各社で入社式、トップそれぞれのフレッシュマンに贈る言葉

      [2002/04/01]

    新年度1日目となった4月1日、各社で入社式が行われ、トップが新入社員に向けて言葉を贈った。長引く不況をはじめ、企業活動を取り巻く環境は依然厳しいままだが、各社ともフレッシュな新入社員にかける期待は大きく、熱の入ったスピーチが行われたようだ。

    ○ユビキタス情報社会の未来は"自ら創り出すもの" 日立製作所

    これからの時代はインターネットの普及により、時間や場所、空間を越えて、自らが望む情報はいつでも簡単に手に入る時代「ユビキタス情報社会」になる、と挨拶したのは日立製作所の取締役社長 庄山悦彦氏。同社は、IT技術を用いたユビキタス情報社会を創出する「快適生活ソリューション」、エネルギーや環境技術により安全な生活基盤を提供する「クリーン環境ソリューション」、先進医療やバイオ技術の産業化により安心な生活を提供する「安心健康ソリューション」、豊富な経験と技術で企業イノベーションに貢献する「知識経営ソリューション」という4つを今後の注力すべき分野と掲げており、庄山悦彦氏は、新入社員が持つ「若さ」を行動を起こす勇気として、積極的な提案や実現化を進めて欲しいと述べた。

    また、変化する価値観に対応するため、同社では社内公募制度や、仕事と家庭の両立を支援する「ジェンダー・フリー&ファミリー・フレンドリー・プラン 」といった制度を積極的に推進しており、個々人の人生設計にあわせた働き方をして欲しいとも述べている。

    ○「革命」をテーマに採用を行ったソフトバンクグループ

    ソフトバンク・グループの入社式では、同社代表取締役社長の孫 正義氏が挨拶を行った。同社は採用にあたって「革命」をテーマに人材の募集を行っており、氏も同社挙げての取り組みとしているブロードバンド革命について「人類20万年の歴史の中で、脳細胞の働きを何千倍、何万倍に拡張させることができる人類特有の革命であり、その潜在的市場規模は、約50兆円といわれている。今後、パソコンだけでなく、テレビ、ステレオ、自動車、洗濯機などのあらゆるものがブロードバンドにつながり、その市場は急速に拡大していくだろう」と述べ、新入社員に対して志と情熱を持って世の中に変化を与える人間になって欲しいと語った。

    ○「就社」ではなく「就職」を、とプロ意識を促す日本IBM

    日本IBM 代表取締役社長 大歳卓麻氏からは、747名の新入社員に対して、「お客様や市場から高く評価されるスキルを持ったプロフェッショナルとして、自己責任に基づいた仕事ができる人材となることを期待しています」と期待の言葉が送られた。同社では新入社員へ、あくまでも「就社」ではなく、「就職」であるとの意識を徹底するために、今年度から入社式という名称を用いず、新しいスタートを意味する「スプリング・キックオフ」という名称で式を行った。

    また、大歳卓麻氏は自身の好きな言葉として「知之者 不如好之者 好之者 不如楽之者」を挙げ、「挑戦することを楽しみ、やり方を工夫していくことを心がけとして、頑張ってきましょう」と述べた。

    ○ソリューション志向の徹底を呼びかけるNEC

    代表取締役社長 西垣 浩司氏は、これからIT業界に身を置く新入社員に対して「一瞬の油断、一瞬の着手の遅さが命取りになりかねない」と環境変化の速さと、その振幅の大きさを強調、勉強しないものは振り落とされる厳しい世界であるが、この厳しさを乗り越えて欲しいと檄を飛ばした。

    同社の体質については、ハードをプラットフォームにしながら、ソフトやサービス顧客の求めるソリューションを実現する「インターネット・ソリューション・プロバイダー」を目指すという目標を改めて述べ、これからスタートラインに立つ新入社員たちには、ソリューション志向、顧客志向を身につけて欲しいと述べた。

    ○創設以来の大量入社となったコンパック

    代表取締役社長 高柳 肇氏は入社式にて、21世紀は間違いなくIT産業が基幹産業になる時代であるとした上で、同時に激動の業界でもあると述べた。その一例が、同社とヒューレット・パッカードとの合併だ。この合併は現在、是非を問う投票の集計確認中だが、実現すれば、「世界のIT業界に大きな地殻変動が起きる(高柳 肇氏)」という。

    そうした状況の中で入社する新入社員に対して氏は、各自がどうした人生を送るのか、しっかりとしたビジョンを持って欲しいとの思いを込めて「熱き心忘れるべからず」という言葉を送った。同社は今年度238名が新入社員として同社の門をくぐっており、この人数は創業以来最も多くの人数であるという。

    各社とも現在の景気動向を反映してから、ややもすると、入社式としては厳しめの言葉が並んだようだが、新入社員へ期待するところも大きく、熱意ある挨拶になったようだ。総じて各社の訓辞を見てみると、全社的に~といったカラーは薄れ、個々の力を伸ばして有機的に結合させ、企業の力としたいという意見を持つところが多いようだ。中途採用の数も多く、即戦力となる人材も重宝される業界ではあるが、やはり、これから社会人としてのスタートを切る新入社員への期待も大きいようだ。

    日立製作所
    http://www.hitachi.co.jp

    ソフトバンクグループ
    http://www.softbank.co.jp

    日本IBM
    http://www.ibm.com/jp/

    NEC
    http://www.nec.co.jp

    コンパックコンピュータ
    http://www.compaq.co.jp/

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