〇まだまだブームは続く電子ペット系オモチャ
筆者は、無類のオモチャ好きである。5歳の息子をダシにしては、いろんなオモチャを買ったり、仕事場もオモチャであふれ返っている。
今年もいろんなオモチャを買ったが、この1年を振り返るとロボット系電子ペットが多かった。電子ペットは--今や見る影もないが--あの『たまごっち』の大ブームが火付け役だっただろうか。そして、だんだんコトバを覚えて行く『ファービー』あたりで、ペットとしての存在感もプラスされた商品が増えていき、話題をさらった『AIBO』で、1つの頂点を極めたという感じだろうか。
高価でなかなか手の出にくい『AIBO』を、あこがれの電子ペットとするかのように、比較的安価な、ロボット系の電子ペットがずいぶんと発売された。いかにも、パチモノくさいものも含め、ほんとにいろいろなものが登場した。これらは、犬や猫といった定番ペット型ロボットが中心だが、後半になって水中系ペットも登場した。
今のところ、水中系ペットの最高峰として君臨しているのがタカラの『AQUAROID』(アクアロイド)だろう。本当の熱帯魚を飼育するための、水槽やサーモスタット、照明装置などを使って、サカナやクラゲタイプのペットを飼うというものだ。このペット自体は、成長したりすることはなく、楽しみ方は「鑑賞する」のみ。だが、ペット内に内蔵された太陽電池と小型モーターによって、ランダムに水中を漂うその姿には、なんとも心を癒される。電子ペットの楽しみの1つである「癒し」は、水中ペットのほうが上だろうか。地球上の生物は、みんな海の生物から進化してきたということに関係するのかどうかわからないが、そんな気がする。
でも、40リットルの水槽とアクアロイド1体(サカナあるいはクラゲ)のセットタイプで5万円、60リットルの水槽に設置台、サカナとクラゲの両タイプがセットになったものが10万円と高価。世話も、本当の熱帯魚を飼うのと同様に、水槽の水替えなどがけっこう面倒だ。一般家庭向けというよりも、オフィスの受付やショールーム、店舗などに設置するといいペットだろう。
一般向けの水中ペットとしては、11月末に発売されたばかりの、トミーの『ウォータールーパー MUTSU』(ムツ)がオススメだ。3,980円というリーズナブルな価格で、机上などのちょっとしたスペースで飼うことができる。コイツがかなり楽しいのだ。個人的には、今年の電子ペット大賞をあげたいくらい。今回は、この『MUTSU』を紹介しよう。
〇ウーパールーパー? ムツゴロウ? ウサギ? 不思議なイキモノ『MUTSU』
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| 長い耳が特徴の『MUTSU』。無表情ながら愛らしい。アオムツとモモムツの2種類がある |
『MUTSU』は、長い耳のついた魚のような不思議なイキモノだが、なんともチャーミング。水の中を泳ぐという感じではなく、浅瀬に生息するムツゴロウのようなイキモノだ。
『MUTSU』が動く仕掛けは、下敷きの裏側から磁石で表面のクリップを動かすのと同じような仕組みになっている。この仕掛けは、なかなかのアイデアだ。腰をふりふり、スイスイ泳ぐ様がカワイイのはもちろん、たまにひっくり返ってしまったり、磁石から離れて動かなくなってしまったりするのだけれど、本来ならエラーとなるようなこのような動きも、「もう! 世話が焼けるんだからっ!」って感じで、愛らしさを増している。なお、最初は、モーターの作動音がけっこう気になるが、そのうち気にならなくなってくるから不思議。
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| 本体全体。奥側に巣があり、ランプも仕込まれている。装飾パーツの建てつけがちょっと悪い |
『MUTSU』の飼育スペースは、A5サイズ程度。本体トレイの奥側が『MUTSU』の巣になっていて、手前の左側に「エサ場」、右側には『MUTSU』の友達である「MICHI」がいる。この飼育スペースの中を、『MUTSU』がいろんなパターンで泳ぐのだ。
ただし、最初の内は『MUTSU』はなかなか巣の中から出てきてくれない。そう、『MUSTU』は、いろんなお世話をしてあげることによって、だんだんなついてきてくれて、いろんな動きをしてくれたり、いろんな声を出してくれるようになるのだ。
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| 手前の3つのボタンが「おしょくじボタン」。左端に光センサー、右端に音センサーもある |
『MUTSU』を世話する方法は、「おしょくじボタン」と「音センサー」と「光センサー」の3つ。「おしょくじボタン」は、鉄分、ビタミンC、カルシウムの3種類がある。最初のうちは警戒して、巣からちょっと出てきて様子をうかがうような仕草をするだけだが、ちょっとずつ慣れてくると、エサ場までやってきてご飯を食べる仕草をしてくれるようになる。ただし、欲しくないご飯のときや、お腹がいっぱいのときは、食べてくれないのだ。
音センサーの近くで手を叩いたり呼びかけたりすると、『MUTSU』が巣から出てきてくれたり、光センサーの上を手で覆ったり、部屋の照明をつけたり消したりすると、なついている度合いによって、いろんな仕草をしてくれる。
お世話自体は、これらのほかに、本体トレイの水を絶やさないということくらい。水は多過ぎても、『MUTSU』がうまく泳げないようで、水がなくなってしまうと摩擦が大きくなって、本体が壊れてしまうので注意したい。これくらいの世話なら、子どもにもやらせてあげられるだろう。
〇「なかよしレベル」が上がると、歌まで歌ってくれる?
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| MICHIと遊ぶ『MUTSU』。MICHIも声を出す。これらの仕草がなんともかわいいのだ |
『MUTSU』は、いろいろとかまってあげているうちに、「なかよしレベル」が上がって、だんだんと行動パターンが増えて行くのだ。購入したてのレベル1のときは、人見知りしてご飯も食べてくれない。レベル2になると、だんだんご飯を食べてくれるようになって、単純な鳴き声も発してくれるようになる。声を出すと、巣の中のライトがオレンジ色に光ったりする。レベル3になると、淋しいときに呼びかけてきたり、MICHIと遊んだりとさらに行動パターンが増え、最後はレベル4まである。さらに仲良くなって、スペシャルレベルまでに達すると、特別な歌まで歌ってくれるようになることもあるようだ。
ここらあたりは、実際に遊んで試してみて欲しい。動きや声のパターンも意外に多くて楽しめる。声は、人間にわかるコトバではないが、「テケテケテケッ」とか、「ティララ~ラ~ラ~」とか、きちんとそのときの『MUTSU』の感情をきちんと表している。この『MUTSU』語(?)まで理解できるようになれば、さらに親近感が増すに違いない。
なお、『MUTSU』専用サイト(http://www.mutsu-web.com)もオープンしており、さまざまな展開が予定されている。
『MUTSU』は似たような価格帯の電子ペットの中では、遊べる度合いがかなり高いと思う。おそらくペット本体の部分にコストをかけないで済む分だけ、ソフトウェア的な遊びの要素を盛り込むことができたのだろう。筆者としては、イチ押しだ。もう日数もあまりないが、子どものクリスマスプレゼントに悩んでいたら、『MUTSU』を選択してみてはいかがだろう。彼女にプレゼントしても喜ばれそうだ(彼女の好みにもよるけどね)。ただし、すでに年内は入手困難かもしれない。
(早坂清志)
<MUTSUについて>
発売元:トミー
標準価格:3,980円
ウェブサイト:http://www.tomy.co.jp/mutsu/
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