2004年に放送を開始して以来、子どもから大人まで多くの人に愛され続けているTVアニメ「プリキュア」シリーズ。その記念すべき1作目『ふたりはプリキュア』は、今年で15周年を迎える。

その15周年記念のプライズとして、バンプレストのフィギュアシリーズ「Qposket」より、「ふたりはプリキュア Q posket -CureBlack-」「ふたりはプリキュア Q posket -CureWhite-」が3月下旬に登場した。

今回は「ふたりはプリキュア Q posket」を、シリーズ14作目『キラキラ☆プリキュアアラモード』で宇佐美いちか(キュアホイップ)役を演じた声優・美山加恋さんに紹介してもらうことに。また、声優として「プリキュア」に携わったことへの思いをはじめ、当時リアルタイムで観ていたという『ふたりはプリキュア』が、美山さん自身にもたらした影響についても伺った。

美山加恋(みやまかれん)
1996年12月12日生まれ。東京都出身。ホリプロ所属。子役として2002年頃から活動し、『僕と彼女と彼女の生きる道』や『ちびまる子ちゃん』等に出演。また、2016年から声優としての活動も開始。主な出演としてNTV『エンドライド』アリシア役など。4月5日からはTX「アイカツフレンズ!」に蝶乃舞花役で出演。
公式Twitter:@karen_miyama
公式ブログ:miyamakaren

撮影:大塚素久(SYASYA)

声優のお仕事には瞬発力が必要

――美山さんは、子どもの頃から役者として活躍されています。「声優」という仕事においては役作りの仕方など、これまでと違ったところはありましたか?

実写のお仕事では、始まる前に演出家や出演者を合わせての本読みがあったりと、本番前からお芝居を作っていく感覚があります。アニメのお仕事は、私たちがお芝居をする前から映像が出来上がっている。現場で映像を見て、そこで初めてお芝居をすることになるので、その場ですぐに表現できるよう、たくさんの引き出しが必要なお仕事だと感じました。

――『キラキラ☆プリキュアアラモード』(以下・『プリアラ』)では、主人公・宇佐美いちかの声を演じられていました。”主演”ということへのプレッシャーはありましたか?

それまでは「女優」として、アニメ映画などに出たことはありました。でも、TVアニメで「声優」として出演するのは『プリアラ』が2作目。声優としてお仕事をするようになってから、まだ半年くらいの時でした。

『プリアラ』のキャストはみなさん先輩ばかりでしたし、「私が座長で不安なんじゃないか」と最初は委縮したこともありました。そんなとき、出演しているメンバーたちが励ましてくれて。「加恋が座長だから、みんなで支えるよ!」って言ってくれたのに救われました。みんなと一緒だったから、1年間頑張れましたね。

――いちかを1年間演じられて、何かご自身への影響や変化はありましたか?

私自身、『ふたりはプリキュア』のキュアブラックに憧れていました。なので、女の子のアイデンティティが生まれる時期に、憧れを持ってもらえるキャラクターを演じることの責任を強く感じました。実際に、お芝居の仕方もすごく変わりましたね。”人に届ける”というのがどういうことか、今まで以上に深く考えるようになりました。

――いちかを演じるにあたり、常に意識していたことはありますか?

いちかは見た目がかわいいし、オーディションの時も「かわいい女の子なのかな?」と思って演じてみました。すると監督に、「アニメーションっぽくしなくていいから、”美山さんが演じるこの役の声”をやってみてください」と言われて。”アニメのキャラクターらしく”ではなく、”お芝居だから自分らしく”演じなきゃ! と思ったんです。それからは、自然に演じることができました。

――美山さんといちかが本当の意味で”一体化した”ということかもしれませんね。ご自身といちかが似ている部分などありますか?

割と自分に近いなと思うことが多いです。ほんと、そのまんまって感じです。アフレコのときもメンバーに、「後ろ姿がいちかそのまんまだよ」って言われました。いちかの動きに合わせて私も動いちゃったりして……あんまり動いちゃいけないんですけどね(笑)。

――そこまでシンクロしていたんですね(笑)。

自分自身、第1話の台本を読んだとき、自分と似てると感じたんですよ。小さい頃の自分にすごく近いな、と。いちかはスイーツでみんなを笑顔にしたいと思っている子。私はお芝居を通してみんなが喜んでくれたらいいなと思っていましたし、「人に向けて何かを発信したい」という気持ちには共感しました。あと、私は変なギャグを言ったりもしていましたから(笑)。そういうとこも似ているかな。

――そんな等身大の気持ちをもって演じたなかで、記憶に残っているシーンやセリフはありますか?

49話あるので、いろいろと浮かんできます。そのなかでも、私も大好きで、スタッフさんも「この作品を作ったテーマだ」とおっしゃっていたセリフがあります。「いろいろな好き、個性があっていいんだよ」と伝わってきました。

『プリアラ』は、すごくメッセージ性のある作品だったと思います。あの時の、あのキャラクターの気持ちに、今の私が繋がっているかも?と思ってもらえたらいいですね。

――『プリアラ』を観ていた子どもたちも、いつか「あのキャラクターも同じ悩み抱えていたな」って思う日が来るかもしれないですね。

女の子の等身大の悩みを描いてきた作品なので、そう思ってもらえると本当に嬉しいです。

――『プリアラ』は、2018年1月に最終回を迎えました。そのときのお気持ちはいかがでしたか?

『プリアラ』には6人のプリキュアがいて、まだまだいろんなことを描けるのに! とも思いました。でも、やっぱり1年でバトンを渡すことが大切。前作の『魔法つかいプリキュア!』(通称・まほプリ)からバトンを受け取ったとき、その重さをすごく感じたんです。『まほプリ』は本当に素晴らしい作品で、私も大好きだったので、「それを持続させなきゃ、もっと盛り上げていかなきゃ」と気が引きしまりました。

打ち上げでは「終わらないで!」ってみんなで泣いちゃいましたが(笑)。そう思えるくらい、いい形で『HUGっと!プリキュア』へとバトンを渡せたんじゃないかなと思います。