既報の通り、NTTドコモは第3世代携帯電話(3G)「FOMA」の新シリーズとして、「900iシリーズ」を発表した。「D900i」「F900i」「N900i」「P900i」「SH900i」の5機種で、同社iモード企画部長夏野剛氏は「究極のケータイが実現した」と自負を見せる。
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○自慢したくなるケータイ、900iシリーズ
900iシリーズ全機種に共通する機能としては、(1)メガピクセルカメラ(2)500KBのiアプリ(3)デコメール(4)アバター機能付きTV電話(5)着モーション(6)100KBに増量されたFlash(7)赤外線機能・2次元バーコードリーダー搭載(8)QVGA液晶(9)外部メモリ対応(10)移動時待受時間300時間以上--などといった点が特徴。言い換えると、505iシリーズで標準となった機能はすべて搭載し、それをさらにパワーアップした、といえる。
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| 各モデルで先進的なデザインを追求したという |
それに加え夏野氏が強調したのが「自慢したくなるケータイ」。今回ドコモでは、900iシリーズ開発に際して、まずメーカーのデザイナーとミーティングを行うなどデザインに注力。「奇抜なだけでなく洗練され、微妙なバランスを取っている。触った感じも重要。すべて計算に入れてやった」(夏野氏)そうで、「デザイナーの意志がかなり現れた端末」(同)だという。
○10の新機能
(1)全機種メガピクセルカメラ搭載
900iシリーズは、FOMAで初めてメガピクセルカメラを、しかも全機種に搭載してきた。「カメラの性能も妥協していない」(夏野氏)ということで、SH900iが有効画素数202万画素CCDを搭載したほか、D900iとN900iはスーパーCCDハニカムによる記録画素数192万画素、200万画素(有効画素数はいずれも100万画素)を実現している。
(2)500KBのiアプリ"パワーアップiアプリ"
900iシリーズ最大の特徴といえる特徴が(2)で、iアプリの容量が大幅にアップ。コンテンツサイズ(JAR)は100KB、データ記憶領域(スクラッチパッド)は400KB、合計500KBと505i/2102Vシリーズの2倍以上になり、「世界最大のアプリ。ゲームのクオリティはかなり強力になった」(同)という。これにより、すでに発表済みのとおり名作RPG「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」が完全移植されるほか、「太鼓の達人」「信長の野望」「天外魔境」「プロサッカークラブを作ろう!」「バイオハザード」「かまいたちの夜」などといった著名な家庭用ゲームがiアプリ上で実現する。
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503iシリーズでゲーム機能が搭載されて以降進化を続けたiアプリは900iシリーズでさらに進化。夏野氏は「コンソール型ゲーム機のプレイステーション1と匹敵するぐらいの能力は持ったと思う」「携帯型ゲーム機のジャンルの中でも最高レベルの一つだと確信している」と自信のほどを見せる。もちろんiアプリの容量アップはゲームだけでなく、法人向けのアプリなどでもより高い自由度と機能が実現できる。従来のiアプリ、iアプリDXのコンテンツも利用可能だ。
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(3)ケータイでHTMLメール「デコメール」
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| デコメールの機能。メール作成時に簡単な操作で"デコレーション"できる。デコレーションしない場合は通常のテキストメールとして送信されるそうだ |
(3)はいわゆるHTMLメールのこと。FOMA上でメールを作成する際に文字色や背景色の変更、文字のサイズ変更やアニメーション、スクロール、画像や音声の添付、絵文字の貼り付け、といったことが可能で、送信先にはHTMLメールとして送られる。メールを"デコレーション"するから「デコメール」というわけだ。
900iシリーズ同士で受信できるほか、PCでHTMLメール対応メーラーを使っていれば閲覧することができる。PCで作成したHTMLメールも、iモードブラウザが対応するするタグ要素を用いてあればiモードメールとして閲覧できる。
夏野氏は特に「無制限の絵文字が利用可能」という点を強調。本文中に自由に画像を貼り付けられるため、自作画像やコンテンツプロバイダ(CP)から提供された画像を絵文字として利用できるため、今まで端末が対応していた絵文字しか利用できなかったところ、無制限に絵文字を増やすことができる。このHTMLメールにより、「ケータイメールの世界が一気に広がる。iモードメールが大きく、大きく変わる」(同)。
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(4)あなたの代わりにキャラクターがTV電話「キャラ電」
「キャラ電」とサービス名がつけられた(4)は、TV電話機能において、自分の映像の代わりにキャラクター(アバター)を表示、任意の表情をさせることでコミュニケーションを図ることができる。当初は、女性などを中心に、TV電話で素顔が見られてしまうことなどへの拒否反応があり、それを解消するために企画されたというが、「(素顔を見せないためという)守りではなく、積極的に使えるように発展させた」(同)のが今回の機能。会話中に数字キーを押すと「うれしい」「悲しい」などといった表情をキャラクターにさせることができ、「コミュニケーションの形を少し変えることができる」(同)。
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デフォルトではディズニーのキャラクター「ブンブン」(犬型のキャラクター)と男女それぞれ1キャラクターずつインストールされているが、CPが提供するキャラクターや、自作キャラクターを利用することも可能。フォーマットはすべて公開するそうで、一般サイトでも配布が可能になる。
(5)いよいよFOMAも"着うた""着ムービー"対応「着モーション」
(5)は、いわゆる「着うた」「着ムービー」と呼ばれる機能だ。着うたはauが初めてに対応、その後ボーダフォンも追随していたが、今回FOMAでもこれに対応。ただしフォーマットは音声がAAC、映像がMP4であるため、au、ボーダフォンの着うたとも互換性はない。しかし1曲あたり最大300KBと容量が大きく、より高品質のコンテンツが提供できるだろう。「他社に追いつけ、追い越せ」と夏野氏がいうように、18日の時点ですでに21,000以上のコンテンツ提供が予定されているほか、着モーションでしか提供されないコンテンツもあるそうだ。
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(6)よりリッチになったFlash
(6)は対応する容量が従来の5倍となる100KBまで増量。これは今まで以上にリッチなコンテンツが作成できることを意味し、たとえば天気予報で日本地図から地域を選択するFlashサイトの場合、地図がより詳細になったり、縮尺がより豊富になったりと使い勝手の向上が期待できる。ドコモでも900iシリーズ発売と同時に、同シリーズ向けにiメニューをFlash化。その使いやすさなどを体験してもらう意向だ。
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(7)赤外線機能・2次元バーコードリーダー搭載
(8)QVGA液晶
(9)外部メモリ対応
505iシリーズの機能を標準化した。(7)は夏野氏いわく「じわじわと利用範囲が広がっている機能」。(8)は505iシリーズでは実現していた機能だが、初めてFOMAでも対応。(9)も同様で、いずれの機能も全機種対応させ、今後の標準機能となった。
(10)2Gに追いついた待受時間と重さ
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| 2G並みになった重さと待受時間(移動時)。横軸が待受時間、縦軸が重さ |
そして(10)は、3Gが2Gに追いついたより端的な部分といえる。夏野氏によれば、現行のドコモやボーダフォンの2G端末に対して、3G端末は待受時間も重さも劣っていた。先行するauの3G端末でも、重さは2G端末とそれほど変わらないものの、待受時間(静止時)で200~300時間弱となっており、「(3G端末に)300時間を超えるものはない」(同)。しかし900iシリーズではこれを350~400時間と、505iシリーズ(400~500時間)と同等レベルまで向上させた。もちろん重さも115~130gと505iシリーズレベルを確保している。
○満を持した自信作
以上の機能向上や新機能によって、「基本的なスペックの段階で2GレベルのFOMAがついに出てきた」と夏野氏は語り、「満を持して世界最強の900iシリーズが出た」(同)とする。FOMAが採用するネットワークはW-CDMAで、世界で最も早くドコモが実用化にこぎ着けたが、エリアや電池寿命、重さなどの問題で普及が遅れていた。しかし2004年3月末までに全国人口カバー率約99%達成の見込みとなり、屋内エリアでも都営地下鉄4路線45駅を皮切りに、営団地下鉄でも展開を進め、夏野氏によればそれほど遠くない時期に通話が可能になるという。
エリア、重さ、待受時間と懸念されていた項目が解消され、さらに高機能化を進めた900iシリーズは、「名実ともに世界最強の携帯電話だと自信を持って言える」(同)。夏野氏は今年春の505iシリーズ発表会で、「これ以上ないぐらいやっちゃった」とその高機能性を語っていたが、今回の900iシリーズではそれを上回るスペックを備え、夏野氏は「究極のiモードケータイ」「FOMA+iモードの究極の姿」と手放しで自賛する。
それが現れているのがシリーズ名で、従来FOMAは2000番台の4けたの数字を使っていた。今回これを2Gと同じ3けたとし、505iシリーズの上位機種、しかも「これ以上(のスペック)はない」(同)ことから3けたの数字の最後となる900番台を採用。マーケティング的な観点から認知度の高い3けた数字を採用した以外にも、本格的な3Gがここからスタートする、という「気合い」(同)も込めたのだという。ちなみに、この次のシリーズ名は「901i」になるそうだ。
○来年度には500万台
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| 発表会場には、CMキャラクターの坂口憲二さんも登場。FOMA利用中の坂口さんはTV電話機能を使って友達などと電話しているそうで、来年はあまり会えない田舎のおばあさんにプレゼントしたい、とのこと |
気になる新シリーズの発売は2月とされるが、夏野氏は発売時期がそれより前後する可能性にも含みを持たせた。しかし、年度内にFOMA200万加入突破を公約とするドコモにとっては早めに提供したいところだろう。公式ではないものの、夏野氏個人の意見としては、来年度で500万台の販売を見込む。
同社iモード部隊が全精力を注ぎ込んだという900iシリーズは、新機能をいくつか追加し、505iシリーズの機能を向上させ、他社に先行されていた部分を補強した、と言える。夏野氏がiモードを手がけて約5年。今回のシリーズには今まで以上の自信を持っているようで、「会社人生をかけてやっている」とまで言い放つ新FOMAが、どこまでユーザー数を獲得できるか興味深いところだ。
【速報】NTTドコモ、年明け以降に発売の新FOMA「900iシリーズ」5機種を発表
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NTTドコモ
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