ったことがある」回答者は14.9%だったが、「(受信しているかどうか)わからない」が38.2%もあり、この種のメール受信経験者は実際にはさらに多い可能性がある。

    「詐欺目的と思われるサイトにアクセスしたことがある」は6.7%だったが、男性10代は「あり」が13%、同20代は14%、「疑わしいサイトにアクセスしたが、詐欺かどうかはわからなかった」は20.1%あった。それらのサイトへの接触経路では「メール本文中のURLをクリック」が57.8%、「別のサイト上のリンクから」は54.1%で、無警戒な行動が目立つ。

    また、「ネットワーク上で個人情報を入力したことがある」のは99.7%と、ほぼ全員で理由は「総合ショッピングサイトの利用」が最多で73.3%だ。「不正行為者からの接触をすでに受けている」は2.4%だが、「接触される可能性は高い」は16.8%、「可能性はある」は47.1%となっており、誰にも起こりうるという認識のようだ。

    しかし、ネット詐欺が広がっているなか、「インターネット利用の仕方が変わったか」の問いには7.5%が「たしかに変わった」、38.7%が「多少は変わった」と答えているものの「変わっていない」は53.8%、それらのうち「特に気にしていない」は17.1%、「どうすればよいかがわからない」は36.7%だ。

    「被害を回避するための方法を理解していると思う」は29.6%、「絶対に被害に遭わない自信がある」は2.8%、「多分大丈夫だと思う」は36.2%だった。

    調査を実施したシマンテックの斉藤秀明副社長は「ネット詐欺は予想以上の速度で蔓延している。インターネットの普及には光と影がある。生活の利便性が高くなったが、悪人のそれも高めている。かつてコンピュータウイルスは、人を驚かせて楽しむ、といったものだったが、いまでは、利得を求める悪質な行為に変わった」と語る。同社では「最近は、プログラムだけではなく、手口が巧妙化する例が増えている。これは人間が判断するしかない」(同社コンシューマ マーケティング部・田上利博プロダクトマーケティングマネージャ)と指摘、ネット犯罪防止には、セキュリティ対策ソフトだけでなく、ユーザー側の防犯意識も重要、と警告する。

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