ECPAT/ストップ子ども買春の会は「インターネット上の子どもの安全ガイド」日本語版を発刊、頒布を開始した。「同ガイド」は、Webの世界に流れる有害情報などから子どもを守り、子どもたちが安全にインターネットを利用できるようにするための指南書で、同会は、このガイドにより、保護者、教育者、行政、企業など、大人たちを啓蒙する活動を展開する。
「インターネット上の子どもの安全ガイド」は、インターネット上に発信されている、画像など子どもポルノや、子ども買春を誘発する情報など、子どもたちの人権を侵害するような「コンテンツ」についての解説、法的な問題、それらを遮断する方法、さらにインターネット自体の基礎知識などを記し、インターネットがもたらすさまざまな危険から、子どもたちを防衛、子どもたちが安心してインターネットに接することができるようにすることを目指す。
買春、ポルノなど子どもたちに対する、商業的性的搾取は世界的に大きな問題となっているが、特に日本は極めて不名誉な地位にある。98年頃には、世界中に出回っていた子どもポルノの実に80%が日本で製造されていたという。こうした状況を打開しようという動きが各所で起こり、99年には「児童買春・児童ポルノ禁止法(児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律)」が施行され、日本製子どもポルノは大幅に減った。
しかし、2001年中の、同法による検挙状況(警察庁調べ)をみると、子どもポルノ事件は152件摘発され、検挙された128人中、インターネット利用にかかわるものが128件(全体の84.2%)、99人(同77.3%)、子ども買春事件は1,410件、898人、これらのうち「出会い系サイト」利用にかかわるものは、379件(同26.9%)、237人(同26.4%)となっており、インターネットが、これらの事件の温床の一つとなっていることがわかる。
インターネットは近年、急速に普及が進み、基本的には子どもたちが家庭内で、簡単に全世界のWebサイトを閲覧できるわけだが、警察庁によれば、保護者たちの40数%は、子弟がインターネットに触れる際、フィルタリングなど危険からの防護策を何もしていないという。同会は、このような風潮を抑止し、子どもたちに対する性的搾取をなくすための大きな流れとするため、同書を、保護者、教育委員会、PTA、教職員組合から、インターネット関係団体、企業、行政機関などまでに幅広く配布。勉強会なども開催し、まず、大人たちの認識を変え、子どもたちを守る大きな運動としていきたい考えだ。
同書は、2000年に英語版が発刊されたが、このほど、同会が日本語版を上梓した。編集にあたっては、インターネット協会が協力、英国外務連邦省が資金援助した。ECPAT/ストップ子ども買春の会は、子どもたちに対する、性的搾取を根絶するための運動を展開している国際NGOであるECPAT(End Child Prostitution, Child Pornography And Trafficking in Children for Sexual Purposes)の活動を日本で担う団体として、1992年に発足した。
ECPAT/ストップ子ども買春の会
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