テムザック、ガンタンク型(?)の大型レスキューロボを公開

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テムザック、ガンタンク型(?)の大型レスキューロボを公開

  [2004/03/25]

テムザックは、災害現場における人命救助を目的とした大型ロボット「T-52 援竜」を開発、東京都三鷹市の消防研究所にて公開した。身長3mを超える大型の油圧駆動方式のロボットで、腕を2本装備し、人間と同じように両腕を使った作業を行うことができる。さらに改良を加え、1年以内の商品化を目指す。

「T-52 援竜」

横からの姿

同社は2000年、水圧駆動方式の大型遠隔操作ロボット「T-5」を試作機として開発しているが、今回開発された援竜はこの後継機にあたる。地震などの災害発生時には、瓦礫の下敷きになるなどして、救出を待つ人々が多数発生することが考えられる。人力では重いものを動かせず、かといって重機では埋もれた人まで傷つけてしまう恐れがあるようなときでも、人間に近い動きが可能な援竜なら対応できる、というわけだ。

援竜は、全高約3.45m、全幅約2.4mという、ロボットとしてはかなり巨大なサイズで、総重量は約5t。肘や肩など7自由度を持つ両腕を装備しており、油圧駆動方式によって設計上は片腕で500kgのものを持つことができるという。動力源としてはディーゼルエンジンを搭載しており、各稼働部で必要とする電力もディーゼルエンジンの発電で供給される。移動はキャタピラで行い、最高時速約3kmでの走行が可能だ。ロボットの設計・製作はテムザックが行い、デザインはROBODEXでもお馴染みのロボガレージ代表 高橋智隆氏が担当した。

手先はこんな

前面には排土板も

援竜は操作方式を2種類備えている。ひとつは、操縦者が援竜に搭乗して運転する方法で、もうひとつは、2次災害の恐れがあり人が近づくことができない危険な状況でも対応できるようにした、マスタースレーブ方式での遠隔操縦だ。マスタースレーブ方式は操縦者の腕の動きをそのままロボットに伝えることが可能で、より人間に近い動作を可能とする。操作装置のアームの重さで操縦者が疲れないよう、エアシリンダを使ったブレーキも搭載、動かす必要のない部分を固定することで、操縦者の負担を軽減している。

遠隔操作装置。両手のアームでロボットの両腕を操作するほか、足下のペダルで前進・後進・旋回などが可能

ロボット本体の操縦席。こちらはマスタースレーブ方式ではなく、ジョイスティックで操縦

遠隔操作の場合は、現場の状況をリアルタイムに把握する必要があるが、援竜は頭部、胴部、腕部など体の各所にCCDカメラを9個搭載しており、操縦者はモニターに映し出される各部からの画像を元に操縦することができる。遠隔操作装置とロボット本体との間の通信はSS無線とPHSが用意されており、約150m以内の距離であればSS無線、またPHSであれば全国どこにいても操縦が可能だ。ただし、PHSの場合は操縦用データの送受信のみで、カメラからの画像送信は別途FOMA回線を使って行う。

頭部。カメラとライトが見える

モニタ上には各カメラからの画像が表示されている

災害現場を想定した屋外でのデモンストレーションでは、実際にオペレータが遠隔操縦を行う様子が公開された。瓦礫に埋もれた車内に閉じこめられた人を救助するという設定で行われたもので、援竜は木箱、H形鋼などの障害物を除去していった後、ロックされている車のドアをこじ開けることに成功。そして、無事レスキュー隊が車内のダミー人形を運び出した。このように、援竜は直接人間を扱うことは考えておらず、あくまで救助のための経路を確保することを目的としているという。

デモの様子。これは初期状態

最初に、腕のカメラで状況を把握

そして、木箱をどかす

続いて、ドアも引きはがす。なかなかパワフル

今後、同社はさらに改良を進め、1年以内には製品レベルに仕上げたい考え。価格については、「商品としては6,000万円くらいでできるのでは」(同社 高本陽一社長)とのこと。また、同社や消防研究所などで構成される防災ロボット開発委員会による「ロボット免許」制度も発表された。クレジットカードサイズの運転免許証となるもので、サウンド認証によるセキュリティ機能の搭載が検討されているほか、現在、同委員会でプログラムを作成中ということだ。

動画
進め! 援竜!! (WMV8形式 439KB 13秒)
ドアも簡単に引きはがすパワー! (WMV8形式 464KB 14秒)

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