新しくなったG5スパコン「System X」が稼働開始

海上忍  [2004/07/14]

米バージニア州立工科大学のTerascale Computing Facilityは12日(米国時間)、Apple Computerの1Uサーバ「Xserve G5」をクラスタ化したスーパーコンピュータ「System X」(通称 : Big Mac)が稼働初期段階に入ったことを明らかにした。本稿執筆時点の同大学Webサイト上にあるシステムステイタス情報欄には、組み立てが完了したことを意味する「Assembly - Completed!」と、システム稼働の初期段階にあるとわかる「System Stabilization - In Process」の表示を確認できる。最初のベンチマークの測定は19日に開始される予定。

Power PC G5を2基搭載し、1Uサイズに納めたApple ComputerのXServe G5

写真のラックには15基のXserveと3基のXserve RAIDが収納されている。System XにはXserveが1,100台採用されている、XserveがPower Mac G5より小型といえども……

1,100台のPower Mac G5をクラスタ化した初代System Xは、2003年秋に稼働開始、演算能力は10.28TF(1テラフロップス=毎秒1兆7000億回の浮動小数演算)と高く、2003年11月におけるトップ500スーパーコンピュータサイトのランキングでは第3位をマークし、ハイパフォーマンスコンピューティング分野におけるAppleの評価を高めることに貢献した。なお、その際の1位は日本の海洋研究開発機構(当時は海洋科学技術センター)の「地球シミュレータ」(35.86TF)、2位は米ロスアラモス国立研究所の「ASCI Q」(13.88TF)。

今回のリプレースの目的は、パフォーマンスの向上と拡張性の確保にあるという。そもそもSystem Xの初期コストは低く、トップ500で1位の地球シミュレータが約2億5千万米ドル、2位のASCI Qが約2億1千5百万ドルと価格も"スーパー"であるのに対し、System Xはわずか520万ドル。学生ボランティアを中心としたチームにより構築されたことを差し引いても、その圧倒的なコストパフォーマンスが話題となった。

しかし、薄い1UサーバのXserve G5が発表されるや否や、1,100台のマシンすべてのリプレイスが決定。Xserve G5の採用により設置スペースが3分の1に減るほか、冷却効率の改善と消費電力削減のメリットがある。リプレイス計画は今年1月に発表されていたが、Xserve G5に搭載されるPowerPC 970FXの出荷遅延に伴い、System Xの稼働スケジュールも遅れていたもの。




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