【COMPUTEX TAIPEI 2003レポート】総まとめ(2) フルタワーケースを背中に背負うためのキットなど

○無線LAN

(Photo21)最初はてっきりLINKSYSのルータをOEM供給してるという話か? とか思ってしまった

802.11a/b/gの普及期とあって、非常に多くのベンダーがさまざまな製品を出してはいるが、逆にいうとどこのベンダーも殆ど変わり映えしないものだった。その中で唯一新機軸(というか、何と言うか…)らしかったものがEverFocusのコチラ(Photo21)。いや、ルーター自体はLINKSYSのお馴染みの製品(なんでもCOMPUTEXの前日に買ってきたそうな)で別に珍しくはない。珍しいのはアンテナにくっついている謎のカバーである。"Non-powered WLAN Booster"と名づけられたこのカバー、要するに2.4GHz帯の電波を反射する働きがあり、Photo21の様に装着すると、前方(写真で言えば手前側)にしか電波を出さないことになる。これを装着しないと360°に電波が放射されるわけだが、これで90°の範囲に絞られるので、電界強度が最大4倍(8dB)になる、というのがウリ。ちなみに装着も簡単(Photo23)だ。

簡単というか、安直というか、非常にシンプルな構造ではあるが、それだけに理屈は判りやすい。「5GHz帯では使えないの?」と聞いたら、「5GHz帯向けは形が変わる」そうだ。価格は8ドル(USD)とのこと。ちなみにEverFocus自身も販売するほか、OEMなどの供給も行うとの事で、OEM先を探しているようだった(日本にもBranch Officeがあるそうなので、あるいはココから買えるかもしれない)。

(Photo22)外部アンテナがない無線LANカードなどには使えない。その意味では、アクセスポイント向け製品と言える
(Photo23)要するにアンテナを差し込むだけ

価格については、構造を考えるとちょっと高い気もするが、本当に電界強度4倍が達成されているのならむしろ安いとも言える。その意味では実際にテストしてみないとなんとも言えない訳だが、そう言った所、太っ腹にも製品を1つプレゼントしてくれた。これはそのうち試してみたいと思う。

○ケース関係

会期中、COMPUTEXのHall 1会場をこんな兄チャン(Photo24)が大群で闊歩しているシーンにしばしばお目にかかったが、これはThermaltakeの"Lanparty"用キャリングバッグ。ご苦労様だなぁとか思っていたら、別の場所でも見つけてしまった(Photo25~27)。これはCasetekの製品で、見てお分かりの通りフルタワーケースを背中に背負うためのキット。流石に「なんでこんな物が必要なの?」と聞いたところ、「みんなそれを聞く」という返事が返ってきた(笑)。何でもアメリカやヨーロッパでは、必ずしもブロードバンド環境が整っていない場所が少なくない(アメリカは都市部はともかく、ちょっと外れると物凄いことになる)。こういう環境で若い子がネットワーク対戦ゲームをしたい場合、一番簡単なのはマシンを誰かのウチまで運んで、そこでLANで繋いで対戦する事なのだそうだ。Thermaltakeの"Lanparty"というのはまさしくこうしたイベントの事。「俺だったらノート持ってくよ?」と聞いたら「ノートは高いから、若い子には買えない」という至極ごもっともな返事が。ちなみにこのバックパックキット、価格は10ドル(USD)ほどで、現在販売代理店を探しているそうな。

(Photo24)流石にケースの中身は空のようで、キーボードまで含めても3Kg位(アルミケースだからこんなに軽い)の様だが、それにしてもご苦労様である
(Photo27)底面はこの通り、がっしりとカバーする。側面のネットはキーボードなどを入れるためのポケット
(Photo25)Casetekではマネキン君が背負っていた。ATXフルタワーがちゃんと運べるそうな
(Photo26)色違いモデルもあり、筆者はこの色の方がいいかも(買うんかいっ!?)。クッションなどは割としっかりしていた

ちなみにコレ(Photo28~30)は、PC Winnerのブースにあったものだが、あくまで試作品の模様。「ユニークだねぇ」と聞いたら「バーベキューマシンみたいだろ?」との返事。「ん? という事はCPUやHDDが焼けるの?」と聞くと「おお、そりゃナイスなアイディアだ。次の企画として提案してみるよ」とノリの良い返事が返ってきた。

(Photo28)アルミ製でなかなか仕上げは綺麗
(Photo29)上側に5inch、下に3.5inchのドライブベイが用意される(ここから全体の大きさも推察できるだろう)
(Photo30)裏はこんな感じ。MicroATXマザーボードが利用できる

○VTF2003

VTF2003の展示会場で、Micronのブースにひっそりと展示されていたのがコレ(Photo31~33)。実はPhoto31/32は後でNVIDIA関係者に見せて「これなぁに?」と聞いたのだが、「おー、こりゃ何だ?」と逆に聞き返される始末。一方Photo33の方はというと、よく見るとVGA出力のパターンが一切ない。コネクタも単なるPCIバスのそれで、どうみてもビデオカードというよりは、GDDR IIIのテストのための試作ボードという趣である。ただ、Viperというコード名がついているあたり、これが単なる試作チップという訳でもなさそうではある。

 (Photo31)ヒートシンクの形のシルク印刷まであるあたり、かなり完成度が高そうな構造。おまけにボードの上にはNVIDIAのロゴまで
(Photo32)AGPスロットであるから、NV40の世代ではない事は明白。だが、NV3x台でGDDR IIIを使うという話は聞かない(大体供給が間に合うかどうか怪しい)。考えられるのは、NV3xの中には、同じグラフィックコアでメモリインタフェースだけGDDR IIIを使うようにしたものがあるのではないか? という可能性。GDDR IIIだとGDDR IIに比べて速度を倍に出来るから、一定の帯域を確保するために必要なバス幅を半分に出来るため、コストダウンになる。MatroxがG400→G450でやった方式だ。ただ基板はメモリが4チップ構成で、かなり実装面積を必要としているところを見ると、この仮説もやや怪しいが…
(Photo33)Viperが将来の(R420もしくはその後)のチップだとすると、まぁありえそうな話ではある。PCI ExpressとPCIはプロトコルレベルでは互換性があるから、極端は話PHYだけ入れ替えれば使える可能性があるわけだ。とはいえ、現状ではまだなんともいえないが

○おまけ

どのブースもかなり展示には凝っており、割と派手目のものが少なくないが、上から覗き込まれる事を前提にしていたのはココ(Photo34)が唯一。展示しているのはYutronだが、日本のP-Activeとのつながりが深い様で、この結果がいきなり日本語の看板である。吹き抜けのDエリアだからこその芸当ではあるが。

(Photo34)ちなみにP-ActiveはUSBの周辺機器の販売をしている。「周辺機器でPCがイキイキ」という訳だ
(Photo35)英語ではTaipei Novel Hall。割と格式の高いホールの様だが…

で、HALL 1を出てHALL 3の横を抜けてゆく途中で目に入るのが、この謎のタコ(Photo35)。会期中は何だかさっぱり判らなかったのだが、何と「新舞臺(新舞台)」という劇場であった。でも、だからといって「何故タコ」なのかは相変わらず不明なのだが。

(大原雄介)

COMPUTEX TAIPEI 2003レポート
http://pcweb.mycom.co.jp/news/special/2003/09/23/01.html



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