公取委、米Microsoftに排除勧告 - Microsoftは争う構え

Windows OSを供給するPCメーカーに対し、Windowsの特許侵害を理由に訴訟を提起しないことなどを定めた条項を含む契約書を締結させ、PCメーカーの事業活動を不当に拘束したとして、公正取引委員会は、米Microsoftに対して独占禁止法違反(不公正な取引方法)で排除勧告を行った。Microsoft側は勧告に応諾しない方針。

今回問題視されているのは、非係争条項(NAP条項)と呼ばれる、OSのライセンシーと結ぶ契約書に含まれる条項。これは、Windowsに含まれる機能がライセンシーの特許を侵害している場合でもMicrosoftやその子会社、他のライセンシーに対して訴訟を提起しない、という契約で、公取委は、ライセンシーの特許がWindowsに取り込まれてしまっても特許侵害を訴えられない、と指摘。また、Windowsが全世界で約94%(2003年)、国内でも約95%(同)という圧倒的なシェアを獲得しているほか、ユーザーが新たな機能が追加されたOSを望んでいることから、PCメーカー側は新機能が追加されたWindows搭載PCを製造することが重要になっていることを前提に挙げ、PCメーカーが条項に反対であっても契約を余儀なくされた、とする。

公取委の事実認定では、2000年12月ごろ、AV機能に関する特許を保有するメーカーの一部が、Windowsに侵害されている、または、その可能性がある自社の特許のリストをMicrosoftに提示、NAP条項の問題点を指摘したが、Microsoftはこれに対し回答しなかった。さらに2001年12月ごろと2002年以降、Windowsに自社特許の侵害の可能性があることなどから、一部のメーカーがNAP条項の削除・修正を強く求めたが、Microsoftはこれを拒否した。

その結果、NAP条項を含む契約を余儀なくされたメーカーは、自社の特許が侵害されている、またはその可能性があるにもかかわらず、Microsoftらに対する特許権の行使が制限され、ロイヤリティーの徴収などによる技術開発のコスト回収を不可能にし、AV機能に関する技術の開発意欲を損なうことで、国内における公正な競争が阻害される恐れがある、と公取委は認定した。

すでにNAP条項は今年2月に削除されているが、今月31日までの期間を対象とした現行の契約書と過去に締結した契約書のNAP条項はなおも有効であり、公取委は現行のNAP条項と、過去に締結され現在までも有効なNAP条項の2つを破棄し、国内のライセンシーに対して条項の破棄と、今後の特許侵害訴訟を妨げられないことを書面で通知するよう求めている。

これに対してMicrosoft側は反論。まず、Windowsはその開発段階でライセンシーにWindowsの内容を提示し、特許侵害がないかどうかを検証させており、その上でNAP条項を含む契約を行っていた点を挙げるとともに、公取委が事実認定した、数回にわたるライセンシーからのNAP条項の修正・削除要求は「知らない」とし、そういった事実はなかったとする。これについて公取委側は事実に関する証拠固めを行っており、事実認定に自信を見せている。

NAP条項は、同社がソフトウェア特許を所有していないころに作られたもので、同社自身も「時代遅れ」「誤解を招く」と認めており、現行はクロスライセンスを積極的に行っていることから、同条項の削除を決めていた。それに前後して公取委はMicrosoftの日本法人に立ち入り検査、その時は私的独占に関しても疑われていたが、現状ではそこまでの影響はないと判断し、不公正な取引方法の禁止を適用した。

Microsoft側はNAP条項について不当なものではなかったとの認識を示しているほか、事実認定についてMicrosoft側、公取委側双方の意見が食い違っており、今後は、26日の期限を待って、平野高志・マイクロソフト執行役 法務・政策企画統括本部長を代理人として、裁判の1審にあたる審判が開始される見込みだ。



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