フランス生まれの2足歩行ロボット「BIP2000」 - なぜ2足か?

  [2001/02/16]

昨年、日本では、ホンダ「ASIMO」やソニー「SDR-3X」などをはじめ、多数のロボットが発表された。なかでもこの2製品のようなヒューマノイドタイプで、2足歩行を行えるロボットが注目を集めた。ことロボットにおいては、日本では各研究所で活発に開発が進められており、その成果が2製品の発表や「ROBODEX」を契機に、一気に世に知られるようになった。日本以外ではアメリカでもNASAやカーネギーメロン大学などでロボット開発が盛んに行われているが、ヨーロッパにおいてもいくつかの研究機関が独自に開発を行っていることは、日本ではあまり知られていないかもしれない。

「BIP2000」は、フランスの科学技術機関INRIAのBIPチームとRobotics Facilities Serviceが中心となった2足歩行ロボット研究プロジェクト。1994年にプロジェクトが結成され、2足歩行ロボットのプロトタイプをこれまでに2体発表している。

2000年3月に開発された1体目の「BIP1」は、8自由度の2本の足のみで構成されていたいた。これが2体目の「BIP2」になると腰と胴部分を加え15自由度を獲得し、最新版では胴と2本足で17自由度を持つという。ちなみにホンダの「ASIMO」や「P3」の足の自由度は、股が3自由度、膝が1自由度、足首が2自由度で、6自由度×2足の合計12自由度。脚部に関しては、BIP2000のほうが、より体がやわらかいということもできるだろう。

同プロジェクトのホームページに掲載されているBIP2のムービーを見たところ、転倒防止のワイヤーが取り付けられているものの、体を傾けて片足でバランスをとったり、上げたほうの足を回転させて見せたりといったこともできる。ASIMOやP3の滑らかさには及ばないが、同プロジェクトの目標は、完全なヒューマノイドを作ることや完全な自律化ではなく、独自の脚部メカニカルデザインを「ORCADD」と呼ばれるリアルタイムコントロールシステムと融合することにあるとのことだ。プロジェクトチームは、P3の偉業をたたえながらも、P2やP3が公にされる以前から研究をスタートしたこと、また現在ヨーロッパに似たようなロボットは存在しないことを強調している。

同じ2足ロボットを研究していても、国や開発者により根底に流れる哲学が微妙に異なる。なぜ2足ロボットなのか? 同チームは「昆虫のような多足ロボットは車輪タイプに比べ、障害物の多い場所で機動性に勝る。その意味で2足ロボットはさらに接地面積が少なく、障害物や路面状態の影響を受けにくい。またわれわれの日常の生活空間は、人間の利便性を考えてデザインされているため、人間空間で活動するロボットは人間と同じく2足であることが有利だ」としている。ヒトが作った環境で最も活動しやすいのはヒト型のロボットという、人間中心の思想も興味深い。現時点では、障害物のない平面や緩やかな傾斜を歩くという段階だが、将来的には、屋内で障害者のそばで日常の生活をアシストすることも考えられている。

BIP2000
http://www.inrialpes.fr/bip/



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