病院内の通信規制に変化!? BluetoothやワイヤレスLANは医療機器への影響小

    湯木進悟  [2004/07/30]

    MHRAが提唱する病院内で携帯電話の利用が可能な場所かを明示するポスター

    英国医薬品管理庁(MHRA: Medicines and Healthcare products Regulatory Agency)は、病院内における通信機器などの利用ガイドライン「Mobile communication systems」を発表した。携帯電話などが医療機器に与える影響を過小評価すべきではないとしつつも、適切な規制のもとに利用を促していく方針が明らかにされている。

    すでにMHRAの前身となる英国医療用品規制局(MDA: Medical Devices Agency)は、携帯電話の発する電波などが178機種の医療機器に及ぼす影響を検証した研究レポート「Electromagnetic Compatibility of Medical Devices with Mobile Communications」を、1997年3月に発表したとされ、心臓ペースメーカーなど一部の医療機器が、携帯電話によって誤作動を起こすこともあるといった事実が確認されたという。しかしながら、医療機器から1メートル以内のエリアで携帯電話を用いて、実際に深刻な影響が及んだのは0.1%未満だったとのデータも出されていたようだ。これに続いて、MDAより1999年5月に発表されたという研究レポート「Emergency service radios and mobile data terminals: compatibility problems with medical devices」では、特に救急車内において、携帯電話など電波を発する通信端末の使用を制限する必要性が強調されたという。

    今回、新たにMHRAから出されたレポートでは、現在でも携帯電話の発する電波が、幾つかの医療機器に影響を及ぼしかねない状況は変わっていないものの、病院内で全面的に利用を禁止する規制に関しては、緩和するのも望ましいとする提案がなされているようだ。今後は病院内でも、医療機器から離れた安全な指定箇所を設けて、自由に携帯電話を利用できる環境スペースを整えていくことが勧められるという。

    また、病院内にワイヤレスLANを装備する、Bluetoothを用いた通信を行うといったケースは、携帯電話とは異なり、医療機器が何らかの誤作動を起こすなどの影響はほとんどないとされているため、厳しい制限を設けることなく利用を奨励できるという見解も示されているようだ。

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