インフォ・マイカには、同社が研究してきた「薄膜ホログラムメモリ方式」と呼ばれる技術が採用されており、内部は屈折率の高い層(コア層)と低い層(クラッド層)が交互に積層された導波路構造を持つ。データ自体はこの導波路層内にサブミクロンの凹凸パターンとして記録されており、データを読み出す際には導波路層の端面よりレーザーを入射、光ファイバと同じように伝搬する光がその凹凸パターンで散乱し、入射に対して垂直方向に再生像が現れる。これをCCDなどの撮像素子で検出し、その後2次元復号化を行うことにより、記録されていたデジタル情報が復元される、という仕組みだ。
積層による大容量化も容易で、同社では既に大きさ25(W)×25(D)×2(T)mm、100層で容量1GBの試作品を開発。材料には安価な汎用プラスチック材料が利用でき、CDやDVDと同様に原版転写プロセスで製造が可能であるため、低コストで高速・大量な生産が期待されるという。また、従来の「体積ホログラム原理」を用いたもの比べると光源の波長変動や媒体の体積膨張に強く、汎用の半導体レーザーが利用できるようになったため、リーダーも小型・安価にできるようになった。量産時のコストは、リーダーが数千円、媒体が100~200円程度となる見込み。
用途としては、(1)大容量データが必要な電子辞書・カーナビなどの分野における半導体ROMの代替、(2)チケット・クーポンとして配布したり、雑誌の付録などとしての配布媒体、(3)ゲーム・音楽・映画・電子出版などのリッチコンテンツの発行--などが考えられており、このうち音楽業界に対しては、すでに5大レーベルを始めとする日米のレコード会社のメンバーに説明、意見交換を行ったところ、「複製が難しい点や安価なコストが評価され、前向きな反応が得られた」(同社広報)という。
今後はメーカー各社と協力の上、2005年中に切手サイズで記憶容量1GBの読み出し専用メモリとして、インフォ・マイカの製品化を目指す。大容量化も進め、将来的には、10GB以上のメモリも実現したいとのことだ。
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