オンライン音楽配信サービスを提供しているEMusic.comが、月額固定料金でMP3ファイルをダウンロードし放題という新サービスを開始した。
料金は、1ヵ月19.99ドルと格安。半年契約すれば月14.99ドルに割引きされ、1年契約すれば月9.99ドルになる。対象曲は、現在約125,000曲。各種ジャンルにわたって著名アーティストの曲がダウンロードできるようになっていて、毎月1,000曲単位で曲が増えているので、長期契約でも損はなさそうだ。
ダウンロード無制限サービスに踏み切った原因には、やはり違法配布問題があった。現在は1曲ごとに購入できるが、購入した曲が再配布され、著作権侵害の温床ともなっていた。そこで正式サイトから格安で手軽に品質の高いファイルをダウンロードできるようになれば、ユーザーは危険で手間のかかる違法サイトを利用しなくなるとEMusic.comは見ている。
一方で、このような格安料金のサービスに、なぜアーティストは大事な曲を提供するのだろうか。Amazon.comなどオンライン通販では、最新ヒット曲よりも、地道なアーティストの曲や昔のヒット・アルバムなどがよく売れている。棚数に制限があるCD店は、最新のヒットCDしか扱わないので、CD店に並んでいない作品を求める人がオンラインに流れているのだ。EMusic.comがターゲットとしているのも、そのようなリスナーである。
EMusic.comに曲を提供しているアーティストは、ライブで人気あるアーティストが多く、ミリオン・セラー・アーティストは少ないが、息の長いアーティストが揃っている。また、アルバムも最新のヒット・アルバムはないが、名作と言われる作品が揃っている。アーティスト側は、そのような昨今のCDの売れ行きを理解して、EMusic.comに参加しているのだ。具体的なアーティストを挙げるとThey Might be Giants、Green Day、Elvis Costelloなどの作品がEMusic.comからダウンロードできる。ちなみにアーティスト側への支払いは、四半期ごとにユーザーからのサービス料金からの利益を、ダウンロード数をベースにして分配する。
MP3に関連する問題に批判的になるのではなく、積極的に取り組んだサービスとして面白い。クレジット・カードを登録すれば、日本でも利用できるで、洋楽ファンには要チェックのサービスだ。
(Yoichi Yamashita/N.Y)
EMusic.com
http://www.emusic.com/
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