【IDF2001Fallレポート】Intel PCAが目指す「Only One Internet」

  [2001/08/31]

Wireless Communications and Computing GroupのGM兼副社長のRonald Smith氏は、「Only One Internet」というワイアレス・コンセプトについて講演した。

:一般的なインターネットサイトに比べるとワイアレスサイトはグラフにならない

現在、携帯電話向けに約1万2,000のWAPサイトが存在する。iモード・サイトは4万2,000から4万3,000だ。携帯電話でのネットサービスという点では、明らかにiモードが成功している。だが、一般的なインターネット・サイトは、現在3,200万に達しており、数だけではなく利用できるサービスの種類でもワイアレス・サービスを圧倒している。Only One Internetは、ワイアレス用のサイトや一般的なインターネットサイトという区別なく利用できるインターネット環境を目指している。デスクトップPCで受けられるインターネット・サービスが、携帯電話やPDAでも受けられる。そのようなOnly One Internetの実現なくしては、いつでもどこでも同じサービスをインターネットを介して受けられるという環境も実現できないのだ。

Only One Internetを実現するためには、モバイル・デバイスが一般的なインターネットサイトを取り扱えることが条件になる。Intelには、それを実現するだけのパワーを持つCPUとしてStrongARMがある。すでに登場から長い時間が経過したが、今でも低消費電力とハイパフォーマンスのバランスでは他を寄せつけないとSmith氏は述べる。さらにIntelにはXscaleという次世代のアーキテクチャーが控えているのだ。この日は「ぺプシ・チャレンジのようなデモをしてみよう」と述べて、箱の中に隠した二つのマシンで動画を再生し、その結果を比べるというデモを行った。一つの箱の中はStrongARM、そしてもう一つはXscaleアーキテクチャをベースにしたプロセッサである。その結果は明らかだ。最初に再生した動画は、コマ落ちやジャギーの目立っていたが、2番目は実になめらかな画像なのだ。どちらがXscaleかは明白であり、今でも評価の高いStrongARMからさらに大きく進化するXscaleのパフォーマンスをアピールした。

全てのデバイスで利用できるアプリケーションがOnly One Internet時代では勝者となる
PDAと携帯電話でFlashベースのFunMailをデモ。後ろはiPAQ

このStrongARM、Xscaleのハイパフォーマンスを生かした次世代ワイアレス・サービス向けのアプリケーションやハードウエアの開発をサポートするのがIntel Personal Internet Client Architecture(Intel PCA)だ。Intel PCAの特長は、コミュニケーション部分とコンピューティング部分を区別している点である。そのメリットは開発の時間短縮にある。コミュニケーション技術の多くは、ネットワークに関連した認可が必要になる。そのためワイアレス・デバイスではコミュニケーションに関係のないコンピューティング部分のアプリケーションまでが承認を受ける必要が出てくる。Intel PCAでは、コミュニケーションとコンピューティングを区別することで、承認を受ける手間を最小限にとどめられるのだ。

StrongARMとXscaleでぺプシ・チャレンジを行うSmith氏

Only One Internetでは、ハイパフォーマンスのモバイル・デバイスが必要になるのと同様にソフトウエアも一般のプロセッサ向けに書かれたアプリケーションがモバイル・デバイスでも利用できなければならない。講演では、MacromediaがFlashを利用した「FunMail」のデモを行った。PC、PDA、携帯電話でFunMailを動かし、全てのデバイスで同じようにメールを受け取れることを証明した。

右がStrongARMで左がXscale

現在、Adobe、AT&T Wireless、Compaq、HP、Macromedia、Palm、SymbianなどがIntel PCAのサポートを発表している。Intel PCAの発表からわずか1年で、異なった分野のトップ企業が集り、コンセプトやアーキテクチャー、開発者ネットワークやツールについて論じられるようになった。この日は、パートナー企業が連携する場を提供する「Intel PCA Developer Network」の開設も発表された。「ワイアレス・ワールド実現の加速」というIntel PCAの目標は、確実に達成されようとしている。

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(Yoichi Yamashita)

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