ファイル交換ソフトに著作権侵害の責任はなし……連邦控訴裁

著作権侵害行為に対するファイル交換ソフト配布企業の責任を問う裁判で、第9巡回区の米連邦控訴裁判所は「法的責任はない」とする判断を示した。昨年4月にロサンゼルスの米連邦地裁でファイル交換サービス側の言い分を認める判決が言い渡されたのに続いて、映画・音楽業界の主張が退けられた。

訴えられていたのはファイル交換サービスのGroksterやStreamcastなどで、映画・音楽会社側は「ファイル交換サービスの運営およびソフトの配布がユーザーの著作権侵害行為を助長している」と主張していた。

今回の訴訟は、2001年のNapster訴訟とも関連している。第9巡回区の連邦控訴裁は同訴訟でNapsterの違法性を認める判断を下しており、結果的に同サービスの衰退につながった。ただし、問題視されたのは、Napsterがファイル交換を中央サーバによって管理する中央集権型のサービスだったためで、今日の分散型のファイル交換ではサービスがユーザーの利用方法を管理するのは難しい。その違いから「ファイル交換ソフト配布企業は、利用者の違法行為に対して責任を負う必要はない」というのがサービス提供企業の主張である。

米国では消費者のフェアユースに関して、1984年のBetamax訴訟が大きな基準となっている。同訴訟は、VCRの製造・販売が著作権侵害に当たるとして、米映画会社がBetamaxのメーカーだったSonyを訴えた裁判である。最高裁は「海賊行為などに使われる可能性のある技術でも、著作権侵害にあたらない相当量の利用が認められる限り、その技術を禁ずることはできない」と判断した。

今回のファイル交換ソフト訴訟でもBetamax訴訟が引き合いに出されており、映画・音楽会社側は「ユーザーの利用方法をコントロールできないVCRと違って、ファイル共有ソフトではフィルタの導入などで対処できる」と指摘。サービス提供側は、「フィルタの導入はファイル共有ソフトの利用範囲を著しく狭める」と反論していた。議論が消費者の権利にまで及んでいたため、仮に映画・音楽業界の主張が認められた場合、Betamax訴訟で確立したフェアユースの基準が揺らぐ可能性があるという声も出ていた。

Sidney R.Thomas判事は「公有財産、作者の許可を得たアート作品やスピーチなどを、少ないコストで自由に配布できるなど、この技術には多様な活用方法がある」と指摘。相当量の合法的な利用の存在を重視した点では、Betamax訴訟の結果を下敷きにした判断と言える。

ファイル交換ソフトに限らず、ソフトウエア開発者には心強い判決となった。その一方で、ファイル交換サービスの閉鎖に追い込めなかった映画・音楽業界が、問題解決の矛先をユーザーに向ける可能性が高まりそうだ。



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