Linuxにおける日本語フォント問題にIPAから一筋の光が

      [2004/07/17]

    情報処理推進機構(IPA)の公募で採択された「IPAフォント」が、地理情報システム(GIS)「GRASS」の一部として公開されている。オークニーが運営する「GRASS Japanサイト」において配布されているGRASS国際化版のアーカイブの中に5書体が同封されており、無料でダウンロードして使用することができるほか、特定の条件下での改変および、オリジナルまたは派生物・改変物の二次配布も許諾されている。

    IPAフォントは次の5書体で構成されている。
    ・ゴシック体 IPAフォント
    ・ゴシック体プロポーショナル IPAフォント
    ・ゴシック体UI IPAフォント
    ・明朝体 IPAフォント
    ・明朝体プロポーショナル IPAフォント

    今回、IPAフォントを同梱して配布されているGRASSはオープンソースで開発され、GPLで配布されているGISソフトウェアで、情報処理推進機構の2003年度オープンソフトウェア活用基盤整備事業「オープンソースGISプラットフォームの開発」の成果物でもある。IPAフォントの再配布については
    ・GRASS GIS/MapServer/PostGISの再配布物に同梱すること
    ・同梱される「独立行政法人情報処理推進機構のフォントの再配布について」とともに配布すること
    ・再配布に当たりフォントがIPAフォントであることを明示すること
    が求められており、IPAフォントを改変して配布する際にも以上の条件を満たして配布する必要がある。IPAフォント自体はオープンなコミュニティで開発されているものではなく、IPAの公募によって作成されたもの。

    これまでも無料で利用できる日本語フォントの開発は行われてきたが、権利侵害の問題や必要とされるリソースが多大なことなどが障壁となり、一定の成果を出すことのできたプロジェクトは数少ない。オープンソースソフトウェアの推進は経済産業省や総務省も力を入れるなど、いわば国策ともいえるものとなっている。しかしオープンソースソフトウェアの日本語化に関する問題はこの際の大きな壁のひとつともなっていた。今回、特定の条件下とはいえ、実質的に改変と2次配布が許可された無料の日本語フォントが公開されたことになり、Linuxや*BSDなどオープンソースOSで問題となりやすい高品質な日本語フォントの不足を解決するための大きな1歩となることが期待される。

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