2010年、日本をユビキタス社会に - u-Japan実現へ政策懇談会開催

      [2004/03/01]

    総務省は、2006年以降のIT政策への適用も視野に入れた同省の政策を決める「ユビキタスネット社会の実現に向けた政策懇談会」の第1回会合を開催した。2010年に日本をユビキタスネット社会へと発展させるための道筋をつける「u-Japan政策」を取りまとめることを目的としており、今年12月末までに結論を出す予定だ。

    ユビキタスネットとは、「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」ネットにつながる社会を意味し、家庭や会社からPCを使ったネット接続だけでなく、さまざまな機器がネットワーク越しに相互に接続、特に意識せずに、誰でも安心して、簡単に利用できることがメリットとされる。

    2001年1月のe-Japan戦略では、国内のブロードバンド環境において、2005年までに常時接続可能な環境を、高速(xDSL/CATV)3,000万世帯、超高速(FTTH)1,000万世帯まで拡大させる、という目標を立てていたが、2003年時点でxDSLは3,500万世帯、CATVは2,300万世帯、FTTHは1,770万世帯が利用可能になり、実際の利用はまだ進行途上であるものの(実際の加入世帯はxDSL約1,027万加入、CATV約247万加入、FTTH約89万4,000加入、いずれも2003年末、総務省調べ)、環境の整備は前倒しで進展してきた。その後e-Japan戦略II(2003年7月)では、基盤整備から利活用へと発展させ、「2005年に世界最先端のIT国家となり、かつ2006年以降も最先端であり続ける」との目標が掲げられた。

    今回の懇談会では、その2006年以降に到来するユビキタスネット社会の実現に向けてさまざまな議論を行うことが目的だ。しかしユビキタスネット社会の実現には、その方策に具体論が欠けている、セキュリティ上、利用上の不安が存在する、事業が成り立つ見通しが立たない、などの課題が残されいる。懇談会ではそれを解消するための方策を議論、2010年にユビキタスネット社会(u-Japan)を実現させるための全体概略設計図とその実現方策である「u-Japan政策パッケージ」を作成することなどを目指す。

    座長には野村総合研究所理事長の村上輝康氏が就任、「基本政策WG」(座長・村上輝康氏)、「IT産業WG」(座長・伊丹敬之一橋大学商学部教授)、「利用環境WG」(座長・堀部政男中央大学法学部教授)という3つのワーキンググループを設置する。基本政策WGがu-Japan政策パッケージの作成を、IT産業WGが技術開発、人材育成、基盤整備などの課題抽出や行政の役割を、利用環境WGがモラルやルールを整理、プライバシー保護、法的ガイドラインなどを、それぞれ議論していく。

    今後、各WGを月1回程度の割合で開催、第2回目の全体会合となる6月には中間の取りまとめを、12月下旬には最終の取りまとめを行う予定だ。

    会合の冒頭、挨拶にたった田端正広副大臣は「世界一安くて速いインフラが実現し、ユビキタスの環境は整いつつあるが、課題も残っている。(ユビキタスは)姿形が国民に分かりづらく、この懇談会でu-Japanの姿をよりはっきりさせてもらいたい」と述べ、国民に分かる形での政策が作られることを求めた。

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