Web開発者バーナーズ・リー氏にミレニアム・テクノロジー賞

    Yoichi Yamashita  [2004/04/16]

    ミレニアム・テクノロジー賞を受賞したTim Berners-Lee氏

    フィンランドの独立系基金Finnish Technology Award Foundationが創設したミレニアム・テクノロジー賞の初受賞者にWebの開発者として知られるTim Berners-Lee氏が選ばれた。賞金として100万ユーロが贈呈される。

    ミレニアム・テクノロジー賞は、人々の生活を豊かにし、経済的・社会的な発展に貢献した技術革新の功績に対して贈られる。エネルギーと環境、通信と情報、新素材と加工、ヘルスケアとライフサイエンスなど4つの分野で、22カ国の78人が2004年度の受賞候補となった。

    受賞したBerners-Lee氏は英国出身で、オックスフォード大学で物理学を専攻。スイスにあるヨーロッパ粒子物理学研究所(CERN)勤務当時に、所内の論文閲覧システムとして開発した技術がWebの原点となった。89年にWorld Wide Webという概念を提唱。Web運営の要となるURL、HTTP、HTML、さらに初のブラウザなどを創り出した。現在、マサチューセッツ工科大学のLCS(Laboratory for Computer Science)に勤務、94年に設立したW3C(World Wide Web Consortium)のディレクターを務めている。2003年には、英国女王からナイトの爵位を授与されていることが決まっている。

    自叙伝の中でBerners-Lee氏は、自らの発明を売り物にしたスタートアップ企業の設立を検討した時期があったことを認めている。だが、リスクの高さを認識し、技術を広く公開する道を選んだ。同氏が発明したWeb技術は、その後、数多くのミリオネアを生み出した。

    「Webは、透明で民主的な、新しいタイプのソーシャルネットワークを生み出し、さらに情報管理とビジネス開発の新たな道を切り開いた」と選考委員長を務めたPekka Tarjanne氏は受賞理由を説明している。

    満場一致でBerners-Lee氏を選出した選考委員会では、同氏が営利目的で技術をしばり付けなかった点を高く評価。結果的に、同氏も初めてミリオン単位の小切手を受け取ることになった。

    Berners-Lee氏とJukka Valtasaari・駐米フィンランド大使

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