米国シカゴの連邦陪審員は、米Microsoftに対し、WebブラウザのInternet Explorerを開発するに当たり、米Eolas Technologiesが保有する特許を侵害したとして、US5億2,100万ドル(約617億9,600万円)の賠償を命じる評決を下した。Microsoftはこれを不服とし、控訴する方針を明らかにしている。
Michael Doyle博士を始めとする米国カリフォルニア大学の研究チームは、単にWebブラウザでHTML文書を表示するだけではなく、同じプラットフォーム上でアプリケーションもシームレスに動作させられる「Web Application Platform」技術を、1993年に一般公開した。その後、同博士を中心として、新技術の開発およびマーケティングを行うEolas Technologiesが、1994年に設立されている。社名のEolasは、ゲール語で知識を意味しており、システムの違いを超えて連動する埋め込みオブジェクト「Embedded Objects Linked Across Systems」の頭文字から取られたという。
会社創設に伴い、Eolas Technologiesは、1994年10月にWeb Application Platformの特許を申請。その後、1998年11月17日に第5,838,906号の特許を取得している。同社は、ActiveXやJavaアプレット、プラグインなどを利用可能なWebブラウザ関連の同技術が、無断でMicrosoftによって用いられ、現在のInternet Explorerに組み込まれたと主張して、US12億ドル(約1,423億円)の賠償を求める訴訟を起こしていた。
今回の評決に対し、Microsoftは特許侵害を全面的に否定する姿勢を表明。Internet Explorerに用いられている各種の新技術は、同社の研究所で独自に開発されたものであり、Microsoftにとって、証拠は何ら不当な行為を示すものとはなっていないと反論している。また、今後も同社は革新的な技術開発を進め、この評決はInternet Explorerユーザーに何もマイナスの影響を与えないことを保障するとのコメントを発表した。
今年5月、MicrosoftはAOL Time Warnerと和解し、ようやくブラウザ市場をめぐる独禁法違反訴訟に幕が引かれている。今回の評決では、Eolas Technologiesの求めていた半額以下の賠償額を命じられるにとどまったものの、形の上ではMicrosoftの敗訴となっており、Microsoftの徹底抗戦によって、再びブラウザ論争の訴訟は長引くことになりそうだ。
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Microsoft
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