【インタビュー】ジンジャー日本上陸は東京ディズニーランド!? - Segway社長インタビュー(1)

      [2002/11/22]
    試乗を待つ人が常にブースの周りを囲んでいた。今回のComdex期間中におよそ5000人が試乗する見通し

    午前10時、Comdex展示会場が開くのを入り口近くで待っていた人たちが競うように会場奥に駆けていく。その先にあるのはジンジャーこと「Segway HT」を開発・発売するSegwayのブースである。お目当ては、Segway HTの試乗会だ。これが大人気で、いつ行っても試乗を待つ人で長蛇の列が続いている。

    実際に試乗したMYCOM PC WEBのスタッフは、「動く歩道のような感じだった!」と言っていた。なかなか的を射た表現だと思う。

    この奇妙な乗り物の予約受付が、ついにAmazon.comを通じて開始された。ただし、今は米国限定の発売であり、しかも購入しても、公道での運転は制限されてしまう。Segwayの今後の課題は、通勤などに使えるよう、合法的に歩道で走れるようにすることだ。そこでキーパーソンとなるのが、同社の社長George T.Muller氏である。

    社長だけに乗るのも上手い

    Muller氏は93年から2000年までSubaru of Americaの社長を務めていた。来日60回以上、日本語で「ちょっと待ってて下さいね」(Muller氏)などと言われると、「もしかしてSegwayは日本市場を……」などと思ってしまう。だが、SegwayがMuller氏をスカウトしたのは、同氏の自動車産業での21年間の経験を評価してのことだ。同氏は社長時代に、米国では弱小ブランドだったSubaruを「タフな4WD車を作るメーカー」として浸透させ、連続的な赤字という状況をはね返して黒字転換を実現した。その手腕をSegway HTの立ち上げにも発揮してくれると、Segwayは期待している。

    今回、Segway HTの一般向け販売の展望について、Muller氏に話をうかがった。

    ○購入者にはトレーニング・クラス受講を義務づけ

    --Amazon.comで予約受付が始まりましたが、Segway HTを一般に販売する体制が整ったということでしょうか?

    George Muller, Segway社長

    まだ、私たちが求めているような形でSegway HTを提供できる状態ではありません。しかし、Segway HTに乗りたいという要望が多いため、安全面などの対策は万全にした上で販売することにしました。

    --この試乗会でも全ての人が短時間で簡単に乗りこなせているようですが、販売する上で具体的にどのような安全対策を講じるのでしょう?

    Segway HTを購入する方には、トレーニング・クラスを受けていただきます。トレーニングを受けない方には販売しません。来年には、トレーニングを受けられる場所を、大都市圏に15カ所設けます。販売状況次第では、さらに増やすつもりです。もちろん、最終的には全米のどこででもトレーニングを受けられるようにする計画です。

    --トレーニングにはどのくらいの時間がかかるのでしょう?

    私たちは、4時間ぐらいを勧めています。まずは私たちが作成したオリジナルのトレーニング・プログラムを推奨することになります。

    --Segway HTを運転する上で、制限というのはあるのでしょうか?

    基本的には16歳以上を勧めています。非常に簡単に運転はできますが、障害を持つ方には運転を勧めていません。また、左手で左右に曲がる動作をコントロールするので、左手をケガしている人は運転をひかえてもらいたいです。

    --Segway HTが歩道を走れるようになり、一般的な交通機関として普及させるのが最終的な目標だと思いますが、見通しはいかがでしょう?

    着実に進んでいます。米国の状況を説明しますと、連邦政府からは、モーター付きの電気家電という扱いになっています。つまり、National Highway Traffic Safetyから規制を受けることはありません。州単位では、これまで32の州で歩道の走行認可が検討され、認められてきました。しかし、公道を走るには、さらに市、コミュニティ、街の認可が必要になります。今は、夜間の走行禁止、夜間のライト点灯の義務づけ、16歳以下の運転禁止など、ローカル政府ごとに異なったルールが検討されているところです。

    --全米的に販売するよりも、まずはNY市のように電車通勤者が多い街を重点的に開発して、そこをモデル都市として他の街にも広めた方が効率的だと思うのですが?

    その通りです。特にNY市は、広くて、複雑な街ですから、Segway HTに適していると言えるでしょう。しかし、NY市が最初のモデル都市ではありません。私たちが"トライアル・ビレッジ"として開発している場所が最初のモデル・コミュニティになります。そこではSegway HTを乗るためのルールや規制を試し、駐車場や充電の場所などインフラ作りを進めています。乗る人がどのようなエチケットを持つべきかなども検討されているのです。ほかの街がSegway HTを採用する上で、トライアル・ビレッジでの利用例が参考にされるでしょう。幸運にも、米国、そしてヨーロッパやアジアからも、Segway HTを受け入れるモデル都市として立候補してくる街があります。このまま進めば、来年には歩道を走るSegway HTを見られるようになるでしょう。

    --日本の地方自治体や企業からの問い合わせもありますか?

    これまで数多くの日本企業と話し合いを持ってきました。ただし、私たちはSegway HTを、ビジネスの生産性を上げたり、人々の生活を便利にするための乗り物として普及させようと努めています。Segway HTが走るための環境作りも重要なのです。ですから、Segway HTを単なる乗り物として販売するつもりはありません。そこで私たちは"グローバル・ネットワーク"と呼んでいるのですが、技術、マーケティング、サービスなどを含む提携関係を結んで、海外にも米国と同じようにSegway HTを広めていくというアイディアを持っています。

    (Yoichi Yamashita)

    【インタビュー】ジンジャー日本上陸は東京ディズニーランド!? - Segway社長インタビュー(2)
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/11/22/24.html
    に続きます

    次世代スクーター「Segway HT」ついに一般発売! 年内ゲットのラッキーも
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/11/19/21.html

    【IDFレポート】格闘5分、あとは快適な乗り心地 - セグウエイHT試乗レポート
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/09/13/53.html

    次世代スクーター「Segway HT」を軍事利用 - 英国にも展開へ
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/07/23/13.html

    【コラム】ニューヨーク通信 第206回 24州の署名を得たセグウェイ法案
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/06/20/04.html

    Segway LLC
    http://www.segway.com/

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