【COMPUTEX TAIPEI 2003レポート】総まとめ(1) メモリはもはやDDR400がメインストリームに

さて、既にCOMPUTEX TAIPEIが終了して2週間近くが経過してしまった。国内ではCEATEC JAPAN 2003が開催されているし、来週にはMicroProcessor Forumが控えている。いつまでもCOMPUTEXレポートを書いていても仕方ないので、このあたりでまとめて総括レポートをお届けする事にしたい。

○全般的な傾向

今年は全般的に低調に終わった。勿論展示場面積、出展社数、参加人数共に過去最大の規模となっており、この数字を見る限りは低調とは思えない訳だが、実際に会場を廻ってみると案外に活気がない。理由はというと2つ挙げられる。

・新製品が無かった: IntelのPrescottの遅れが効いてか、FMB 1.5スペックのマザーボードの必要性自体がなくなってしまった(ような事を数社のOEMメーカーは言っていた)ようで、Intel側の新製品はほぼ皆無。AMDの方は一応Athlon 64/Athlon 64 FXをサポートする新製品を各社とも用意していたが、いまいち活気に欠ける状態だった。また、NVIDIA/ATI共にCOMPUTEXでは新製品の発表はなし。結局旧来の製品をそのまま展示する程度だった。中小メーカーの中には、6月に刷ったプレスリリースをそのまま配布しているところまである始末。これでは盛り上がりようもない。

・SARSの影響: まぁコチラの方が主要因かもしれない。本来COMPUTEXは商談の場所である。つまり今年下半期~来年までのレンジの商談を行うのがCOMPUTEXの目的だし、だからこそ5日間もの会期中、一般参加者が入れるのは最終の金曜だけ(残りの4日間は、筆者ら報道関係とバイヤー、出展者ということになる)な訳だ。

ところがSARSの影響で6月に予定されていたCOMPUTEXが9月に延期されてしまい、だからといって「んじゃ商談も9月まで待ちますか」なんて事は言っていられない。結局COMPUTEXと無関係なところで商談をどんどん済ませてしまわざるを得ず、この結果COMPUTEXが商談の場というよりは、単なる展示会になってしまった感がある。盛り上がりを欠いた最大の理由はこのあたりにありそうだ。

まぁそんなわけで、アイディア勝負の余地があるマザーボードはともかく(流石に血圧計を見たときにはあきれてしまった)、ビデオカードはまるっきり変わり映えなし。ケースに関してはパネルデザインに凝ったものが多かったものの、画期的な製品といえば韓国ZALMANのヒートパイプケース位しか見当たらない状況だった。そんな訳で、これまでのレポートから漏れていたものを幾つか取り上げてご紹介したい。

○メモリ

メモリベンダーはどこもPC3200対応は当然完了、幾つかのベンダーはこれを超えてPC3500(DDR466)だのPC4000(DDR500)だのといったモジュールを出展していた。ちなみにPC3500とかPC4000なんていうのは勿論JEDECの標準ではなく、各ベンダーがそう称しているだけの話である。また、SO-DIMMやMicroDIMMについてもDDR400とか、中にはRegistered DDR400まで展示しているベンダーもあるほど。DDR400がメインストリームになりつつあることを予感させる動きだった。

その一方、DDR IIについては、サンプルガーバーすらいまだに展示されていない状態で、幾つかのベンダーにスケジュールを聞いても「まだ公開できない」「ハッキリしていない」といった返事のオンパレード。中には「やるかどうかも決まっていない」なんてベンダーまであった。

(Photo01)Mosel VitelicのPC3200 MicroDIMMモジュール
(Photo02)こちらはSO-DIMM。256MB版もあった
(Photo03)ProMOSのモジュール。3枚ともスピードはPC3200だが、下の2枚はRegistered DIMM。真中は更にECC付だが、Registerがちょっと見たことも無いような配置になっている。また、UnbufferedタイプはTSOPだが、RegisteredはFBGAモジュールになっていることにも注意
(Photo04)TranscendのDDR466モジュール
(Photo05)同じくDDR500モジュール。発熱が多いのでヒートシンクは必須だと言っていた
(Photo06)国内では早い時期からPC3200モジュールが出回った事でお馴染みKingMAX。このSuperRAMシリーズはTSOPを使っている点がちょっと異なる。容量の大きさに注意
(Photo07)TBGAを使ったSO-DIMM/MicroDIMM
(Phtoo08)SuperRAMを使った高クロック動作品。「SO-DIMMでDDR433とか提供しないの?」と聞いたら「マーケットが無い」とすげないお答えが。まぁそりゃそうだ
(Photo09)これは何が違うかというと、メモリチップのガーバーの色を選べるのだという。「このカラフルシリーズで製品の差別化を図る」と意気込んでいたが…
(Photo10)最近日本サイトの「増設時の注意」が何かと話題になっているTwinMOSのDDR500/DDR433モジュール。Twisterというのは同社の高性能製品のラインナップ名のようだ
(Photo11)モジュールの中はこんな具合。TwisterシリーズのチップはWLCSP(Wafer Level Chip Size Package:ウェハ上に再配線回路を構成することで、ダイサイズとパッケージサイズが同じ大きさになる)を利用している
(Photo12)従来のTSOPモジュールでもDDR500は提供される。下側はというと、PC3200の2枚セット。特性を同じように揃えてあり、デュアルチャネル動作のマシンでの安定動作が図れるということらしい
(Photo13)TwisterシリーズのPC3200 SO-DIMM
(Photo14)ATPの512MB PC2100 SO-DIMM。これ自体は珍しくないが、Registeredという所が尋常ではない
(Photo15)左はNon-Stackの1GB Registered PC2100、左はStacked 2GB Registered PC2700。同社は他にも0.75/0.78インチ高のDIMMとかECC付のPC3200 SO-DIMMとか、色々変り種を展示していた
(Photo16)CEON ComputersのDDR500 512MBモジュール。同社の製品はヒートスプレッダが不要だそうで、このままで問題なく動くそうな
(Photo17)PC2700のSO-DIMMはヒートスプレッダ付。何で?と聞いたら「こちらの方が格好いい」という良く判らん答えが返ってきた
(Photo18)ちなみにCEONはOEM/ODMをメインとしており、CEONのブランドで製品を流す事はないそうな。「ではどうやったらCEONの製品と判る?」と聞いたら、「チップ表面にCEONと書いてある」というので、接写してみたが…どこに書いてあるんだ??
(Photo19)これはCOMPUTEXではなくVTFでの撮影。KentronのQBMメモリの動作サンプルである。メモリチップはSamsung、スイッチ(メモリチップの下にある正方形のチップ)はSTMicroelectronicsが製造したそうだ。コントローラ(切り欠き部の上に位置するちょっと小さなもの)はICSがそれぞれ提供したそうである
(Photo20)裏面はこの通りすっきりしている

(大原雄介)

COMPUTEX TAIPEI 2003レポート
http://pcweb.mycom.co.jp/news/special/2003/09/23/01.html



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