【ユーザーズレポート】NEC PC-9800シリーズ(1)

      [2002/10/19]

    1982年10月13日、NECから16ビットパーソナルコンピュータ「PC-9801」が発表されました。多彩なソフトウェアと周辺機器に支えられ、その後続々と新機種が登場。国内のデファクトスタンダードPCとして地位を確立した同シリーズでしたが、OSの主流がMS-DOSからWindowsへ移り変わると、PC/AT互換機の普及の波には逆らえませんでした。同社は1997年に「PC98-NX」シリーズを発表し、PC-9800シリーズとは別のプラットフォームに主力を移しました。

    しかし同社のPC事業、ひいては日本国内でのPCの普及に、PC-9800シリーズは大きな役割を果たしたのではないでしょうか。今回のユーザーズレポートでは、PC-9801が発表されてから今月で20周年ということで、同シリーズにまつわるエピソードや、今でも実際に活用されているという方々からのレポートをお寄せいただきました。

    PC-9801

    ○98は私の師匠であり親友 [PC-9821Ap2]

    私がPC-9800シリーズに出会ったのは中学生の頃、友人の父親が経営する会社のデスク上でした。当時私の所有していたパソコン(マイコン?)はPC-6601で、雑誌に掲載されるBASICプログラムをなぞるだけの稚拙な使い方でした。目の前で動作する98は最先端機器のイメージそのもので、それを羨ましく眺めていました。

    次に出会ったのは、高校でラジオ部の部室に友人を訪ねた時。当時私が所有していたのはPC-8801MA。単にゲームの種類が多いという理由からの購入でした。部室で動作する98は、エディタ上にプログラミング言語が乱舞し、まさに"パソコンを使いこなす"と言うイメージがそこにありました。

    今思うと笑い話ですが、「"98シリーズ"を手にいれればプログラミングが出来る(=使いこなせる)」と短絡的に考え、いつか自分の物にすると決意したのです。

    その後、しばらくはパソコンに縁が無く、あの日の決意も遠いものとなっていました。ところが社会人となり配属された先がコンピュータルーム。その部屋にはオフコンしかありませんでしたが、「仕事でコンピュータを使うのだから勉強しなければ」と思い立ち、ボーナスをつぎ込み念願のPC-9800シリーズ(PC-9821Ap2)を購入。長年の夢を手にいれた瞬間でした。

    しかし電源を入れただけで、使いこなす事が出来る訳もなく、今まで抱いていたイメージと現実とのギャップに唖然としましたが、必死に書籍を読みあさり、夜学の専門学校に通い、なんとかプログラマーらしき(笑)人間へと成長することができました。

    現在コンピュータに携わる職業についているのは、PC-9800シリーズが、私を手招きした結果でした。そう言った意味でこれは単なる機械ではなく、私の師匠であり、親友でもあるのです。

    満足度=100% (男性/30歳/会社員)

    ○10台の98シリーズを使いこなす

    デスクトップはPC-9801VM、CS5、DA(サイリックスで486相当)、PC-9821Cb、Ap3、Cx2(2台)、Ct20の8台で、ノートはPC-9801NS、PC-9821Ls12の2台を使用しています。386搭載のPC-9801CS5はMS-DOS 3.3とN-88 BASICの業務用ソフトを未だに使用する現役機種です。NSはMS-DOS 5.0で一太郎Ver.5専用機、DAはMS-DOS 5.0とWindows 3.1の兼用機、PC-9821CbはWindows 3.1専用機、Ap3はWindows 95とMS-DOS 5.0の兼用機、Cx2(2台)とLs12の3台はWindows 95専用機、Ct20はWindows 98の専用機です。

    以上のように各機種のスペックに合わせて充分に使用出来るOSとソフトを選んで使用しています。残念な事に98の代表機種のPC-9801VMは5インチFDDが2機とも動作不能になって、現在お休み中です。でも5インチFDはPC-9801DAとPC-9821Ap3でまだ現役で使用しています。それ以外にもMacが3台、Z-80互換機種が7台、DOS/Vのデスクトップが5台、ノートが4台有ります。全部で29台のパソコンが有り、その殆どが稼働中です。一部屋に8台置いてある部屋があって、パソコン教室の様な有り様です。

    98はノートで初代のPC-9801Nと、PC-9821Nb7を是非欲しいと言う親戚がいて、譲ってしまいました。いま後悔しています。

    満足度=98% (男性/49歳/創作業)

    ○98には「ありがとう」の一言 [PC-9801M~]

    社内でも「パソコン」のきっかけとなったのはやはりPC-9800シリーズだと思います。その他にもMS-DOSの動いたマシンはいくつもあったが、ソフトの入手が困難だったため、使いづらいところがありました。

    私はソフト会社に入社して15年になりますが、入社当時のマシンはメモリ640KB、5インチFDDという構成でも「一太郎3」がバリバリ動作していたため、1台しかない98は10人くらいで取り合いでした。

    数年後には80286、386、486…とCPUも変化を遂げ、クロック周波数も33MHz、66MHzとアップしていき、とうとう1人1台のPC-98(EPSON互換機も含め)がやってきました。その頃には技術が発達して、メモリカードやオーバードライブプロセッサ、FPU、TCP/IPなど、いよいよ全盛期となりました。PC/AT、Macintoshなど海外のパソコンに興味を持つ人も出てきました。

    私はというと、EPSON PC-286を購入、ODPなどを載せてWindows 3.1まで使用しましたが、とうとうWindows 95では使えなくなったため会社からPC-9821As3を用意してもらって使用していました。その後開発ソースも数十メガとなり、内蔵HDDだけでは事足りず、SCSIで1GBずつ増設していきました。

    私自身、IBM-PCよりNEC-PCのほうが好きでした。増設HDDでもブートできるし、日本語環境作らなくて良いし……。(あとは、EPSON互換機プロテクトさえなかったら……)

    そんなこんなで今でもPC-9821Ra21に、当時からの増設HDD1Gを4台もチェインしてWindows 98SEで使っているのですが、とうとうアプリケーション側で「PC-9800シリーズでは動作いたしません」の文字が多く見られるようになり、DOS/Vマシンにメインの座を移したのでした。

    それでもまだメールマシンとして健在です。PC-9800シリーズには一言「ありがとう」です。

    満足度=100% (男性/33歳/ソフトウェア開発)

    ○旦那もこれでつかまえました [PC-9801NS]

    何しろ初めてのパソコンでしたので、色々解らない事が多くて、ソフトの本をいっぱい買い込んで読みながら操作していました。

    今に比べれば、ノートパソコンを持っている女性が少なかったなぁ~と思いました。
    今のように色々なパーツもなかったし高価だったので、いつも型遅れを使用してました。私のは、ハードディスクがないタイプでしたので、RAMカードとフロッピーのお世話になりっぱなしでした。

    今のパソコンのように色々は出来ませんでしたが、初めてのパソコンと言う事で、色々勉強にもなったし、パソコン通信で、いろいろな人と知り合いになれたし、旦那もそれでつかまえました。

    去年の初め、液晶は映らなくなり、とうとう起動も出来なくなってしまい、ご臨終されました。10年以上も動いてくれたので、ありがたかったですね。

    満足度=100% (女性/37歳/主婦)

    ○つぎ込んだ金額は200万円 [PC-9821Xv13]

    今でもセカンドマシンとして活躍しています。もっとも、徹底的な改造が施されていますが・・・。

    ・CPUは電圧変換ソケットを経由してK6-3(333MHz)に交換
    ・セカンドキャッシュメモリを256KBに交換
    ・標準の70nsメモリを捨てて60nsメモリで128MBを用意
    ・内蔵EIDEディスクはSCSI機器として認識させるボードを経由させ、さらにCD-ROMドライブをSCSI接続のCD-RWドライブに交換
    ・ビデオボードはSavage4 Pro+搭載のものに交換
    ・640MB/OW対応のMOドライブを5インチベイに搭載
    ・100MbpsNICを搭載してルータと接続、ADSLでインターネット

    今にして思えばお金をかけてるなぁ。ビデオボードみたいに何回も交換している部品もあるので、全部で200万円ぐらいは使ったような気がします。

    地震でラックから転落して筐体の角が少し潰れているのもご愛嬌。妻には「別にいいパソコンを一台使っているのだから捨てろ」と言われ続けていますが。

    満足度=80% (男性/36歳/会社員)

    ○家電感覚で使えるパソコンのはしり [PC-9821Cb10]

    CanBeシリーズのWindows 95搭載モデルでした。リモコンの付属や、Windows自体を起動しなくても使えるテレビやCDプレーヤーなどが非常に優れていたと思います。家電感覚で使えるパソコンのはしりと言えるのではないでしょうか? 当時としては非常に画期的だったと思います。ただ、ここまでのことを要求するには当時のスペックではまだまだ厳しい感が否めませんでした。リアルタイムMPEGエンコーディングができるようになり、大容量ハードディスクが当たり前のように装備されるようになった今こそ、CanBeは復活するべきだと思います。

    98独自の機能としては、やはり固定ディスク起動メニューが秀逸だと思います。複数のパーティションにOSをインストールしていても簡単に切り替えることができました。98しか使っていなかったころ、あの存在を当然のように考えていたので、PC/AT互換機に乗り換えたとき愕然としました。ただ、98はシステムのあるところによってドライブレターが変わってしまうので、この点はPC/AT互換機の方が分かりやすいと思います。

    いまでは、起動が速く安定しているということから、MS-DOS 6.2を入れてテキストエディターなどに使っています。キーボードのタッチ感が98のものが一番好きなので、軽い処理にはずっと愛用していきたいと思っています。

    満足度=85% (男性/24歳/PCインストラクター)

    【ユーザーズレポート】NEC PC-9800シリーズ(2)
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/10/18/27.html
    へ続きます

    NEC 121ware.com
    http://121ware.com/

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