AppleがWindows用iTunesをリリース、Pepsiとの提携で1億曲プレゼント

      [2003/10/17]

    米Apple Computerはカリフォルニア州サンフランシスコで音楽関連製品の発表会を開催し、オンライン音楽販売「iTunes Music Store」の第2世代サービスとWindows用「iTunes」を発表した。

    iTunes for Windowsは、ベスト・ジュークボックスであり、最高のWinアプリケーションだとJobs氏

    今年4月、同社CEOのSteve Jobs氏は、ファイル共有サービスとの比較で、iTunes Music Storeには「迅速・安定したダウンロード」、「優れた音質」、「楽曲プレビューやアルバムカバーの提供」、「合法性」などのメリットがあるとしていた。第2世代サービスでは、コンテンツの充実、アカウント管理の改善などが施されているという。

    「ファイル共有サービスを非難したり、ユーザーを訴えるのではなく、我々は競い合うことで解決策を見いだします」とJobs氏。

    サービス開始以来、iTunes Music Storeからの楽曲購入数は1,300万を突破。5大音楽レーベルと200以上のインディ・レーベルを網羅する楽曲カタログは、10月末までに40万曲以上になるそうだ。第2世代のiTunes Music Storeでは、楽曲やアルバムをABC順や年代など様々な方法で並べ換えられるなど、操作性が改善されている。さらに「Celebrity Playlists」という、アーティストがお気に入りの曲をピックアップしたプレイリスト集が追加された。また、Audibleとの提携で、音楽だけではなく、オーディオブックも購入できるようになった。32KbpsのモノラルAACでエンコードされており、コンパクトながら優れた音質で楽しめるそうだ。音楽サービスでは、豊富なiTunes Music Store限定曲が同サービスの魅力の一つとなっているが、オーディオブックでも数多くのオリジナルコンテンツが提供されるという。

    アカウント管理では、まずiTunes Music Store上でギフト券の購入が可能になった。送り主はEメールアドレスと金額を入力するだけ。受け取り主は、Eメールでギフト券を受け取り、換金ボタンを押すと自動的にアカウントに加算される。

    さらに“おこづかい機能”と呼べるような「Allowance」機能が追加されている。これは未成年者が音楽ファンの重要な層を占めているにもかかわらず、クレジットカードを所有していないためオンライン音楽販売サービスを利用できないという矛盾を解決する機能だ。保護者が設定した分の金額が、毎月対象者のアカウントに加算される仕組みである。

    Mac版と同様の機能・サービスをWinユーザーにも提供

    発表会の中盤は、iTunes for Windowsの説明に費やされた。Jobs氏が「こういうデモは初めてだ」と言っていたが、AppleのイベントでJobs氏がWindowsパソコンのデモを披露するのは妙な感じである。

    「これは機能限定版のiTunesやMusic Storeではありません。すべてが含まれています」とJobs氏が説明する通り、iTunes for WindowsではMac版iTunesと同様の機能や操作性が提供され、iTunes Music Storeを含むサービスを利用できる。

    具体的には、MP3およびAACエンコーディング、スマートプレイリスト、250以上の無料インターネットラジオ局、プレイリストの音楽CDやMP3 CDへの記録、DVDへのバックアップなどの機能が含まれる。ネットワーク上でRendezvousを使用して、Mac/Windowsの両プラットフォームのコンピュータ同士で楽曲を共有することも可能。iTunes Music Storeから購入した曲も、両プラットフォームで最大3台のパソコンで楽しめるようになる。

    Jobs氏とWindowsパソコンというめずらしい組み合わせ

    Windows搭載ジュークボックス、MusicMatchとiTunesを比較

    Mac/Windows両プラットフォームで楽曲を共有可能

    AOLとiTunesがリンク

    100万曲、1,000万曲と順調に販売目標を達成してきたiTunes Music Storeだが、次の目標は1億曲だという。それもサービス開始1周年となる来年4月末までの達成を目指している。内訳は、Macユーザーが3,000万曲。ここにiTunes for WindowsでWindowsユーザーが加わり、さらに目標達成の切り札としてAOLとの提携が発表された。年末までに、AOL MusicにiTunes Music Storeへリンクするボタンが追加され、2,500万人のAOLユーザーがiTunes Music Storeを利用できるようになるそうだ。

    これら通常の楽曲販売に加えて、AppleはPepsiとの提携による「1億曲プレゼント」キャンペーンを行う。来年のスーパーボウルから60日間で、3億本の黄色いキャップのPepsi製品が販売され、3本に1本の割合で1曲ダウンロードが当たるそうだ。なんともうらやましいキャンペーンである。

    AOLとAppleのアカウントで利用可能になるiTunes Music Store

    Pepsi製品のキャップの裏にダウンロード情報が記されていれば「当たり」
    Apple、レコード会社、ソフト飲料業界、そして音楽ファンとミュージシャン、すべてがハッピー!!

    iPod用ボイスレコーディング・アクセサリ登場

    iTunes Music Storeと連携した音楽デバイスがiPodであるというのは、同サービスの長所であり、欠点でもある。iPodの人気の高さはWindowsユーザーにiTunes Music Storeを利用させる原動力になるだろう。しかし、続々と登場するWindowsパソコン向けオンライン音楽販売サービスと比較した場合、iTunes Music StoreがiPodしかサポートしていないことが寂しいのも事実。オンライン音楽販売が重要になるにつれて、逆にiPod人気にかげりをもたらす可能性もある。

    そのiPodは、ファームウエアのアップデートが発表され、さらにBelkin製のボイスレコーダーやフォトストレージ用メディアリーダーなどのアクセサリが紹介された。

    iPodユーザーにとって、HDD内蔵の特徴を活かしたアクセサリの登場はうれしいと思うが、実際に使ってみるとiPodのディスプレイに物足りなさを感じる。このような機能に対するユーザーの要望が高まれば、将来的にマルチメディア機能を充実させたiPodの登場が期待できそうだ。

    Belkinのボイスレコーダー(49.99ドル)とメディアリーダー(99.99ドル)

    iChat AVでU2のBonoがダブリンから参加
    今回は配布されたポスターにもWindows

    (Yoichi Yamashita)

    Apple Computer
    http://www.apple.com/

    アップルコンピュータ
    http://www.apple.co.jp/

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