○「Zeta」はアプリケーション満載の3モデル
Zetaとは一体どんな製品なのかという質問に対し、yellowTABは、BeOS 5の財産を忠実に継承しつつも、数々の新機能やアプリケーションサービスを満載した魅力的な新製品に仕上がっていると説明する。ビジネスモデルの確立を最大の目標とする同社だけに、基本的に無償配布が行われる予定はない。逆に、製品価値を強くユーザーにアピールし、コストパフォーマンスの高いパッケージソフトの販売に力を入れる方針だ。
主力製品となる「Zeta Home Edition」は、US39ドルにて発売される。360以上の画像フォーマット、60種を超える動画ファイル、多彩な音声ファイルに標準対応し、マルチメディアに強いOSとしての評判は健在だ。ブラウザ、電子メールソフト、インスタントメッセンジャー、CD作成ソフト、MP3音楽ファイルや動画ファイルの再生/編集ソフト、ファックス送信ソフト、そして、WordやExcelファイルに対応する統合オフィスソフトに至るまで、全50種類のアプリケーションソフトが豊富にバンドルされる。
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| BeOS NGで改良されたInstaller |
BeOS 5から大きく改良されたのは、インストールのナビゲーションを行う「Installer」機能だろう。ZetaのOSインストールと同時に、チェックボックスを選択するだけで、好みのアプリケーションも自動インストールされる仕組みになっている。アプリケーションの選択時には、そのスクリーンショットも表示されるユーザーフレンドリーなインタフェースが採用されており、1度のインストール作業で、自分の利用スタイルに合わせたZetaのカスタマイズが行える。
OSの起動の速さに定評があったBeOSの特徴も光っており、15秒以内の高速起動が達成されている。BeOSのオリジナル機能だった、右上隅に各アプリケーションの状態を表示し、クイック起動や終了、タスクの切り替え操作を可能にする「Tracker」も、さらなる高速ナビゲーションを装備した「Zeta Tracker」として生まれ変わっている。「LocaleKit」という便利なファイル作成機能などが追加された。自動バージョンアップを行う「Updater」の常駐、「Domain Manager」や「Network Browser」機能によるネットワーク対応強化なども目立っている。
また、同社はプレミアム製品として、こうしたHome Editionの全機能に加え、IDE開発ツール「Code Liege」などの開発者向けアプリケーション、「BeVeloper」専用サイトへのアクセスキーをセットにした「Zeta Developer Edition」をUS59ドルで発売する。そして、この全セットに、さらに合計3GBのDVDソフトウェアセレクションを追加する「Zeta Deluxe Edition」もUS99ドルで販売される。
○日本語対応でLinuxに対抗へ
すでにZetaの開発は最終段階に入っており、現在はβ4版がリリースされている。同社でCTO(Chief Technology Officer)を務め、これまで開発チームを率いてきたBernd T. Korz氏は、過去のβ版とは異なり、バグが少なく完成度の高い仕上がりを見せるβ4版を「first true Beta」と呼んでおり、ついに真の意味でのβ版が発表され、製品版の発売へと大きく近付いたことを喜びのうちに語っている。実際、β4版のZetaは、とてもスムーズに動作し、非常に安定しているとの評判だ。
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| Zetaのデスクトップ |
今年に入ってから、同社は各地でZetaの公開プレビューを実施。ドイツはハノーバーで開催された「CeBIT 2003」においては、予想を大きく上回る反響があり、今後のビジネスモデルの確立に大きな手応えがあったという。すでに日本へも、CTOのKorz氏が自ら出向いてZetaを紹介しており、積極的な市場調査および販売ルートへの交渉が行われている。
BeOSは、英語/フランス語/日本語の3カ国語に対応した。Zetaは日本語はもちろんのこと、英語/フランス語/ドイツ語/中国語/韓国語/イタリア語/スペイン語/ポルトガル語/ロシア語など、約20の言語が標準サポートされる、非常にグローバルなOSとなる。インストール時にデフォルト設定となる言語を選択するだけで、各ナビゲーションが対応言語で行われるようになっており、インストール終了後も自由に選択言語を変更できる。
BeOSはOSとしての完成度は高かったものの、残念ながら周辺機器のドライバがそろっていなかったため、使用できる環境が限られていた。Zetaに関しては、製品版の早期発売を重視するため、リリース時にサポートされるハードウェアはそれほど多くないものの、同社は「Zeta 2」として対応ドライバを充実させ、次期バージョンを発表する予定だ。すでに専用サイト上で、サポートを希望するハードウェアのリクエスト投票も受け付けられており、NVIDIAのGeForce4やATIのRADEONシリーズ、さらには、BluetoothやIntelのUSB 2.0への対応などが強く望まれている。
Windowsにはない機能をアピールし、より高性能なマルチメディア処理を実現するとの評判で登場したBeOSだったが、すでにWindowsは、この分野における研究開発で飛躍的な進歩を遂げ、「Windows XP Media Center Edition」なども発表されて、マルチメディアプレイヤーとしての性能を十分に発揮できるPCも登場している。
yellowTABは、こうした状況を認識しつつ、ZetaはWindowsに対抗する製品ではないとしている。むしろ、同社はWindowsに次ぐセカンド・デスクトップOSとしての座を狙っており、Linuxとの対決姿勢を明らかにする。Windowsに代わるOSを求めるユーザーに、Linuxは複雑で利用しにくいとの見方から、シンプル操作で高性能なZetaを紹介し、新市場を切り開いていきたい考えだ。
世界中のユーザーにZetaを提供し、OS市場に新風を巻き起こそうとしているyellowTAB。同社のサイトは、間もなく日本語を含む多言語に対応予定で、世界にどこまでBeOS復活の風を届けられるのか、今後の展開に注目したい。
(湯木進悟)
【レポート】帰ってきたBeOS! 日本語対応「Zeta」デビューで再び新風(1)
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yellowTAB
http://www.yellowtab.com/
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