過去1週間の全チャンネル全番組がいつでも見られる「VAIO type X」

 

ソニーは5日、7基のTVチューナーと合計1テラバイトのHDDを搭載したAVレコーディングサーバー「VAIO type X VGX-X90P」、ハイビジョン放送の映像をダウンコンバートなしで表示できる23型液晶「VAIOフルHDディスプレイ VGP-D23HD1」、VAIO type Xなどと組み合わせることで地上デジタル放送の視聴・録画が可能になる「VAIOデジタルTVユニット VGP-DTU1」の3製品を発表した。全製品オープン価格で、VAIO type Xは11月20日、他の2製品は12月11日に発売する。市場想定価格はそれぞれ52万円前後、40万円前後、8万円前後。

同日より開催されているCEATEC JAPAN 2004で製品が公開されている

6チャンネルの全番組を1週間録画できるVAIO「type X」

VAIO type X VGX-X90P

VAIO type X VGX-X90Pは、5月のVAIO新製品発表会で開発中であることが発表されていた製品で、TV放送(地上アナログ)6チャンネル分の全番組を1週間丸々録画できるというコンセプト。内部には、MPEGエンコーダーと3基のTVチューナーを搭載する新開発の専用モジュール「X3ビデオサーバー」が2基用意されており、これに加えて従来のチューナー/MPEGエンコーダーボードをPCIスロットに1枚装備、合計7基のチューナーが本体に搭載されていることになる。

X3ビデオサーバーはPC本体の状態に依存しない独立したモジュールで、PCの電源がオフの状態でも自律的に番組の録画を行う。VAIO type Xには250GBのHDDが4台搭載されており、うち2台はX3ビデオサーバーにそれぞれ1台ずつ、残りの2台はマザーボードに接続されている。2基のX3ビデオサーバーはそれぞれに接続されたHDDをTV録画専用の領域として利用する。PCの内部に、3番組同時録画可能・容量250GBのHDDレコーダーが2台内蔵されているような構成といえる。PCIスロットに搭載されたチューナーは従来通りWindows上から利用する。

X3ビデオサーバー

RFディストリビューターが内蔵されており、アンテナ線は1本だけでよい

VAIO type Xの内部にはギガビットLANのハブがあり、PC部分とハブの間は1Gbps、2基のX3ビデオサーバーとハブの間は100MbpsのLANでそれぞれ接続されている。録画された番組へは添付ソフトの「Do VAIO」からアクセス可能で、過去に向かって番組表をスクロールできる「タイムマシン・ビュー」から、録画された任意の番組を呼び出すことができる。録画した番組の一覧は新聞の"ラジオ・テレビ欄"形式の表示だけでなく、番組ジャンル別での表示や、キーワード検索も可能。

番組表を過去にさかのぼり、クリックすれば再生が始まる

時間帯・チャンネル別に各チューナーの動作を設定できる

ゴールデンタイムの特番は高ビットレート、深夜は低ビットレートといった設定も可能

X3ビデオサーバーは録画した番組をLANへ配信する機能も持っており、VAIO type XのPC部が電源オフの状態でも、ホームネットワークソフト「VAIO Media」を搭載したマシンからのアクセスを受けて番組をストリーミング配信することができる。X3ビデオサーバー1基あたり、8Mbpsの番組の場合1本、4Mbpsの番組の場合2本を同時に配信可能。また、DLNA規格に準拠する予定で、「RoomLink PCNA-MR1」などの同社機器のほか、他社のDLNA準拠機器でもVAIO type X内の番組を視聴できるようになる可能性がある。

X3ビデオサーバーのMPEGエンコーダーチップにはカナダVIXS製の「XCODE2」を採用。同チップは1個あたり最大4ストリームのMPEGエンコードが同時に可能という高い性能を持つほか、ビットレートを下げた際の画質低下が少ないことが特徴だという。ビットレートは高画質:8Mbps、標準:4Mbps、長時間:2.5Mbps、長時間2:1.25Mbpsの4段階で、1.25Mbpsに設定して1チャンネルあたり1日12時間録画した場合は6チャンネルを約11.1日分、1日18時間録画した場合は約7.4日分、1日24時間録画した場合は約5.5日分の録画が可能。

グラフィックボードにはRADEON X600 XT(VRAM:128MB)を搭載しており、PCモニタとD端子出力でのマルチモニタ表示が可能。PCのウィンドウは液晶モニタに、Do VAIOの操作画面や番組再生はプラズマテレビに、それぞれ同時に出力するといった使い方もできる。CPUはHyper-Threading対応Pentium 4 560(3.60GHz)、メモリは1GB(DDR2 533)、光学ドライブはDVD+R DL(2層記録)対応のDVDスーパーマルチドライブを搭載。PC部分で利用できるHDDは250GB×2の500GB(RAID0)。ワイヤレスキーボード、ワイヤレスマウスが付属する。

DVDドライブは角の部分に隠れている。ボディの一部が下へスライドオープンし、ドライブのトレイが横から滑り出してくる

背面・側面に多数の入出力端子を装備

内部の構造。少数の高速ファンより多数の低速ファンのほうが全体では静かなことを利用し、あえてファンの数は多くしてある

なお、直販サイトのソニースタイルでは特別モデルが用意され、HDDを最大400GB×4の合計1.6TBまで増量できるほか、テレビ局の少ない地方のユーザーはX3ビデオサーバーを1基に減らすことなどもできる。

「QUALIA」の技術を投入したハイビジョン画質の高精細液晶

VAIOフルHDディスプレイ VGP-D23HD1

VAIOフルHDディスプレイ VGP-D23HD1は、1920×1200ドットという高精細表示に対応した23型液晶ディスプレイ。現在市販されている液晶・プラズマテレビのほとんどは1080i(1920×1080)ハイビジョン(HD)放送に満たない解像度のパネルを利用しており、同社が販売している製品でも1080iのフル解像度表示に対応しているのは「QUALIA 005」ブランドの46型液晶テレビ(1920×1080)しかないという。そのため、1080iの映像はパネルの解像度までダウンコンバートされた後に表示されていたが、今回のVAIOフルHDディスプレイではHD映像をそのままのクオリティで表示することが可能。

また、バックライトの光源には従来多く採用されていた冷陰極管ではなく、QUALIA 005と同様にLEDを採用。赤/緑/青のバランスを画面中央部に組み込まれたセンサーが検知してコントロールするので、輝度や本体の温度にかかわらずバックライトが常に正確な白色を作り出す。また、純粋な3原色に近い光が光源となっていることで、冷陰極管に比べて光の成分に雑味が少ないという。これにより冷陰極管バックライト液晶で70%(NTSC理論色空間比)、CRTで80%だった色の再現域は、ほぼ100%を達成するとされる。(なお、QUALIA 005では液晶パネル内側の平面にLEDが数列並んでいたが、今回のフルHDディスプレイは両サイドに1列並べられた合計2列のLEDから、導光板でパネル全面に光を行き渡らせている。)

両サイドに内蔵される
LEDバックライト

入力端子はPC向けのDVI(HDCP対応)、アナログRGBのほか、D4、Sビデオ、コンポジットビデオが用意されている。2Wayスピーカーと出力10W+10WのS-Masterデジタルアンプも内蔵されており、画質同様に音質も高い品質を目指したものとなっている。TVチューナー(地上アナログ)も内蔵しており、単体でTVを視聴することも可能。

フルHDでのTV視聴・録画が可能になる外付けデジタルチューナー

VAIOデジタルTVユニット VGP-DTU1は、今回発表されたVAIO type Xや、現行機のVAIO type Rなどと組み合わせることで地上デジタル放送/BSデジタル放送/110°CSデジタル放送の視聴・録画が可能になる外付けボックス。i.LINK(TS)端子を装備しており、同端子を持つVAIOなどと接続すればハイビジョン放送を品質を落とさないまま録画することが可能。

VAIOデジタルTVユニット VGP-DTU1

現在のデジタルハイビジョン放送の映像はMPEG-2で圧縮されているが、著作権保護のためPC上でデコードすることができないため、PCのウィンドウ内でHDクオリティのままデジタルハイビジョン放送を視聴するといったことは不可能だった。VAIOデジタルTVユニットではDVI入力端子を設けることで、PCの画面とデジタルハイビジョン放送の映像を合成することを可能にした。これにより、入力切り替えの操作をしなくてもPCの画面とフルHDクオリティの番組を同じ画面で楽しめるようになった(フルHDでの出力にはHDCP対応ディスプレイが必要。非対応ディスプレイには480p相当で出力される)。

また、単に画面を合成するだけでは、PCを操作するときはPCのリモコンやマウスに、デジタルハイビジョン放送を見るときにはTVユニットのリモコンにコントローラーを持ち替えなければいけないが、VAIOデジタルTVユニットはVAIOとUSBケーブルと接続することにより、Do VAIOの画面からコントロールすることができる。これにより、PCに蓄えられたAVコンテンツの再生からデジタルハイビジョン放送の視聴・録画までがDo VAIO上で完結するシステムとなる。

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