ルーネット、VDSLによるホテル向け情報配信システム拡販へ(WebBCN)

  [2001/09/19]

ルーネット(鄭宅周社長)は、VDSLを使ったホテル向け情報配信システム「TBIS=ツーリズム・アンド・ビジネスインフォメーションシステム」の販売を始める。販売提携先は、ホテル客室向けCATV(ケーブルテレビ)敷設、コンテンツ配信で実績をもつ東洋コミュニケイションズとネットワークシックス。ほかにも約2社と交渉を進めている。

VDSLとは、既存の電話線を使いメガビットクラスの高速通信をする技術で、一般のADSLと構造的に似ている。同社の配信システムでは、通常の電話線を使い10Mbpsの通信ができるという。システム構成は、(1)パソコン、(2)VDSL一式、(3)外部への接続インフラ。外部接続はKDDIの回線を使う。すでに、ホテル・ザ・ルーテル(大阪/190室)への納入が決まっている。発売後1年間で1万客室への納入を目指す。

100室に配信システムを敷設する場合の価格は、3年リースで1室あたり1日600円。合計すると3年間で6,480万円となる。この価格は、パソコン端末の料金も含んでおり、契約した客室には、液晶一体型のデスクトップパソコンを設置する。パソコンには専用ブラウザがあり、映画を始め、地域情報やホテル案内などを検索できる。外部のインターネットにも接続できる。

販売を担当する東洋コミュニケイションズの福澤隆夫社長は「これまでのアナログCATVを使って映画コンテンツなどを販売するVOD(ビデオ・オン・デマンド)システムでは、ケーブルの敷設費用や配信サーバーが高価なため普及には限界がある。今回のVDSLを使った配信システムでは、従来のおよそ半額の費用で構築できる。もちろんCATVケーブルを敷設する手間もいらない」と話す。

ルーネットの塩田博之副社長は「日韓ワールドサッカーを控え、観光ホテルがBB(ブロードバンド)設備をもつのは当たり前。BB環境が整えば、当社と販売パートナーが映画コンテンツや地域情報、ホテル館内の案内、ショッピングに至るまで、すべて構築する」と、VDSL方式で安価で高速なBB環境を提供し、その後も、BB上に載せるコンテンツ提供やウェブ制作などを積極的に受注していく。

VDSLを使ったホテル向け配信システムは、理経やNECなどが先行している。塩田副社長は「3年契約で1客室あたり1日600円は、十分競争できる価格だ」と、費用対効果を武器に猛追する姿勢を示した。また、「観光ホテルだけでなく、ビジネスホテルに対しての営業を強化する。一般家庭でADSLでメガビット通信ができる時代に、ビジネスホテルがアナログモデムで細々とインターネットにつなぐというのでは、ビジネスホテルの価値を落とすだけだ」と指摘。

日韓ワールドサッカーや家庭へのADSL普及を追い風に、「押し」の営業を展開する。「今は、ちょうど1964年の東京オリンピックと同じような環境。あの当時は、どのホテルでもこぞってカラーテレビを導入した。今回の日韓ワールドサッカーは、BBを導入する絶好のタイミングだ」と意欲を示す。

現時点では、VDSLの端末としてパソコンを配布するが、「来年以降は、プラズマディスプレイや液晶を使った専用端末を開発し、テレビとBBコンテンツを統合した形で提供する」と話す。つまり、VDSLシステム上で、(1)電話、(2)テレビ、(3)映画などのコンテンツ配信、(4)BBインターネット接続、(5)ショッピングや観光案内・・・・・・など各種情報を、まとめて配信しようという考えだ。

ルーネットは、韓国の企業。塩田社長は、今回販社に加わったネットワークシックスの出身。

ルーネット
http://www.roonets.co.jp/

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