スリムノートに本腰を入れるAMD - 日本での研究開発体制を強化へ

大塚実  [2004/06/25]

米AMDは24日、日本国内にモバイル・コンピューティングに関する研究開発部門「AMD JEL」(ジャパン・エンジニアリング・ラボ)を設置したと発表した。日本AMDの本社(東京・新宿)内に置かれるもので、今後1年から1年半の間に、15~20人程度のエンジニアを採用。PCメーカー各社より意見の集約なども行い、今後のプロセッサ開発にフィードバックしていく。

同社がモバイル分野に力を入れる理由のひとつは、そのマーケット規模の大きさだ。同日、記者会見でJELについて説明した同社 アジア太平洋地域 マーケティング本部長 サム・ローガン氏は、ノートPCの世界市場における出荷台数予測を紹介。それによると、2003年から2008年にかけての年間平均成長率は16.5%にも達し、これはデスクトップPCの3倍以上になるという。

AMD サム・ローガン氏

ノートPC市場予測(全世界)

しかしこれまで、同社はモバイル市場をあまり得意としてこなかった、というよりむしろ、モバイル市場に注力する余裕がなかった、という方が正しいかもしれない。ローガン氏もこの点について、「今まではモバイル戦略はセカンドプライオリティ」と認める。モバイル向けとして、同社はモバイルAthlon 64、モバイルAthlon XP-Mなどのプロセッサを持っているものの、これらは全てデスクトップ向けのアーキテクチャをベースにしたもの。そのため、特にサブノートクラスになるとIntelやTransmetaの採用が多く、同社はDTR向けやA4ファイルサイズなど、比較的大きめの製品での採用に留まっていた。

同社による定義

同社のモバイル戦略

同社は今回、日本のユーザーが特にモバイル分野への志向が強く、PCメーカー各社も同分野で世界をリードしていることから、日本国内にラボを設置することを決定。ローガン氏によれば、JELでは当面、薄型軽量ノートをターゲットとして研究開発を行い、その後、より小型のサブノートPCへと展開していくという。またJELでは、家電や通信機器などについても、同様に研究開発が進められる予定だ。

JELの活動内容

活動フェーズ

ただし、設置されたばかりということもあり、JELでの成果が現れてくるまでには、まだ数年はかかりそうだ。会見に同席した同社 コンピュテーション製品グループ担当エグゼクティブバイスプレジデントのダーク・マイヤー氏は、サブノートPCへ同社製プロセッサが搭載されるようになる時期について、「2006年以降ではないか」との見込みを述べている。

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