米Visionicsは、同社が開発した顔面認識技術「FaceIt」を利用したビデオカメラ監視システムを米国フロリダ州タンパ警察に提供していることを発表した。同警察の管轄区内にあるYbor市の繁華街に合計36台のカメラを設置し、指名手配中の犯人検挙を目的としたパトロールが行われている。
FaceItは、人間の顔の造形を元にして個人を認識・特定する技術で、1秒以内でスキャンを完了し、その誤認識率は1%以下という高い精度を誇る。新たに導入されたパトロールシステムでは、レストランや映画館、ナイトクラブやファーストフード店が並ぶ人通りの多い街路の各所に設置されたビデオカメラが、道行く人を自動的に撮影してFaceItで分析し、ネットワーク経由でコントロールセンターに送られて、データベースに登録された犯罪者情報との照合が行われる。システムは、30,000人に上る指名手配中の犯罪者をターゲットにして、カメラに写った人が犯人データに該当すれば瞬時に通知を行い、警察官が現場に急行して逮捕に踏み切れるようになっている。
同社は、このビデオカメラによる監視システムが、米International Biometrics Industry Associationが定めた個人のプライバシーを保護するためのガイドラインに沿ったものであり、決して人権を侵害するものではないことを3つの例を挙げて強調している。
1.カメラの設置箇所には、CCTVによる監視が行われていることをサインで示している。
2.データベースに収められているのは、一般に公開されている犯罪者の情報であり、捜査目的以外にシステムが使用されることはない。
3.スキャンされて犯人データと合致しなかった個人情報は直ちに破棄される。
こうしたガイドラインに従って運用される限り、監視システムは地域の安全を高めるのに非常に役立つとしている。
すでにFaceItを採用したパトロールシステムは、英国やアイスランドにおいても使用されている。一部には「街頭にビデオカメラと同じ数だけ警察官を立たせてパトロールを行うよりもいい」との見方もあるものの、道行く人が警察によって常に監視され、知らないうちにコントロールセンターで犯罪者情報と照合されてしまうシステムは、米国において倫理面でも大きな論議を呼んでいる。
関連記事 - 顔で個人を識別する顔面認識機能のAPIモジュールが登場
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/02/07/14.html
Internationl Biometrics Industry Association
http://www.ibia.org/
Visionics
http://www.visionics.com/
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