KDDI、携帯電話のアプリを進化させるBREWをいよいよ開始 - 対応端末も

「A5304T」
KDDIおよび沖縄セルラーは、auブランドで提供している第3世代携帯電話(3G)サービス「CDMA2000 1x」で、かねてより提供を予定していたアプリケーションプラットフォーム「BREW」の導入を正式に発表した。同時に対応端末「A5304T」(東芝製)を2月下旬より発売する。

BREW(Binary Runtime Environment for Wireless)は、米Qualcommが開発したプラットフォーム。Javaのようにアプリケーションを携帯電話上で実行するためのものだが、Javaよりも高度なアプリケーションの構築が可能だとされる。また、Javaよりも起動や動作が高速で、同社によれば起動時間は1秒から数秒だという。KDDIでは順次3G端末にBREWを導入、「商品力の一層の強化と新たなマーケットの創造に取り組んでいく」(KDDI代表取締役社長小野寺正氏)。

会見の参列者。(左から)Qualcomm Wireless & Internet Group・Group President Paul E. Jacobs氏、中国聯合通信 副総裁 尚 冰氏、KDDI代表取締役社長 小野寺正氏、KTF Vice President Han Hoon氏、日本IBM常務取締役 ソフトウェア開発研究所所長 内永ゆか子氏
さらに同社では、すでにBREWの導入を行っている韓国KTFや、中国聯合通信と提携、BREW開発元であるQualcommを加えた4社で「BREW Operator Working Group(仮称)」を創設し、仕様の共通化や事業者間での協力関係の強化を目指す。これにより3国で開発されたBREWアプリケーションの相互流通が可能となり、海外で開発されたものでも容易に利用できるようになる。また、CDMA2000 1xネットワークを構築している北米などの他キャリアとの協業も目指す。

BREWでは、ネットワークから携帯電話端末の内部データに直接アクセスできるようになる。そのため、例えばGPSの位置情報を取得してデータを送信、PCの地図上に現在位置を表示する、端末上の顧客情報を、GPS時計を利用して定期的に削除する、といった使い方もできるようになる。セキュリティのため、BREWアプリケーションの配布にはKDDIの審査(数週間程度)が必要で、いわゆる勝手サイトのようなサイトでの配布はできない、という。

BREW Business Profile
企業向けのアプリケーションでは、カスタマイズによって顧客ニーズに合わせたものを提供できる点も特徴。また、日本IBMと提携することによって「BREW Business Profile」サービスを開発。モバイル機器向けのミドルウェアであるWEA(WebSphere Everyplace Access)を利用し、企業内サーバーなどの基幹システムへ携帯電話でアクセスできるようにもする。これにより、グループウェアのメール送受信やスケジュール管理、在席確認、基幹システムのデータベースへのアクセスといった機能が携帯電話から利用できるようになる。ネットワークをKDDIが、携帯電話上のミドルウェア開発は日本IBMが行い、今春よりサービスを開始する予定だ。

同社では、法人ユーザーは全体の5~10%とし、BREWとそれで実現されるソリューションによってその割合の倍増を目指す。「法人ユーザーを開拓する余地はまだまだある」(小野寺社長)として、BREWを積極的に展開していく。

BREWで実現されるソリューションアプリケーション
実際に動いているBREWアプリケーション。携帯電話上に表示された地図と、PCに表示された地図は同一で、BREWがGPSの位置情報を送信、PCでそれを表示している。BREWが定期的に位置情報を取得、送信することで、外回り中のビジネスパーソンの場所を把握できる

コンシューマー向けとしては当初約20種類のBREW対応アプリケーションを用意する。「メール/メッセンジャー」「待受/スクリーンセーバー」「ゲーム」「スポーツ/天気」「メロディ」「地図/タウンガイド」「コミュニケーション」といったカテゴリに分類され、ダウンロードして利用できる。新端末であるA5304Tでは「NAVITIME」「ハートメール」「Team Factory」の3アプリケーションがあらかじめインストールされる。

○BREWアプリケーション一覧

カテゴリ サービス名 提供金額
メール/メッセンジャー Team Factory 無料
TUNA M+ 315円
ハートメール 無料
待受/スクリーンセーバー さくらももこワールド 315円
3Dキャラゲッター! 210円
ゲーム 亜細亜電脳遊戯DX 105円/DL、315円/月
ウィズソードオブライト 無料
うみにんの待ちうゲー? 105円
The☆TableGames 315円
西洋☆東洋占運館 150円/月
超攻撃サッカー 315円
めざせ!甲子園 315円
スペースインベーダー 105円/DL
スポーツ/天気 実況 エキサイト・スポーツ! 315円
ピンポイントキャラ天気 210円
メロディ 超サーチ 無料
地図/タウンガイド 超探索レーダーDX 160円
東京カレンダー 315円
NAVITIME 210円/315円
コミュニケーション みんなdeアップル 200円
ロコ★フレンズ★Kiss 315円

BREWの利用料金は、EZwebのEZwebmulti月額使用料300円に含まれ、通信料は0.27/パケットだ。

BREW対応端末の第1弾となる「A5304T」は、カメラ付きの折りたたみ型の端末。ムービーの撮影、閲覧、メール送受信に対応した「ムービーケータイ」だ。最大の特徴はBREWに対応した点で、有効画素数31万画素のCCDカメラと暗所での撮影に役立つモバイルライトを搭載する。カメラは4段階6.6倍までのデジタルズームも備える。本体を閉じたままでもサイドキーでカメラを起動できたり、撮影後、あらかじめ登録したメールアドレスへムービー/フォトメールを送信できたり、ワンボタンでBREWアプリの起動などができるボタンを独立してひとつ備えるなどの使い勝手の高い機能を搭載した。

メインディスプレイは2.3型という大型の低温ポリシリコンTFT液晶で、ファインダーとしても利用できるサブディスプレイ「カラフルウィンドウ」は、1.1型のSTN液晶(65,536色)となっている。

日本語変換は「Mobile Rupo」に、文章の前後を理解して単語を変換するAI変換を加え、精度を向上させた。その他、「着うた」にも対応し、矢井田瞳の「未完成のメロディ」が事前に登録されている。

○主な仕様

モデル A5304T
サイズ(mm) 約49(W)×98(H)×24(D)
質量(g) 約110g
連続通話時間 約170分
連続待受時間 約200時間
画面ドット(メイン/サブ) 144×176/80×60
送信ボックス容量 約400KB(または200件)
受信ボックス容量 約400KB(または200件)
データフォルダ容量 約5MB(または500件)
BREWデータ容量 約1.2MB
音源 最大40和音
本体カラー カプリグリーン/アルピナホワイト/ベネツィアンレッド
発売日 2月下旬(予定)
価格 オープンプライス

今後のBREW対応端末の販売計画としては、昨年発売した端末のモデル数が16モデルということでそれと同程度の数を提供する予定。通常の端末とBREW端末の割合では、昨年の販売数約1,000万台を基準として、その7割、700万台程度はBREW端末としたい、とする。

A5304Tをもつ小野寺社長
また小野寺社長は、NTTドコモが進める海外でのiモードサービスの展開と同社の戦略の違いを問われ、海外の事業者に出資してサービスを提供していくのではなく、所有する技術やノウハウを事業者間で相互にやりとりする、アプリケーションプロバイダの海外展開のサポートをする、というスタンスを述べ、「海外事業者への出資は考えていない」と明言した。


BREWとJavaは相対するものではない - クアルコムがBREWの現状を説明
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/03/08/04.html

シャープ、CDMA式端末をVerizonに供給、BREW対応サービス北米で開始へ
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/03/19/17.html

au、12月よりJava Phase2開始! WAP2.0、GPS、動画配信など新サービス
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/11/12/07.html

KDDIに先駆け、韓国で世界初「BREW」対応の次世代携帯電話サービス
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/09/26/16.html

cdmaOneでダウンロードアプリ使える「BREW」発表 - 年内にも国内で端末発売
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/01/31/05.html

KDDI
http://www.kddi.com/



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