TOP500公表 - IBMのBlueGene/Lがぶっちぎり!

      [2004/11/09]

    世界規模でスーパーコンピュータの演算性能を競うリスト"TOP500"の最新版が公開された。前回公表時に首位であったNECの「地球シミュレータ」は3位となり、1位にはIBMの「BlueGene/L」のプロトタイプが、2位にはSilicon Graphics(SGI)の「Columbia Supercomputer」がランクインしている。

    IBMの「BlueGene/L」は、0.7GHzで駆動するPowerPC 440を32,768個集積する。今回のリストでは70,720GFlopsの成績を残し、前回首位の地球シミュレータ(35,860GFlops)の2倍近くの成績で、2位につけるSGIのColumbia(51,870GFlops)を引き離した。

    "BlueGene/L"システムはプロセッサにPowerPC 440を使用しているとはいえ、システム全体を見れば、同じくPowerPCを使用した米バージニア州立工科大学の"System X"とは大きく異なり、PCクラスタには属さない、カスタムプロセッサとカスタムインターコネクトによる密結合タイプのクラスタ。システム構成としては2つのプロセッサとキャッシュメモリを搭載したチップ2枚とメモリをコンピュータカードに搭載、さらに16個のコンピュータカードをノードボードに搭載し、このノードボードを32枚納めたキャビネットが1つの単位となる。今回のシステムでは16個のキャビネットを束ねて1システムとしているが、最終的には64キャビネット、131,072プロセッサを集積したものを目指している。

    51,870GFlopsを達成し2位につけるSGIの"Columbia"は、Intel Itanium 2プロセッサを512個搭載するAltixマシンをカスタムのインターコネクトで接続する。同社がMIPSアーキテクチャのサーバ・ワークステーションから培ってきたNUMAflexアーキテクチャが活用されていることが特徴となる。同社では先般、20ノードのうち16ノードで42.7TFlopsを達成したことを発表していたが、今回20ノードを集積したシステムを完成させその成績を登録している。

    3位、35,860GFlopsのNEC"地球シミュレータ"は、10位まででは唯一のベクタプロセッサとなっている。インターコネクトもカスタムのものを使用する。2002年にTOP500に初登場して以来トップとなっていたが、今回3位となった。

    4位には欧州Barcelona Supercomputer CenterのMareNostrumシステムがランクインしている。これはIBMのPowerPC970 2.2GHzを搭載する"eServer BladeCenter JS20"を計算ノードに採用し、3,564プロセッサを集積する。ノード間のインターコネクトはMyrinet、プロセッサ・インターコネクトともに汎用のものを採用した疎結合のPCクラスタだ。20,530GFlopsを達成した。

    MareNostrumと同じくPPC 970プロセッサ採用システムとして、7位に米Virginia Techの"System X"が12,250GFlopsでランクインしている。これもPCクラスタタイプで2.3GHzのPPC 970(PowerPC G5)を2機搭載するApple ComputerのXserveを計算ノードに採用し、インターコネクトにはInfinibandとGigabit Ethernetを採用する。

    今回、TOP10にランクインしたシステムのうち9システムが10,000GFlopsを超えた。また、TOP500のうち398システムが1,000GFlopsを超えており、全体的な性能の底上げが見られる。

    プロセッサ別に見るとIntelのものを使用したシステムが320システムと伸びており、次いでIBMのPowerが54システム、PA Riscが48システム、AMDのものが31システムとなる。システム構成としてはTOP500のうち296システムがクラスタを名乗っている。

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