アドビ、XMLに対応したAdobe Acrobat 5.0日本語版をリリース

      [2001/04/11]
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    アドビシステムズは、PDFファイルを作成するAdobe Acrobat 5.0日本語版を4月27日より販売する。XMLに対応しており、PDFの文書を外部アプリケーションから参照したり、内部データを自由に取り出しデータベース化することなどが可能となっている。価格は通常版で28,310円で、グレードアップ版が9,800円(アドビストア価格)。また、同製品で生成されるPDFファイルを閲覧するためのAdobe Acrobat Reader 5.0 日本語版は、4月18日より同社のWebサイトでダウンロードが開始される。価格は無料。

    Adobe Acrobat 5.0は、電子文書の一形式であるPDFのファイルを生成するためのソフトウェア。生成されたPDFファイルは、機種や環境にあまり左右されず、生成されたコンピュータ上で閲覧していたイメージをどの環境でもかなりの精度で再生することができる。

    今回のバージョンアップ箇所としては、他のソフトとの連携の強化、セキュリティの強化、XMLの対応強化とPDFファイル上に各種データを載せることが可能である点などがあげられる。

    他のソフトとの連携で特に強化されているのが、Microsoft Officeとのファイルのやり取りで、ワンクリックでOfficeアプリケーションからPDFファイルを生成できる。また逆にPDFファイルから、テキストをRich Text Format(RTF)ファイル形式、画像を各種イメージの形式に変換し、他のアプリケーションで用いることも可能だ。

    また、前バージョンまでは40bitの暗号化がサポートとなっていたが、今回からは128bitの暗号化もサポートされ、セキュリティも向上した。また、セキュリティの度合いを文書制作者が細かく設定することが可能で、メンバーのみ閲覧や書き込みをできるようにしたり、コンテンツ再利用などに制限を加えることができるようになっている。

    スクリーンショット

    XML対応を強化し、PDFファイル上にデータを載せることが可能になったことによって、様々な使い方ができるようになっているのもポイントの1つ。これにより、例えば役所などに申請する書類を電子化することなども簡単にできるようになる。

    各種申請用の書類をスキャナで読み取って、PDFファイル化する。そして、ペンで書き込む部分をキーボードから打ち込めるようにフォーム化し、データが書き込めるようにしておく。さらに、印鑑やサインにあたる認証システムをエントランスサーバという形で用意する。

    これらの準備がおこなわれれば、書類を申請する側は当該の書類をインターネット経由でダウンロードし、フォームに書き込んで、認証手続きをとり、インターネット経由で申請することができる。また、書類を受け付ける側では、フォーム上のデータはXMLに対応するため、データベースや他のソフトウェアに簡単に読み込むことも可能となる。

    仮に、このような手続きがおこなわれるようになった場合、ユーザー側の利点は大きく分けて2つある。1つめは、わざわざ出かけたりする必要が無くなること。2つめは、PDF上でのデータはXMLとして扱われるため、あらかじめ各種情報をメタタグとして定義しておけば、同じ種類のデータを違う書類にも簡単にインポートできる可能性があることだ。

    国、県、市町村にそれぞれ似たような情報、たとえば家族構成などを申請する必要がある場合があったとする。この場合、家族のデータをあらかじめメタタグとしてデータ化しておけば、3種類の書類にいちいち打ち込まなくても、用意しておいたXMLファイルをPDF上に展開するだけで書類が完成するかもしれないのである。

    もちろん、各団体でメタタグの違いがあれば、この2番目の利点はない。アドビシステムズ社長の堀氏によれば、2001年から相次いで制定されているIT基本法(1月)、IT書面一括法(4月)、電子署名法・認証法(4月)を引き合いに出し「日本でも各種の法整備がなされてきており、PDFの市場が大きく広がる地盤ができてきた」という。現時点でも、売上ベースでの年比較をすると倍増という形で伸びてきているとのことで、同社の収入の大きな一翼を担いつつあるようだ。

    米国、EUなどでは、各種公的機関や会社での採用がなされており、日本ではNECや東京証券取引所がすでに採用している。今後、同社では日本語版の発売とともに、積極的に各種公的機関や会社へのアプローチをおこなっていく。

    アドビシステムズ
    http://www.adobe.co.jp/

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