【IDF Spring 2003 レポート】プロダクトショーケース(1) - SATA RAID・他

 会場となるSan Jose Convention Center(SJCC)。

今年もIntel Developer Forum 2003がサンノゼを皮切りにスタートした。初日にあたる2月18日は全般にわたる基調講演と少数のセッション、それとProduct Showcaseと呼ばれる展示会が開催された。基調講演に関連する話題、あるいはここで展示された各種コンセプトモデルに関しては山下氏のレポートをお読み頂くとして、Product Showcaseで目についた「その他のもの」をいくつかお届けしたい。

○SATA RAID

最近日本でも序々にマーケットが立ち上がり始めているSerial ATA(SATA)。もっとも、その大半はSilicon Image社のSil3112コントローラをディスクリートで搭載したものである。一応各チップセットベンダーは、いずれもサウスブリッジ(I/O Hub)にSATAコントローラを内蔵する計画を立てているが、最初に登場するのはIntelのICH5になると見られている。

さて会場では、そのICH5を搭載したと思しきマザーボードが大量に利用されていたのだが、ちょっと目を引くのはこの展示。2チャンネルのSATA HDDをICH5(?)のSATAポートに接続しているのだが、この状態でRAID 0が構成されているという。つまり、ICH5には標準でSATAポートのRAID 0 Functionを内蔵しているのだそうだ(Photo02)。

 Photo02:ちょっと見にくいが、2本のSeagate Barracuda Serial ATA HDDが、ICH5のすぐ脇のSATAコネクタに接続されている。

このRAID 0はBIOSレベルでサポートされているから、ブートHDDとして利用することが可能になる。展示されていた資料によれば、例えば80秒ほど掛かるOSのブートを、これにより60秒以下にすることが可能だそうで、それなりのHDDを使えばシステム全体のパフォーマンスアップに貢献しそうである。

ちなみにRAID 0が出来るのならRAID 1は? と聞くと現時点ではインプリメントされていないという。ただし、「BIOS及びDriverをUpdateすれば可能になる筈だ」という返事が返ってきた所をみると、RAID 0 Functionはハードウェアで実装されているのではなく、ソフトウェア的に実装されている可能性が大である。

個人的にはRAID 0だけだと、HDDがコケた時のショックが大きすぎるので、是非RAID 0+1の構成が欲しいところだが、そうなるとSATAポートが4つ必要になる。そこで「4ポートのSATAを持つICHの予定は?」と聞いたが、「No Plan」というすげない答えが返ってきたのはちょっと残念だ。

ちなみにマザーボード自体は、おそらくSpringdale-PEを搭載したものと思われる。が、何しろすべてのシルク印刷がテープなどで隠されているので、はっきりした事はいえない。ただ、構成自体はわりとコンサバティブであった(Photo03)。

 Photo03:この角度からみると、MCHが45度回転した状態で取り付けられていることが判る。MCHの左脇にちょっと太い配線が見えるが、これがおそらくCSA(Communication Streaming Architecture)の配線と思われる。チップ自体はシールドケースに隠れていて判断できなかった。

○LinkSys 802.11a/b/g Combo Access Point

日本でも急速にマーケットが立ち上がりつつある802.11g。実はアメリカでも、アクセスポイントが$149.99、カードが$69.99と激安であり、802.11a対応のそれぞれ$229.99/$149.99(いずれもLinkSysの製品。Fry's Electronics調べ)を大幅に下回る価格がついている。実際802.11bオンリーの製品に$20~$30上乗せするだけでピーク値5倍の性能が手に入るとあって、人気は高い。厳密に言えば、まだ802.11gは正式な仕様がFixしていないため、現在の製品はドラフト版の802.11g準拠という状態だが、正式に仕様が決まり次第(おそらく今年6月)Firmware Updateで対応する事を各メーカーが謳っており、言ってみれば業界全体でフライング状態という訳だ。

 Photo04:下側のMini PCIスロットに現在は802.11bのカードが装着されているが、これが802.11b/11gコンボカードにアップグレードされ、一方上側のMini PCIスロットに802.11aのカードが装着されて出荷されるという。ただアンテナをどう取り付けるのか(まさか共用ではないだろう)がちょっと気になるところ。ちなみに、すぐ左に置かれているのが蓋を閉めた状態の製品。現在展示されているのはモックアップなのでプラスチック製だが、出荷時には金属ケースになるそうだ。

さてその先鞭を切ったのがこのLinkSysであり、同社は既に802.11a/11b Combo、および801.11b/11g Comboという2つの製品を出荷しているが、今週木曜に正式発表される802.11a/b/gのTriple Comboのアクセスポイントが会場で展示されていた(Photo04)。Intel的に関係があるのは、このアクセスポイントは内部にIXP422ネットワークプロセッサを利用していること。この製品の場合、WAN側のEthernetポートは持つが、LAN側のEthernetポートは持たない構造なので、トラフィックは最大でも108MbpsのUni-Directional(802.11aと802.11gで同時に54Mbps通信を行った場合)、アベレージでは50Mbpsを下回る程度と思われるから、IXP425で十分にまかなえる範囲である。この製品の前評判はかなり高く、かなりの数量が出荷される見込みの様で、会場の担当者も非常に嬉しそうであった。

(大原雄介)

【IDF Spring 2003 レポート】プロダクトショーケース(2) - 低温ポリシリコン・他 に続きます。
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/02/20/17.html

IDFレポート
http://pcweb.mycom.co.jp/news/special/2003/02/08/02.html

Seagate Barracuda ATA V ~ シリアルATA HDDを試す
http://pcweb.mycom.co.jp/benchmarklab/2003/01/

Intel
http://www.intel.com/

Intel Developer Forum
http://developer.intel.com/idf/us/spr2003/

Intel Developer Forum Japan
http://www.intel.co.jp/jp/developer/idf-j/



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