米Red Hat、SCOを提訴、訴訟費用を支援する基金も設立

      [2003/08/05]

    米Red Hatは、LinuxによってUNIX関連の知的財産権を侵害されていると主張した米SCOに対し、Linuxの普及を妨げる違法行為を断念するよう求める訴訟を起こした。Linux開発を進める企業を不当な訴訟行為から保護するための基金制度「Open Source Now Fund」の設立も発表している。

    SCOは今春、IBMに対して、SCOが保有するUNIX関連の技術を無断でLinux開発に応用し、ライセンス契約に違反して不正なビジネスを展開しているとして、訴訟を起こした。また、Linuxの存在そのものを揺さぶる発言として、同社が著作権を主張するUNIXソースコードを不法にコピーして開発された現行のLinuxを使用する企業は、同社に対してライセンス料を支払うべきだともしている。

    これに対し、新たにRed HatがSCOを逆提訴する形となった今回の訴状は、SCOが全く事実無根の発言をして、オープンソースのLinux開発を妨害しようとしているとされており、その主張の全面撤回と訴訟行為の停止を求める内容になっている。また、Red Hat Linux製品は、SCOが保有するとしている知的財産権の侵害行為とは全く無縁で、どのユーザーでも安心して利用できることを保障している。

    さらに、同様のLinuxコミュニティに対する法的な問題が引き起こされた場合を想定して、Open Source Now Fundを設立し、その基金としてRed HatがUS100万ドルを提供することを明らかにした。保護対象としては、GPL(General Public License)ライセンスの下でソフトウェア開発を進めている全企業・団体が挙げられている。

    なお、Linuxの普及に水を差すことになりかねないと懸念されたSCO発言だが、米Evans Dataが約400名のLinux開発者を対象に実施した世論調査によると、7割以上の回答が、訴訟行為は企業での新たなLinux採用の動きに何らマイナスの影響を与えるものではないとしている。むしろ、WindowsやUNIX環境からLinuxへの移行作業もそれほど困難ではないとの見方を示す企業が、以前よりも大幅に増えていることが明るみになった。

    米SCO、Linuxを「合法的」に使えるライセンスを発表
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/07/22/24.html

    「LindowsOS4.0 日本語版」登場、パソコン向けLinuxの本命目指す
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/07/22/06.html

    「知的財産権を守り抜く」米SCOのマクブライドCEO来日会見で主張
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/07/09/09.html

    4社共同開発の「UnitedLinux 1.0」正式発表 - 日本語版も発売へ
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/11/20/12.html

    Evans Data
    http://www.evansdata.com/

    SCO
    http://www.sco.com/

    Red Hat
    http://www.redhat.com/

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