ADSL機器用チップセットなどを設計・販売する米Centillium Communicationsは24日、ADSLで下り最大50Mbps/上り最大3Mbpsの通信速度を実現する「eXtremeDSL MAX」技術を発表した。具体的な製品の発表は行われなかったが、今年中にはエンドユーザーが新技術の恩恵を受けられる見込みだという。
eXtremeDSL MAXは複数の機能セットから構成されており、高速化の仕組みとしては、より広い周波数帯域を利用する「水平方向への拡大」と、1変調あたりのビット数を増やす「垂直方向への拡大」が利用されている。水平方向への拡大は、これまでの約2倍の下り帯域(138kHz~2.2MHz)を利用して最大24Mbpsを提供する「MAX-DS(Double Spectrum)」、約4倍の下り帯域(138kHz~3.75MHz)を利用して最大50Mbpsを提供する「MAX-QS(Quad Spectrum)」、そして上りの帯域を拡大(2.5kHz~276kHz)して上り最大3Mbpsを提供する「MAX-EU(Extended Upstream)」の各機能を採用。そして垂直方向への拡大は、変調毎のビット数を増加させて最大20%の高速化を図る「MAX-HBL(High Bit Loading)」機能を採用している。
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また、eXtremeDSL MAXには高速化だけでなく、低速だがより長距離でADSLサービスを可能にする「MAX-LR(Long Reach)」機能も含まれている。この機能では、最大7kmまでのADSLサービスを提供し、速度は「ISDNよりは高速」な192kbps前後となっている。
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| ある程度距離が離れても、下位サービスよりは速度が出せる |
同社日本法人のセンティリアム・ジャパンは、同日開催した記者発表会でeXtremeDSL MAX技術の詳細とねらいについて説明した。プロダクト・プランニング ディレクターの郷右近一彦氏は、単一のインフラによって、近距離の高速サービスからこれまで不可能だった遠距離サービスまで可能になる点を強調。DSLの性質上、50Mbpsという最高速度を享受できるのは電話局からごく近距離の範囲に限られるが、12Mbpsなどの「既存のサービスを提供できるエリアが拡大する」という見方をすることもできると話す。
高橋秀公社長は、ADSLはインフラとして広く採用され、関連機器も既に多く流通していることで、コスト面で有利なことを指摘。eXtremeDSL MAXは、オフィスやマンションの構内網など、これまでVDSLが担っていたネットワークをより低いコストで構築できるとし、家庭-電話局間以外の用途にもADSLを展開していく考えだ。
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