nVIDIAが3dfxを手中におさめた理由 - CEOのHuang氏が3dfxの資産獲得を説明

  [2000/12/20]

3dfxが資産の大部分をnVIDIAに売却すると発表して以来、「nVIDIAが1億7,000万ドル以上の資産を投げ出す理由は?」「nVIDIAはカード製造に乗り出すのか?」など、ユーザーの興味はnVIDIAの今後の事業計画に集まっていた。そのような中、nVIDIAは12月18日にアナリスト/投資家向けに説明会を開き、3dfxとの合意内容を説明し、アナリストからの質問に答えた。

nVIDIA側から出席したのは、設立者の1人でCEOのJen-Hsun Huang氏。Huang氏は、3dfxの資産獲得の理由として「3dfxの技術者」と「nVIDIAの製品市場の拡大」の2点を挙げた。

3dfxの技術者については、ソフトウェアとハードウェア共に「世界クラス」の技術力を持っていると評価しており、18日中にも相当数の技術者に雇用契約を提示するとHuang氏は述べていた。現在、nVIDIAが市場で有利な立場にあるのは、計画に遅れずに新製品を発表し続けてきているためと自社を分析する。3dfxの技術者が加わって、技術力が強化されれば、製品開発のスピードも上がり、さらに安定して新製品を市場に投入できるとしている。

製品市場の拡大については、具体的にどのような市場を開拓していくのかについては明言を避けた。今後の方向性について、Huang氏が指摘したのは3dfxが2000年3月に買収したGigapixelである。Gigapixelは、組み込み機器向けの低コスト3D製品に強く、またハイエンド製品では限られたRAM容量で、高いパフォーマンスを実現する。Gigapixelの技術により、nVIDIAはXbox以外にも、セットトップ・ボックスや組み込みシステム用の3Dグラフィックス市場において確固とした足場を築くことができるだろう。このGigapixelの技術を含めて、3dfxの新製品開発事業を受け継いでいくことを前提に3dfxのロードマップを見直していくと述べている。

市場拡大で気になるのはVoodooブランドの存在である。Voodooについては、特にゲーム・ユーザーに浸透している点を評価しており、将来的にはnVIDIAの技術を統合したVoodooブランドのグラフィックスボードが登場する可能性を認めている。両社の技術統合を実現すれば、Voodooの小売市場でのシェアを現在の約40%から60%以上に引き上げられると期待している。いっぽうで、nVIDIAがグラフィクスボード製造に乗り出す計画はないとHuang氏は断言しており、nVIDIAはVoodooのブランド力を認めてはいるのものの、Voodooブランド製品の先行きはまだ不透明である。

3dfxと言えば、ATIの独壇場だったMac市場に参入したばかりだが、Mac市場との関係についてはほとんど触れられなかった。nVIDIAが自らグラフィクスボード製造を行わない以上、Voodooブランドを引き継いでくれる製造パートナーが必要になる。それはPC、Mac、どちらの市場でも条件は同じである。だが、これまでnVIDIAのMac市場参入のうわさはあっても、実際にはnVIDIAのライセンスを受けてMac向けのカードを製造するパートナーは登場していない。Mac版Voodooの存続は、PC版とは比較にならないほど厳しい状況にあると言えそうだ。

(Yoichi Yamashita)

nVIDIAのアナリスト向け説明会
http://www.nvidia.com/Company/InvestorRelations

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