通信網の復旧が進み、支援の手も広がる - 新潟県中越地震

      [2004/10/26]

    現在も余震が続く新潟県中越地震では、停電などにより通信網が大きな被害を受けた。26日になり、電力が少しずつ回復、通信網は復旧が進んでいる。26日15時現在の状況をまとめた。

    NTT東日本

    固定網は、不通だった刈羽郡小国町、三島郡越路町のそれぞれ約2,600回線、約300回線が25日夜までに回復。残る山古志村の約1,200回線については依然として不通の状況が続いている。輻輳は特に発生しておらず、通話の規制は25日11時44分に解除され、その後は発生していない。

    無料の特設公衆電話の設置台数は増えており、従来の45台に加え、見附市役所、見附市中央公民館、長岡市希望ヶ丘公民館、長岡市六日町小学校、板尾市文化センタ、越路町越路保育園、越路町児童交流会館、越路町保健福祉センタ、小千谷市総合体育館、小千谷市小千谷小学校、十日町市十日町総合体育館、十日町市クロステン、守門村旧福山小学校、川西町千手小学校、川西町上野小学校、川西町たちばな小学校、川西町仙田体験交流、川西町川西中学校に計89台が設置された。

    伝言ダイヤルも引き続き提供されており、25日夜7時の時点で約31万3,100件の利用があった。

    携帯電話・PHS

    NTTドコモでは、停止していた32局の基地局のうち16局が復旧。現在も山古志村全域で利用できず、長岡市、小千谷市、小国町、湯之谷村、川口町の山間部など一部で利用できない状態。昨日に引き続き長岡市、小千谷市などの一部地域で12.5%の発信規制が行われており、利用しづらい状態になっている。

    また新たに行政機関などに49台の衛星携帯電話、350台の携帯電話の貸し出しを行ったほか、県内の全ドコモショップ、小千谷市、長岡市、見附市の一部避難所で携帯電話の充電サービスを実施している。

    iモード災害用伝言板サービスは、26日11時現在で62,652件の登録が行われた。

    KDDI(au)は、停止した9局の基地局のうち、5局が復旧。停電2局、伝送路故障2局の計4局がまだ停止している。長岡市、古志郡、北魚沼郡のそれぞれ一部地域で利用できないほか、長岡市、蒲原、佐渡島、上中越地域では、余震発生時、または時間帯により利用しづらい状態が発生している。行政機関などに対しての携帯電話・充電器などの貸し出しも実施している。

    ボーダフォンは、6局が機能を回復、9局の基地局が現在も停止している。小千谷市、川西町の一部地域、小国町、山古志村で通話ができない、またはしにくい状態が続く。通話制限は行われていない。現時点で、携帯電話や充電器の貸し出しなどの支援策を検討しているという。

    DDIポケットは、一部地域で復旧が進み、現時点で長岡市、北魚沼郡の一部、小千谷市の全域で利用できない、または利用しづらい状況。現在、何らかの支援策の実施を検討しているという。

    広がる支援

    政府、自治体、ボランティアなどの支援も活発化しているが、IT業界からも多くの支援が実施されている。

    いち早く動いたはてなでは、「ポイント送信」機能を用い、はてなポイントを義援金として提供できるようにした。匿名での送信も可能だ。1ポイント=1円換算で、はてなが現金に換金して日本赤十字社などへ寄付をする。現時点で93万332ポイントが寄付されたという。

    エムティーアイは、EZweb・ボーダフォン用コンテンツ「お天気予報」で、地震情報を期間限定で無料提供している。被災者、ボランティアなどの関係者へ正確な情報を伝えるため、としている。同コンテンツでは、地震情報をリアルタイムで配信、過去1週間分の地震発生時刻、震源地、規模を閲覧することができる。従来は月額105円だった。提供時期は震災の危険が収束するまで。

    HDDの物理的障害からでもデータを復旧するサービスを提供するデータ復旧センターは、新潟県中越地震での振動データ被害と、台風23号による水没被害のデータ復旧サービスを無償で行う。11月25日12時受け付け分まで対応し、両災害の被災者が利用できる。

    富士山マガジンサービスは、オンライン書店Fujisan.co.jpにて義援金窓口を開設、新潟県災害対策本部に全額寄付する。義援金はその後、被災者へ届けられることになる。

    イーバンク銀行では義援金の受付口座を開設。イーバンクの口座を利用して、24時間手数料無料・1円から寄付が行える。11月10日に第1回締め切りを行い、全額新潟県庁に寄付する。イーバンク口座以外からも、りそな銀行を経由して寄付が可能だ。

    NTTレゾナントが提供するポータルサイト「goo」では、特集ページを設けて地震速報、関連ニュースを3分間隔で提供している。

    富士通では、富士通パーソナル製品を利用する個人に対して、特別引取修理サービスを開始している。PC、ワープロ、ディスプレイ、プリンタ、PC周辺機器などが対象で、サービス内容は技術料3割引、診断料、見積もり後のキャンセルを無料、部品料金実費、となっている。災害救助法適用地域が対象だ。

    NTT東日本/西日本では、放送事業者が実施しているダイヤルQ2を利用した義援金募集に対し、手数料を無料化することを決めた。ダイヤルQ2では、固定手数料(月額17,850円)と従量手数料(情報料の9%)をNTTに支払う必要があったが、義援金募集に限りこれらを無料にする。現時点では、テレビ朝日が「テレビ朝日ドラえもん募金」として義援金を受け付けている。

    NECでは、NECパーソナル製品を個人で利用しているユーザーに対し、修理料金の技術料3割引など、特別価格で修理を行う特別保守サービスを開始している。PCやディスプレイ、プリンタ、ファックス、ルーター、PDAなどが対象で、災害救助法が適用された地域のユーザーに対して提供される。サービスでは、技術料3割引、診断料が無料、見積もり後のキャンセル料が無料、部品料金は実費、となっている。

    ニフティでは、特設ページを設け、被災者支援を目的としたチャリティーコンテンツの提供を開始した。新潟県の風景画像を用いた壁紙とスクリーンセーバーが提供され、300円から5,000円の任意の価格で購入できる。その売上金額に同社が加算した形で、新潟県共同募金会などへ義援金として提供する。

    メルコホールディングスとバッファローは、被災したバッファロー製品について、無償での修理・点検を行う。災害救助法が適用された地域が対象だ。

    余震はなおも続く - 山沿いでは雪も

    気象庁によれば、26日15時現在で余震はなおも続いており、26日入り、体に感じる余震は23回観測された。震度5弱以上の余震は起こっておらず、発生確率も引き下げられたが、気象庁では引き続き十分な警戒を呼びかけている。

    予報では、26日夜から27日かけて強い寒気が南下、山沿いでは雪の混じるところもあるとしている。風も強まり、27日昼前にかけての雨量は35ミリに達するところがあると予測されており、寒さ、土砂災害などに注意する必要がある。

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