NECとサムスンSDIが有機ELディスプレイ生産で合弁 - 5年で5000億ウォン投資

  [2000/12/06]

NECとサムスンSDIは、有機ELディスプレイを専門に研究開発、製造、販売する「サムスンNECモバイルディスプレイ」を2001年1月に合弁で設立することを発表した。新しくできる会社は、サムスンSDI釜山事業所内に置かれる本社工場で生産をし、韓国と日本とで有機ELディスプレイの研究開発をおこなう。当初は2インチクラスのパッシブマトリクス有機ELディスプレイを月産70万枚程度の生産能力をもつ規模からスタート。市場を見つつ、2003年には月産150万枚程度まで増産する予定。初年度から5年計画で5000億ウォン(約500億円)が投資されることになっている。

有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイとは、電圧を加えると蛍光を発する有機発光体を利用した電子表示パネル。物質の自発光であるためにバックライトが不要で、表示パネル全体を1~2mmへ薄型化できる。低電力で高い輝度が得られ、応答速度が速いなどの特徴を持ち、動画配信が普通になると予想されるIMT-2000規格に対応携帯電話や、その他のモバイル機器の表示装置の有力候補として期待が寄せられている。

一方、量産技術や大画面化が難しい、蛍光物質の劣化が起こりやすいなどの問題もある。新しく設立される会社では、これらの諸条件をクリアしながら、生産と開発とを同時に進めていく。現在の予定としては、2001年に大画面化が容易だとされるアクティブマトリクス有機ELディスプレイの開発に着手、2002年には事業化を行う予定だ。

サムソンSDIは韓国の三星とNECが出資した会社であり、技術提携もおこなっているなど、いろいろと関係が深い。今回の合弁は、将来的な伸びが予想される分野である有機ELディスプレイ専門の会社を新たに立ち上げると意味合いも強いようだ。NECの広報によれば、現在の主流であるTFT液晶ディスプレイなどとは分野をすみわける形になるだろうとのこと。急激な移行はおこなわれず、有機ELディスプレイの問題点を1つずつクリアする形で、事業をすすめていくことになるようだ。

現在のところの有機ELディスプレイ、特にアクティブ有機ELディスプレイは研究段階といった時期にある。コダックと三洋電機が提携して、数回の発表をおこない、2002年の出荷を予定しているほか、すでに単純マトリクス有機ELディスプレイをモトローラ向けに量産しているパイオニアもアクティブマトリクス有機ELディスプレイを2002年以降に出荷するとしている。

2002年ともなれば、携帯端末への動画無線配信も当たり前になっているだろう。そうすれば、現在次世代ディスプレイの有力候補である有機ELディスプレイの需要も大きくなる可能性も高い。そうなれば、もちろん市場参入する企業も数多くなる。2002年あたりには、以上の各社をはじめとして、世界中の企業の激しい競争が見られることになりそうだ。

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【LCD/PDP International2000レポート】高速化・細密化の進むフラットパネルディスプレイ技術
http://pcweb.mycom.co.jp/column/report356.html

次世代の表示技術、有機ELディスプレイを三洋、コダックが共同開発
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2000/05/10/06.html

NEC
http://www.nec.co.jp

日本サムスン
http://www.samsung.co.jp/

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