国内FTTH加入者数は約8万5,000に、今年度末には28-42万、矢野経が調査

      [2002/09/20]

    矢野経済研究所は、一般家庭向けに光ファイバー通信サービスを提供するFTTHの国内市場動向を調査、結果を発表した。これによれば、加入者数は2002年7月末現在、8万4,903回線に達しており、2002年度には28万~42万まで伸びると予測している。各地の電力会社系通信事業者がこの市場に参入していることが追い風になっているという。

    FTTHユーザーは、今年に入り、伸びが顕著になってきている。同社の報告によると、昨年には、このサービスを事業として提供する企業は、NTT東日本、西日本、有線ブロードネットワークスなど、非常に限られた数に止まっていたが、今年春以降、全国の電力会社系の通信事業者が続々、この分野に参入し始め、2002年7月時点で、同サービス提供事業者は9社にまで増えた。

    電力系事業者の積極策により、国内FTTHサービスは、利用可能な地域が拡大。さらに、これら各社はサービス利用料を低く設定する傾向にあり、これが既存事業者を巻き込み、低価格化競争が起きていることが、ユーザー数増につながっている。今年上期の加入者数推移をみると、1月には対前月比で37.1%増、2月には同47.4%増となるなど、概ね、30-40%台の増加率を継続している。

    ただ、ADSLユーザーが300万を超えているなか、FTTHは8万数千と、絶対数では依然少ない。同社は、これについて、2通りの見通しを示している。

    まず、ADSLが高速化するとともに、NTT収容局とユーザ宅の距離が長くても、一定の下り伝送速度を維持できるようになってきていること、加えて、従来のISDNからADSLへの移行がしやすくなっていることなどにより、ADSLは今後さらに伸張することが見込まれ、これがFTTHの伸びに影響、現在の増勢からすると、2003年3月期には、ユーザー数は28万程度、と予測している。

    一方、事業者各社は、今秋以降、単なる接続だけでない、統合的、多様なサービス展開や、サービス利用可能地域のいっそうの拡大を考えているとともに、KDDIが商用化に向け試行サービスを開始、中部電力が年内にも新規参入する見通しであり、ユーザーの選択肢が増えると同時に、競争激化で、さらに価格低下が進むことが予想されることから、ユーザー数は42万程度まで成長する可能性もあるという。

    ブロードバンドでインターネットに接続するユーザー数は500万を超えている。7月末現在で、ADSLは361万、CATVは171万にまでなった(総務省調べ)。これらに比べ、FTTHは、ずっと高速であり、収容局との距離に左右されないことなどが優位にある。だが、いまやISP料金を含めても月額3,000円台が相場となったADSLに対し、FTTHは100Mbpsならば、同1万円台が一般的だろう。同社は、FTTHサービスが合計で5,000円台以下で利用できるようになるかどうかが、FTTHへの乗り換え要因、と分析している。

    東京電力、FTTH事業に参入、ISPに光ファイバー網を開放
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/10/03/22.html

    中部電力、FTTH事業に参入へ - 今秋、名古屋でISPなどのサービス開始
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/04/23/17.html

    再び低価格で常識破りなるか!? ケイ・オプティコム、FTTHを試験的に開始へ
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/07/17/18.html

    USEN、全国政令指定都市でFTTHサービス提供 - 9月1日より申込受付開始
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/08/30/18.html

    矢野経済研究所
    http://www.yano.co.jp/

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