東芝は、音楽や映像、書籍など、デジタル化したコンテンツを、違法コピーから守り、安全に流通させることができる新しいDRM(Digital Rights Management)システムを開発した。暗号化したコンテンツを、SD(Secure Digital)カードに記憶させた「鍵」と、対応するビューワソフトを組み合わせて、複合、閲覧する。
このDRMシステムでは、コンテンツと同様に暗号化された「鍵」がなければ、コンテンツを閲覧することができないため、仮に、配布されるコンテンツ自体を複製したとしても、「鍵」を使わなければ利用することはできない。また、SDカードに記憶させる「鍵」も、SDカード1枚ごとに固有の識別番号(ID)に関連付けて暗号化することから、「鍵」の情報がコピーされても、SDカードがなければ「鍵」として機能せず、やはりコンテンツを利用することは不可能になっている。
これらの機能により、コンテンツは幅広い方法で配布することができる。CD、DVDに収録したり、インターネットによるダウンロード、さらには、暗号化されたコンテンツなどを自由に流通させ、実際に利用する際に課金する「超流通システム」なども利用できる。
また、このシステムでは、個人認証には、SDカードに保存された「鍵」を使うので、ユーザーは「鍵」を保存したSDカードさえあれば、購入したコンテンツを複数の情報機器で利用することができる。従来、個人認証はパソコンやPDAなど、情報機器がもつ固有のIDに依存していたため、コンテンツの利用は認証された機器に限られ、たとえば、パソコンで認証されたコンテンツはPDAでは基本的に閲覧不可能だった。
同社は、デジタルコンテンツ市場が、それほど拡大しない背景に、以下の要因があると指摘する。違法コピーを防ぐために導入された著作権保護システムが一方では、利便性を妨げ、結果として利用が伸びないこと。著作権保護の実現に懸念があるため、優良なコンテンツが供給されないこと。同社では、これらの問題点を解決するため、今回のDRMシステムを開発、デジタルコンテンツの流通の促進と市場の拡大を図っていく意向だ。
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