【レポート】厳しさ、浮き彫りに、国内大手電機メーカー7社の中間決算(1)

      [2001/11/08]

    大手電機メーカー7社が相次いで発表した9月期中間決算は、極めて厳しい内容のものになった。先行きの不安感は、払拭することができず、通期見通しの赤字化、人員削減の追加などの当面の業績悪化を示唆するような内容となっている。

    各社首脳の発言をみても、景気の不透明感、個人消費の低迷、米国の同時多発テロの影響、そして、過去最大規模といわれる半導体不況の影響が長引くことを懸念、「ゼロ成長でも利益を出せる体質づくり」が共通した課題となっている。

    まずは、各社の上半期の決算から見てみよう。富士通は、売上高で前年同期比4.1%減の2兆3,877億円、営業損益がマイナス591億円、経常損益がマイナス1,075億円、当期損益マイナス1,747億円という赤字決算。中間期決算としては、決算を公開して以降、初の営業赤字となったばかりでなく、経常赤字、当期利益赤字も8年ぶりという厳しいものとなった。

    電子デバイスが、売上高が3,464億円(19.4%減)、営業損益はマイナス355億円となり、業績悪化の要因になったのに加えて、通信部門では、北米のキャリア向け光伝送装置の極端な不振が影響、売上高で3,218億円(7.1%減)、営業利益でマイナス353億円となった。また、成長分野となっているソフトウェア・サービス部門は売上高9,624億円(前年同期比4.1%増)、営業利益は483億円(12.8%減)と増収減益。情報処理部門は、売上高が7,852億円(7.3%減)、営業利益は49億円の赤字。パソコン、ハードディスクの需要減、価格下落が影響したという。主要4部門での収益悪化が大きく響いている。

    NECの2001年9月中間期決算は売上高は前年同期比0.4%減の2兆4,680億円とほぼ前年並みとなったものの、通信事業の好調ぶりに支えられて、営業利益は前年同期比92.1%減ながらも53億円と黒字決算。だが、経常損益、当期損益は赤字決算となった。

    事業別に見てみると、コンピュータ事業を担当するNECソリューションズが売上高で前年同期比4%減の9,612億円、営業利益では187億円、通信事業を担当するNECネットワークスが36%増の1兆0,600億円、営業利益549億円、電子デバイス事業を担当するNECエレクトロンデバイスが34%減の4,299億円、営業損益はマイナス553億円の大幅な赤字となり、電子デバイス事業の低迷ぶりを、ネットワーク事業の成長がカバーした格好だ。エレクトロンデバイスは、売上高で第1四半期が28%減に対して、第2四半期が39%減と下げ幅が増加しているのが気になるところだ。

    ソニーは、2001年度上期連結決算では、売上高で前年同期比5.2%増の3兆4,247億円、営業損失は3億8,800万円となった。一方、第2四半期連結決算で、営業損失は33億9,100万円、税引き前利益は対前年同期比99%減の6億円、当期純利益はマイナス132億円と減益になったと発表したが、売上高は、対前年同期比5.7%増の1兆7,870億円と、「今回の売上高は第2四半期としては過去最大の結果となった」(同社・徳中暉久CFO)としており、特に、ゲーム、映画、金融分野での成長が貢献したという。

    ゲーム分野では日米欧のすべての地域において、プレイステーション2のハード、ソフトの売上が伸張、前年同期比83%増という高い伸び率を達成、「ゲーム事業に関しては、7四半期ぶりの黒字化を達成した」(同)という。

    だが、心配なのは、同社の基幹事業であるエレクトロクス事業の不振だ。第2四半期のエレクトロニクス部門の売上高は7%の減収、営業損益は249億900万円の赤字となった。なかでも、パソコンをはじめとする情報・通信分野の221億円の赤字、コンポーネント製品における267億円の赤字が響いている。

    東芝の上期決算は、売上高は前年同期比11.2%減となる2兆5,106億8,700万円、営業利益はマイナス983億9,200万円、税引き前利益はマイナス1,965億5,300万円、当期純利益はマイナス1,231億3,700万円の赤字決算となった。

    やはり、半導体事業において、システムLSI、DRAM、液晶ともに価格が大幅に下落するなどの市況環境の変化に加え、同社の基幹事業である重電、家電、社会システムなどの事業の悪化が響いた。情報・通信部門は比較的好調なのが、せめてもの救いだ。

    日立製作所の2001年度中間期連結決算では、売上高は対前年同期比2%減の3兆9,381億円、営業損益は421億円の赤字決算となった。売上高、営業損益は、ともに8月の下方修正値を上回る数値となったものの、その一方で、税引き前当期純損益はマイナス985億円、当期純損益はマイナス1,105億円と当初計画よりも悪化しているのが気になる。

    他社と同様に、半導体事業の不振が影響、対前年同期比24%減の7,650億円の売り上げにとどまった。また、東芝と同じく、社会インフラなどの設備投資の落ち込みが目立ったことも売り上げ減の要因だ。

    一方、松下電器産業の中間期連結決算は、売上高が前年比9%減の3兆3,856億円、営業損益は、757億円の赤字決算。三菱電機も、売上高は6.7%減の1兆7,735億円、連結純利益は97.8%減の16億円と大幅な落ち込みとなり、個人消費の低迷、半導体事業の低迷ぶりを色濃く反映した。

    (中上真吾)

    【レポート】厳しさ、浮き彫りに、国内大手電機メーカー7社の中間決算(2)
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/11/08/24.html
    に続きます

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