【レポート】東京ゲームショウでSCEの久夛良木社長が基調講演 - PSBB拡張も

      [2002/09/21]
    ソニー・コンピュータエンタテインメント社長 久夛良木健氏

    東京ゲームショウ2002の初日である20日、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)代表取締役社長の久夛良木健氏が基調講演を行った。また展示会場では、プレイステーション2を利用したネットワークサービス「PlayStation BB」のブラウザソフト「PlayStation BB Navigator」の「Version 0.20」が初公開され、ブロードバンドネットワークを通じた本格的なコンテンツ配信の開始がアナウンスされた。

    ○久夛良木氏「ゲーム市場はさらに大きくなる」

    家庭用ゲーム機出荷台数の伸びを示すグラフ

    久夛良木氏はまず、任天堂が「ファミリーコンピュータ」を発売した1983年からの、家庭用ゲーム機出荷台数の年次グラフを提示。8bit機、16bit機、32bit機と世代を重ねるに連れて増加するその出荷台数は、2002年見込みで4,500万台を超えており、「1997年には年間約3,000万台のハードが出荷されていて、大きいなと思っていたゲーム市場だが、現世代のマシンにはその市場をさらに大きくするパワーを持っている」と、今後もゲーム市場の拡大は続くとの見方を示した。

    ネットワークゲームについては「人と人とのコミュニケーションをベースとした楽しみだから、一度ネットワークゲームを始めると離れられない魅力を持っている」としながらも、「ネットワークというメディアはコンピュータエンタテインメント産業にとって非常に新しいもので、まだビジネスモデルを確立していない」と指摘する。パッケージのゲームは売れれば売れるほど利益を上げられるが、ネットワークゲームはユーザーが増えれば増えるほどサーバーやサポートセンター等の設備投資が必要になり、必ずしもユーザー数と利益が相関関係にあるわけではないからだ。久夛良木氏は、パッケージとネットワークを組み合わせて、短期的な収益を確保しながら将来のサービス展開を考えることが必要だと述べている。

    パッケージ商品の場合、原価を回収すれば利益は販売数に連れて上がるが……
    ネットワークサービスの場合は、ユーザー数にともなって必要な設備投資も膨らむ

    PlayStation BB Navigatorのバージョンアップによってコンテンツ配信が始まるが、まずはバンダイがゲーム関連の情報提供を開始するという。「家庭のテレビのリモコン感覚で、あるチャンネルを押すとNHK、あるチャンネルを押すとバンダイ、あるチャンネルを押すと映画が流れ、あるチャンネルを押すと音楽が聞こえてくる」というシームレスな再生環境が、世界中に数千万台あるゲーム機に用意されるということの重大性を語った。

    久夛良木氏は最後に「コンピュータエンタテインメントは、数十年、百年の歴史を持つ他のエンターテインメントと比べても、同じかそれ以上のスピードで発展している」と話し、また「ゲーム機というものが専用のチップを備えるようになって、それがいままで数十年続いてきたアーキテクチャを超えようとしている」そして、テクノロジーだけでなくコンテンツそのものもゲームが他のメディアを牽引しているとして、会場に集った業界関係者を力づけながら講演を締めくくった。

    ○Version 0.20の本格展開は10月1日から

    ステージで紹介されるPlayStation BB Navigatorの新バージョン

    ソニー・コンピュータエンタテインメントのブースでは、PlayStation BB Navigator Version 0.20のデモも行われていた。ブロードバンド経由で配信される動画などのコンテンツ以外にも、USBを利用して、「NetMD」からの音楽ファイル転送やソニーのデジタルカメラ「サイバーショット」で撮影した画像の閲覧などに対応するという。Version 0.20の配布方法はISPによって異なるが、基本的にはネットワーク経由でのアップデートになるという。また、コンテンツの配信開始時期もISPによるが、10月1日以降順次スタートとなる予定。

    (日高彰)

    【レポート】「東京ゲームショウ2002」開幕 - 年1回になり出展社は大幅増
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/09/20/13.html

    ソニー・コンピュータエンタテインメント
    http://www.scei.co.jp/

    東京ゲームショウ
    http://tgs.cesa.or.jp/

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