IBM、ThinkPadへのCrusoe搭載プロジェクトを中止

  [2000/11/02]

IBMは、Transmetaの省電力CPU「Crusoe」を搭載したThinkPad240の開発を中止した。正式発表は行っていないが、IBM広報のMarcos Rada氏によると、すでにTransmetaにプロジェクトの中止を伝えたそうだ。

注目されるのは開発プロジェクト中止の理由だが、Transmetaは株式公開を1週間後に控えており、影響をさけるために株式公開前の発表は一切行わないとしている。インターネットでは様々な憶測が飛び交っているが、IBMとしてはプロジェクト中止の理由、ならびに今後のTransmetaとの関係についてはTransmetaの株式公開後に明らかにするとしている。つまり、現時点で確認されているのは、ThinkPad240をベースとしたCrusoe搭載機開発プロジェクトの中止だけである。ただし、Transmetaとはひきつづき協力関係を保ち、将来的にはノートPCを含めたThinkPad240以外の製品でTransmeta製品が採用される可能性を認めている。

Sony、NEC、富士通、日立など、次々とCrusoe搭載機が発表されているが、これまでIBMはCrusoeの採用に最も積極的な態度を見せていたメーカーだった。夏にNYで開催されたPC Expoでは、Transmetaのブース内にIBMのコーナーを設けて、Crusoe搭載機のデモを行っていた。その際にIBMが製品化の条件として挙げていたのが「3ポンド(約1360g)ぐらいの重量」と「6~8時間のバッテリー駆動時間」の2つ。これまでCrusoeの実力はベールにつつまれた状態だったが、Crusoe搭載のVAIO C1が発表された現在、IBMの条件を検討してみるとかなりハードルが高いと言える。

一方、Transmetaにとっては株式公開直前にIBMのプロジェクト中止が明らかになったのはタイミングが悪い。C1のベンチマーク結果は賛否両論。IBMのプロジェクト中止は否定的な意見に拍車をかけそうで、来週に予定されている株式公開への影響も大きいだろう。

(Yoichi Yamashita/N.Y.)

IBM
http://www.ibm.com/

Transmeta
http://www.transmeta.com/

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