直販モデルで周辺機器でも低価格戦略、デル、プリンタ市場に参戦

    大川淳  [2004/06/03]

    デルは、13,800円のインクジェット複合機と29,800円のレーザープリンタの2製品を発売、国内のプリンタ市場に参入する。パソコンと同様、受注生産、直販方式の「デルモデル」手法を適用、同社では「他社の同等製品より30-35%ほど安い」としている。インクカートリッジ、トナーなどの消耗品も扱い、パソコン、周辺機器、サポートまでをひとつの窓口で受け付け、ユーザーの利便性向上を図る。

    デル オールインワンプリンタ 922

    デル モノクロレーザプリンタ 1700n

    新製品「デル オールインワンプリンタ 922」はインクジェット複合機で、プリンタ、カラーコピー、スキャナ機能をもち、価格は13,800円。印字速度はカラーで毎分14枚、モノクロでは毎分19枚。機能の切り替えはボタン操作でできるほか、パソコンなしでもカラーコピーとモノクロコピーの使い分けが可能だ。プリンタと同時に同社のパソコンを購入すると、プリンタドライバは工場の段階でインストール済みで、プリンタをパソコンに接続するだけですぐに使用することができるという。

    「デル モノクロレーザプリンタ 1700n」は価格が29,800円で、印字速度は毎分25枚、大容量リサイクル推進トナーカートリッジを使用した場合、1枚当たりの印刷コストは1.5円だ。また、ネットワーク機能を標準装備しており、事業所内などでの共有プリンタ用途も見込んでいる。

    さらに同社では大きな特徴として「インク/トナーマネジメントシステム」を挙げる。これは、プリンタドライバに備えてあるインクの残量を検知するソフトにより、インクやトナーの残量が25%以下になると、パソコン画面上に「警告」を自動表示するもので、インクカートリッジ、トナーを注文できる「ボタン」も示され、その日の15時までであれば翌日に届けられる。「警告」は、残量が25%の場合黄色で表示、そのままにしておくと、以降5%少なくなるごとに現れ、10%にまでなると赤色で表示、購入を促すコメントが出される。

    インクカートリッジの価格は、大容量ブラックが2,480円、標準のブラックが1,980円、大容量カラーが2,980円、標準のカラーが2,480円、フォト専用カラーが2,280円。トナーは7,500円-1万円で、これらの送料は一律500円だ。

    同社は、パソコン、サーバー、ワークステーション、ストレージに続き、パソコンとの関連性が最も高いといえるプリンタ事業に着手した。浜田宏社長は「インクジェット複合機とレーザープリンタの分野は、日本のプリンタ市場での規模が大きく、デルモデルを活かせると考えた」と、この市場に打って出る理由を語る。また「単機能プリンタは毎年、5-10%程度縮小しており、大きく伸びている複合機に取って代わられている」(同)と指摘、この領域の成長性に期待している。

    プリンタ事業に参入するデルの浜田社長

    国内プリンタ市場は、特定のメーカーによる寡占化が進み、他社は苦戦している。この状況を切り崩すのは容易ではないが、浜田社長は「デルは93年に日本で事業を開始したとき、サーバー事業を始めた6年前も、成功しないだろうといわれたが、サーバーではシェア1位になった。こつこつ、地道にやっていけば、パソコンと同じようにシェアは必ずとれる」と述べ、「周辺機器市場版デルモデル」の展開に大きな自信を示した。

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