【Platform Conference 2003レポート】メモリに関する話題 MicronとInfineon(1)

のんびりレポートを書いていたら、もう開催から1週間近くたってしまったので、このあたりで残りをまとめて報告したい。

○DDR II/IIIへのシフトを急ぐMicron

昨年は、DDR400に関してはむしろ推進派だったMicronだが、今回発表されたロードマップを見る限りはむしろDDR II推進派といった趣を感じさせるものになっている。Photo01はMicronの生産量というよりは、業界全体の生産量といった観点でのロードマップになっている。これをみるとDDR400はぼちぼち立ち上がるが、しかしその量はピークでも全生産量の10%に達することはなく、殆どの場合は5%未満でしかないとしている。その一方、来年早々にはDDR IIが立ち上がると見なしており、しかも急速にその生産量を増す、としている。もっともMicronはDDR400を推進しつつも、決してYield(歩留まり)は高くないという立場を保持していたから、その意味では別に見解が変わったといは言えないだろう。

(Photo01)DDR400の出荷の割合が一番大きくなるのは、この図を見る限り来年第2四半期~第3四半期としている。今年の割合はDirect RDRAMと同じ程度と予想されており、これを多いと見なすか少ないと見なすかは微妙なところだ
(Photo02)メインストリームマーケットはDDR400に移行しない、というのはMicronだけでなく他のベンダーにも共通した見解だった

さて、では具体的に各セグメントはどうなるか? まずデスクトップでは、Photo02に示す様になるとしている。まずハイエンドはデュアルチャネルが当然という見解を示している。まぁ実際Intel850E/E7205や、これに続くIntel875/865は全てデュアルチャネルだし、AMDプラットフォームもnForce2はデュアルチャネルだから、一応リーズナブルな前提である。唯一このハイエンドのみがDDR400を使う、とMicronは示しているが、これは他のベンダーも同様の意向だった。ちただしちょっと違うのは、メモリのレイテンシ。表に示されたメモリアクセス速度を見ると

2002年後半DDR266 2.5-3-3
2003年前半DDR333 2.5-3-3
2003年後半DDR400 3-4-4
2004年後半DDR333 2-2-2
2005年前半DDR400 3-3-3

といった数字が並んでいる。SamsungやElpidaでは、DDR400は4-4-4で立ち上がると見ているのに対し、Micronは3-4-4で立ち上げられるとしている訳で、これはちょっと興味あるところだ。また、2004年後半からは512Mbit品の量産が始まるようだが、この際にはDDR333/DDR400共に、更にレイテンシを減らした製品を投入できるとしているあたりも面白い。ついでに言えばDDR II533の立ち上がりを2004年前半に持ってきているあたりも、JEDECのロードマップを殆ど無視している感じである。もっともこれはハイエンドだからであって、メインストリームを見るとDDR533の立ち上がりは2005年前半になっている。その意味では量産のタイミングはロードマップ通りなのかもしれない。

同様にノート向けをPhoto03に示す。ノート向けはDDR400がハイエンドでも無いが、これは消費電力の問題である。一部のデスクノート(Transportable)を除いてノート向けにDDR400をサポートするチップセットは無いし、DDR II533の方が性能が高く消費電力が少ないのだから、これがパスされるのはリーズナブルな選択だろう。同様にサーバーのロードマップをPhoto04に示す。こちらで目を引くのは、DDR400が無くDDR II400がラインナップされていることだ。このあたり、Opteronの将来プロセッサはとりあえず念頭においていないのかもしれない。

(Photo03)モバイルは今年一杯はDDR333、来年はDDR II533に移行するとしている。商品電力を考えれば頷ける話ではある
(Photo04)今年一杯はPC133が全マーケットで残るとしているが、これはマーケットにPentium IIIベースの製品がまだ存在するからだ。ただDDR II400に関しては、他のベンダーはもう少し早い立ち上がりを予定している。まぁチップセット次第ではあるが

さて、今回のMicronのセッションでは、DDR400よりもDDR IIあるいはDDR IIIに関する話題が目立った。既にMicronはDDR IIをサポートする評価用マザーボード(Photo05)や評価用テスター(Photo06)を完成させており、これを利用しての開発に余念がない。実際デザインガイドや必要となるパーツのデータシート、ガーバー、シミュレーション上での評価用モデルデータなどが全て今年第1四半期に用意できるとしており、早いタイミングでのDDR IIの立ち上げを目論んでいる事が紹介された(Photo07)。

(大原雄介)

(Photo05)Pentium 4をベースとした評価ボード。チップセットはMicron製らしい
(Photo06)こちらはPCIバスに装着してRAMDISKの様に利用する評価ボード
(Photo07)意欲的なガイドラインの提示。今年第1四半期中に、全ての評価キットがMicronのWebサイトから入手できるという。ちなみにIBIS/Spice/Verilogはシミュレーション/設計ツール

【Platform Conference 2003レポート】メモリに関する話題 MicronとInfineon(2)
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2003/02/05/16.html
へ続きます

Platform Conference 2003レポート
http://pcweb.mycom.co.jp/news/special/2003/01/31/02.html



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